アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

3食大変です。

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(2017年9月21日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

気持ちわかるわ〜。

 「3食やるのは本当に大変ですよ〜。」

これは木曜日にケアマネージャーさんがいらした時のジジの言葉です。

 

そうでしょう。そうでしょう。

私が実家に行けばお昼は作りますが、今週は娘の入院などでなかなか上手くいきませんでしたね。確かにジジもお疲れでしょう。

夕飯のおかずは大抵買ってきた物が多いです。それでもご飯を炊いたり、おかずを温めなおしたり、配膳だけでも高齢のジジにはキツいでしょう。

頑張っていると思います。

「でも、これを家内はずっとやってきたんですよね〜。実際にやってみて大変さがわかりました。まぁ、罪滅ぼしと思ってやっています。」

ケアマネージャーさんがよく話を聞いて下さるので、ジジもよく喋りました。

その昔、祖母(ジジの母)の介護をしている時の事も話題に上りました。

 

そうでしょう。そうでしょう。

おママはずっと私達家族の食事を作ってくれました。

認知症になっても昨年夏頃までは、野菜がたっぷり入ったスープを毎日毎日作っていて、ジジの健康を支えてくれていたのです。

それが当たり前の時には感じなかったものが見えてくるのですね。

 

ジジは高度成長期のサラリーマンでした。

平日は仕事に驀進、休日は接待ゴルフなど…。

土曜は半ドンですから、今のように週休2日ではありませんでした。

おママに家も子供も任せっきり。でも、それが当たり前の時代でしたよ。

 

介護保険もない30年ほど前、在宅で私の祖母を7年介護しました。

あの頃は今みたいにケアマネージャーさんと話すこともないのですから、

介護している家庭はどちらも孤立状態だったと思います。

この時ジジは仕事も忙しかったのですが、とても協力していましたよ。

 

今日の貼り絵について

ヘビーローテションで登場する小津和紙の千代紙とロゴが組み合わされています。

なかなか、異種交流のような面白さがあると思います。

それは兎も角、私はこのロゴを見てビックリしました。

「これ❗️どこにあったんだ〜⁉️」

直ぐに作業机の周辺から包装紙が見つかりました。それがこれ⬇️

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ジジが猛烈会社員時代に、仕事で関わりのあった会社の包装紙です。

30年くらい前のものかしら?もしかしたら、もっと昔かも?

多分、スパゲティが包んであったのでしょう。

仕事にかまけてジジが「罪滅ぼし」と感じている時代の名残が、

おママの貼り絵として昇華されてように感じます。

 

こちらのスパゲティです。⬇️

ボルカノ 食品事業 展開事業紹介 日本製麻株式会社 THE NIHON SEIMA CO., LTD.

おママの貼り絵を見て下さり、有難うございました。

おたべさん⁉️

 

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(2017年9月20日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

食べ切れるの〜?

  よくある事なのですが…。ウチの実家だけでしょうか?

安いからって、お得だからと言って、大きいサイズの食料品を買うのです。

 

例えば、パン。ジジは8枚切り食パン1斤を買ってしまいます。

これ2人で4日分です。

冷凍庫に入れておけば良いのですが、ジジだって入れ忘れる事もあります。有るのを忘れて、また買ってしまったりすれば、流石に飽きますよね。(^O^)

ジジの理由は明解。

「だって、大きい方が割安だから。」

「それは分かるけど、2人分だから大した量は要らないし、割高でも新しい物を少しづつ買っても良いんじゃない?」

「…そうだね…。」

    最近、私に優しく(?)意見されてから、ジジは2日くらいで消費し切れる小さいサイズの食パンを買うようになっていました。

ところが…、ありゃ❗️

  今週木曜日に実家に行ってみると、チョコレートを練りこんだ大きな食パンが有るではありませんか❗️それも一斤半くらいの分量です。スライスされていないタイプなので冷凍庫にも入れていません。

私に咎められて、ジジは言いました。

「安いんだ。それにおママがどうしても食べたいって言ったんだよ。大丈夫。食べ切れるよ。」

この話をそばで聞いていたおママは笑顔で一言。

 

「私は  おたべさん  だから大丈夫よ〜。」 

おたべさん…?

 

おママは「よく食べる」と「食いしん坊」が言いたかったのでしょう。

でも、それが言葉として出てこないから「おたべさん」と造語したのですね。

なんだか、可愛い表現です。

 

  しかし、この「おたべさん」ったら❗️

あんなこと言っても、あまりこのパンを食べなかったようです。

結局、今日(金曜日)オネコと私が一部持ち帰って手伝う(食べる)事になりました。

 

⬇️ここからは追伸です。

「おたべさん」の近況

  寒暖の差が激しい今日この頃。先週軽い風邪をひいていたおママですが、悪化もせず、鼻水が少し出る程度で踏みとどまっています。

  お陰様で、危ぶまれていたお帳面付けはボチボチ続けています。少しは文字や数字に触れる機会もなんとか保たれています。

harienikki.hatenablog.com

 「おたべさん」の孫の近況

  急激で激しい腹痛により入院した アズキ(私の娘)は、無事に水曜日に退院しました。

結局、検査では はっきりした事が分からず、腸炎という診断でした。

本人は痛みも引いて元気になりました。

ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。

ブクマでお見舞いのコメントを下さった方々、有難うございました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございました。

 

 

 

 

幼子への視線

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(2017年9月27日 アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月

紀の国屋さんの包装紙と歌舞伎座の花吹雪を使用)

 

前記事の関連として

  昨日アップの記事を書きながら、先月の出来事を思い出しました。

おママは本当に赤ちゃんや幼いお子さん達に興味津々。
特に母親と離れている場合は気が気でないようです。

 

9月の半ばごろの事です。

私はおママと2人で夕飯の買い出しに行きました。

 

  商店街で2歳くらいの女の子が、ぎゃーぎゃー泣いています。

側にお母さんがいて、すぐに抱っこしましたが、泣きやみません。


「どうしたのかしら?」
「さぁ、子供にも事情があるのよ。」


私は素っ気なく言いましたが、おママは気になるようです。
女の子はお母さんに抱っこされても仰け反って泣き続けました。


「ウチにあるでしょ。ダメなの❗️ママはもう行くよ❗️」


恐らく何かを買ってくれろと愚図っているのでしょう。まぁ、泣くわ泣くわ。(^。^)
お母さんは泣き喚く女の子を地面に下ろし、スタスタ歩いて行ってしまいました。
こうなると、幼い子はしゃがみこんで泣きます。

私からすると、寝転んで泣かないだけ、お行儀が良いと思いました。

(大昔、幼少のオネコや私はやらかしたらしい。笑笑)


「あ、あ〜。あの子ひとりになっちゃった。大丈夫かしら。」


4、5メートル離れた所で、その子のお母さんがじっと待っています。

しっかり我が子を見守って待てるのですから、このお母さんは偉いと思います。

おママはそれに気付きません。でも私はその意図がわかるので心配しませんでした。
「大丈夫よ。」
すると、女の子は立ち上がってお母さんの方に走り出しました。


「あっ❗️危ない❗️」


そう言うなり、おママの身体が動きました。
「いいから、放っときなよ。」
私が押し留めたら、おママには理解できないらしい。
「だって、危ない。あの子…。」


私達が目をやると、手を繋いで歩く女の子とお母さんの背中が見えました。
「ほら。」
「ほんとだ。良かったわ。」
「お母さんも、ああやってオネコと私を躾たんでしょう。」
昔、そんな話をおママから聞きましたよ。
「そうかしら…。そうかなぁ…。」
ホッとしてご機嫌ですが、今ひとつ子育ての記憶についてはピンとこない。

そんなおママでありました。

忘れてしまったかしら。
でも、子供が迷子にならないように、何処かに行ってしまわないように、

おママは何時も気を配っていたのでしょう。


その思いが今も時々蘇るのかもしれませんね。

 

今日の貼り絵について

  今日アップの貼り絵は、9月に親戚から頂いたお菓子の包装紙が使われています。

実は以前もこの包装紙は使われていましたが、その時はどちらのものか分かりませんでした。

harienikki.hatenablog.com

 

今回、紀の国屋という和菓子屋さんと分かりました。⬇️  気になっていたので、とても嬉しいです。

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ピンク色の花弁は歌舞伎座の花吹雪です。よく見ると貼るのに手こずった跡が見えます。とても薄い紙ですから、ちぎれ気味なのはご愛嬌というところで…。(^O^)

 

www.wagashi-kinokuniya.co.jp

おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

 

 

 

後ろを振り返って

 

f:id:harienikki:20171011232852j:plain(2017年9月28日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

ジジの買い物のお供はシルバーカー。
  毎日のようにおママから、
「こんな物、持っていかないでいいわよ」
と苦情しきりですが、これが無いと荷物持っての歩行は困難です。


愛用のシルバーカーは、両手で押して進む安定感は申し分ないのですが、どうも後方への注意力は散漫になりがちのようです。
特にジジは耳の聞こえが悪いから(補聴器は鬱陶しいので普段は外しがち…)尚更です。
最近、これが元で、ジジはヒヤッとしたそうです。

 

帰りの道々

駅前のスーパーで買い物を済ませ、ジジとおママは家に向かって歩いていました。
ジジは途中、保育園の掲示板の前で足を止め、暫し眺めてから、その角を曲がりました。
少し歩くとおママの気配がしません。
「あれっ?」
振り返ると姿が見えない…。
「大変だ‼️」
迷子(?)になったらどうしよう!
慌てて保育園の方に戻ろうとしたら、おママが角を曲がってくる姿が見えました。

どうしたのか聞いてみると、事情はこんな感じだったそうです。

 

保育園の外に園児が1人で立っていた。

 

その子に「お母さんは?」と聞いたら、
どうやら園内にまだ居るらしい。

 

それで、その子が道に飛び出すと危ないから、お母さんが出て来るまで一緒にいた。

 

すぐに見つかったから良かったけど、ジジは心底肝を冷やしたそうです。
「何かに気をとられると、そっちの方に行ってしまうんだね。」


この話を聞いて、私は思いました。

  おママの判断は正しいと思います。


  子供が先に園外に出てしまっているのですよ。その子のお母さんよ❗️しっかりしてくれ〜。

 

  そして、おママには小さい子が事故に遭わないように気遣う優しさがしっかり残っている事が嬉しい。

 

  しかし、おママがそのお子さんの母親をもう少し長く待っていたら、ジジと買い物に出掛けた事も、その帰り道だという記憶も無くなるでしょう。

そうなったら、お子さんと同じくらい、おママも危うくなります。

 

「やはり、目を離しちゃダメだね。」

ジジは後ろが疎かになるから、いつもおママに前を歩いてもらいたい。

でも、おママは不安感が強いのか、絶対にジジの後を付いて歩きたいようです。

ジジ、大変だと思うけど…。
おママと出かける時は、頻繁に後ろを振り返りながら歩いてね〜。

 

 

⬇️おママがこの包装紙をいつ頃手に入れたか不明です。「ゑり祥」さんはネットで調べても分かりませんでした。

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おママの貼り絵を見て下さり、有難うございます。

 

祭り囃子が聞こえるね。

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(2017年9月18日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

お土産は嬉しいものです。

おママはお土産を開けて賞味するのも嬉しいようですが、

包み紙に心惹かれれば、もっと嬉しいでしょう。

 

これは先月の九州旅行のお土産です。

私としては、それほどおママの気をひく包装紙とは思いませんでした。

美味しいお菓子を味わってから、おママは直ぐにハサミを手にして、

切るわ、切るわ、切り抜きました。

「これは踊っている人の影かしらね。」

私が話しかけてもピンとこないようです。

「そうかしら?」

おママには人型には見えないのかしら。

でも、何を表す形かなんて、どうでも良いのでしょうね。

 

面白いと思う形かどうか?その一点だけです。

後は配置の妙を追い求めるだけ。

 

そうそう…。これ見よがしに銘菓の名前が貼られていますが、

おママに宣伝の意図はありません。

だって、文字も意味を持たないオブジェクトですから。

 

そして生まれたのは緩急自在の踊りでした。

 

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⬇️キレイに開けられなくて、すみませんでした。

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www.meigetsudo.co.jp

おママの貼り絵を見て下さり、有難うございます。

 

 

 

 

 

 

お父さんはどこ?

 

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(2017年9月11日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月

ティーパックの袋   菓子メーカーベルンの昔の包装紙、川越  くらつくり本舗の紙袋がパーツの材料になっています。赤系の三角は不明です。)

 

家中を探す。
今日(10月9日)の午後、今まで仕事場にしていたパソコン部屋で片付けをしていると、おママが息を切らして2階から降りてきました。

「お父さんは居る?お父さんがいないのよ。」
昼食の後はいつものんびりするジジです。
「あら、1階には居ないわよ。まだ、降りてきてないわよ。」
するとおママは不安そうに言いました。
「2階に居ないのよ。一体どこに行っちゃったのかしら?」
それは不安ですね。私には大体見当がつくのですが、おママと一緒に上がってみました。
「居ないでしょ〜。」
おママは相当心配なのでしょう。顔が青白い。
私はトイレのドアを叩いてみました。


「お父さん?いる?」
「は、はーい。」


やっぱりね。私の予想通りです。
「トイレに居たよ。」
「あら、もう、やだわ。なんなのよ〜。」
おママ、ジジだっておトイレに行くのよ。生きているんだから。


その後、ジジは階下に降りてきました。
「さっき、トイレをノックしたけど、なんか用だったの?」
私が事の次第を話すと、ジジの表情は曇りました。

 

外まで探す。

「実はね…。」
と、ジジは前日、日曜日の事を話し始めました。


1階のパソコン部屋で2人は話しをしていたそうです。

何か思い付き、ジジは2階に物を取りに行きました。

しかし、階下に戻るとおママの姿が見当たりません。

(どこに行ったんだろう。)

1階にはいません。2階にもいません。ふと玄関を見ると、ゴム草履が1足ない❗️

(マズイ‼️外に出たか⁉️)


慌ててジジは靴を履いて飛び出そうとしたら、門のところにおママの姿がありました。
「やだわ。なかにいたの?」

どうやら、ジジを探しに外に出て、区画を一周してきたそうです。


「危なかった。戻れたからいいものの、罷り間違ったら〜。」
本当に恐ろしい事です。

 

どうなる事やら。

  おママが今後、徘徊するかどうかは分かりません。
本や人の話によると、徘徊は何かを探しながら、始まるケースもあるとか…。

おママの場合はジジを探し歩くのかしら。


「もう、家の中でも、1人に出来ないんだな。そういう時期が来たんだね。」

ジジの言う通りだと思います。

でも、本来なら、もっと早く訪れても不思議はなかったのですね。

 

おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。

 

 

元気をありがとう。

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(2017年9月2日  アルツハイマー認知症の診断から約10年7ヶ月)

 

   ジジやおママの事ではありませんが…。

 今日(10月8日)はバタバタの1日でした。(溜息)

 

  娘のアズキが出先で強烈な腹痛に見舞われて、救急搬送されてしまいました。

幸い彼氏さんと一緒だったので、私が駆けつけるまでアズキも安心だったでしょう。

盲腸の疑い濃厚か〜? という話も出ましたが、

検査の所見ではそれは違うらしい…。感染性のものか?

とりあえず入院となりました。(涙)

本人が一番辛いですね。

 そういえば、アズキは2月も救急車に乗っています。あの時は副鼻腔炎による強烈な頭痛でした。

今年は2度も救急車のご厄介になるなんて。

どうしたものか?厄年か?  いえ、後厄も終わってますし…。

 

 愚痴のような内容になってしまいました。m(_ _)m すみません。

 

  そんなこんなも有りまして、オネコに実家の様子を聞いてみました。

ジジもおママも無事のようで、気になっていた風邪も悪くはなっていないようです。

ホッとしました。

 

 ところで…。

 今日アップの貼り絵は私のお気に入り。

改めて見てみると、金と黄色に赤が映えて、力が湧いてきます。

今日のような日には元気をもらえるような気がしました。

 

これは「月末企画❗️今月のイチ押し‼️(2017年8月版)」の姉妹版です。

元はこちら⬇️神戸風月堂の袋です。

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harienikki.hatenablog.com

  おママ、少し気持ちが上向いてきたよ。ありがとうね〜〜。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。