アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

『避難所で頑張っている認知症の人、家族への支援ガイド』(忘備録)

f:id:harienikki:20180714225103j:plain

(2018年3月12日  アルツハイマー認知症の診断から約11年1ヶ月)

 

もし、おママが被災したら…。

  今回の西日本豪雨から1週間が経ちました。洪水、土石流などの甚大な被害を引き起こした豪雨の爪痕をテレビで見るたびに、私は胸がつぶれる思いです。

その上にこの猛暑です。片付けの作業の困難さは想像以上だと思います。なのにお手伝いにも行かれず申し訳ない思いでいっぱいです。

被災された方の避難所の生活も厳しいことと思います。おそらく、その中には認知症の方もいらっしゃるでしょう。胸が痛みます。

 

   もし、おママが避難することになったら…。

そう考えると他人事ではありません。実家は高台にあるので、浸水はしないと思います。しかし、いつ何時災害に見舞われるかわかりません。先の東日本大震災ではなんとか持ちこたえた古い木造家屋も次の大地震ではダメかもしれません…。

   おママが避難所で大勢の方々と過ごすとなると、ザワザワとした物音や人の気配に過敏に反応しそうです。状況を何度説明しても忘れるから、同じ事を何度も繰り返して訊ねるでしょう。(この対策としては、紙に書いて貼っておくとか渡すなどが考えられます。でも、おママはその紙の存在を忘れそうです。)家に帰ろうとして徘徊を始めるかも…。ストレスから症状が悪化する可能性が高いと思います。

  それで、認知症と災害の避難生活についてネットで調べていたら、⬇️ こちらのサイトを見つけました。

https://www.dcnet.gr.jp/earthquake/

 

認知症の人が避難所で生活するために

https://www.dcnet.gr.jp/earthquake/

⬆️のページにある『避難所での認知症の人と家族支援ガイド(支援者用)』東日本大震災の時の避難所生活の調査を元に作成された資料です。

この資料によると、認知症の人が避難所で生活を継続できる限界は平均3.11日。つまり3日との事です。

 

避難所生活の限界を招いた主な出来事は⬇️ 下記でした。

 

⑴本人がイライラして落ち着かない。

⑵周囲の不理解、苦情。

⑶介護家族の疲弊。

⑷徘徊

⑸排泄困難、オムツ交換のスペースがない。

 

これらは単独で起きるのではなく、連動しているのだと思います。

 

そして、認知症の人が避難所で生活するための条件として下記の条件が必要だそうです。

⑴住民の理解があること。

⑵個室や専用スペースをよういすること。(なるべく出入口から遠い静かな場所。パーテーションで仕切る。)

⑶専用もしくは優先の排泄スペースを確保する。(一般の人のトイレが遠くにあったりすると間に合わなくなるし…。)

⑷専門のスタッフが居ること。

⑸家族や顔見知りなどの馴染みの人がいること。(そうでないとパニックになったり徘徊につながるかも。)

⑹介護する人を支援する体制作り。(家族などの介護者が安心してトイレや食事、休憩に行かれるように、認知症の人の見守りを他の人が手伝う体制作り。)

⑺ニ次避難所である福祉避難所へ移動する準備 。(周囲へ理解を求め、早期に移動できるように申し出る。)

 

これから考えると、認知症の人が避難所で安心して過ごすためには、家族だけの尽力ではどうにもならず、避難所全体の協力が必要なのだと思います。でも、他の方達も皆、精神的にも体力的にもギリギリの状態だと思います。

今回被災された認知症の方やそのご家族が、何とか避難生活を乗り越えられますよう、切に祈っておりますます。m(__)m

 

イラスト付きの分かりやすいガイド

 

⬇️ このページに『避難所でがんばっている認知症の人・家族への支援ガイド』のPDFがありました。イラスト付きで具体的な内容です。とても、分かりやすいと思います。 

https://www.dcnet.gr.jp/earthquake/center_gide.php

 

 

https://www.dcnet.gr.jp/pdf/earthquake/support_guide2.pdf

⬆️こちら

https://www.dcnet.gr.jp/pdf/earthquake/support_guide2.pdf

 

 ⬇️ このページにカラーの『避難所での認知症の人と家族支援ガイド』のPDF画像が掲載されています。

https://www.dcnet.gr.jp/support/research/center/detail_200_center_3.php

 

https://www.dcnet.gr.jp/pdf/download/support/research/center3/200/200.pdf

⬆️こちら

 

https://www.dcnet.gr.jp/pdf/download/support/research/center3/200/200.pdf

 

⬇️ こちらの資料もありました。 

https://www.chuohoki.co.jp/widget/ohayou201106.pdf

本日アップの貼り絵

カステラの福砂屋さんの包装紙です。

f:id:harienikki:20180714225631j:plain

福砂屋オフィシャルサイト

 

よく登場するティッシュボックス(ネピアの空き箱)から、おママは赤いお花を切り抜きました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

記憶について No.28 お帳面を覚えていた⁉️( 3ヶ月という時間)

f:id:harienikki:20180712225851j:plain

(2018年5月26日  アルツハイマー認知症の診断から約11年3ヶ月)

 

『お帳面』ネタ再び

ある時は夕方の買い物の後。

またある時は夕食後の食卓にて。

パチパチと算盤を弾いて家計簿を付けるおママの背中を、私は子供の頃から毎日のように見てきました。ほぼ休まずに続けていたその姿勢から、子供心に私はおママの主婦としての高い意識を感じたものです。

 

   おママの 『お帳面』と言えば…、認知症になっても続けてきた簡易家計簿です。その日の支出と残高だけを計算する簡単なものですが、流石に認知症歴10〜11年になりますと、文字を書くのも算盤を弾くのも難しくなります。私がいくら熱心に(執念深く⁉️)おママをサポートしても、大変時間がかかるようになりました。

  それでジジの決断により、2月末日でおママは長年続けた『お帳面』から卒業しました。抵抗するかと思えば、割と本人あっさりしたもので、その後おママは『お帳面』に対して気を示すこともありませんでした。

 

  ところが、5月18日はちょっと違っていました。ジジが付ける『お帳面』

イチャモンをつけたのです。自分のやり方と違っていたからでした。⬇️

つまり、おママは記憶の回路が繋がりやすい時は、自分のやり方を思い出すことができるようなのです・

harienikki.hatenablog.com

  でも ⬆️ この時は、自らやってみたりはしませんでした。

 

ところが‼️

   私はずっとこう考えてきました。

アルツハイマー認知症の人は、ずっと続けていた行動や活動であっても、長い間やっていなかったら全く出来なくなる」と。

 

しかし、最近そうとも言い切れないのではないかという気もします。

 

  ⬆️ 上の「記憶についてNo.27」の内容からほど遠くない5月26日、私は実家に行かなかったのですが、夕方オネコからこんなラインが来たのです。

 

「(実家に)行ったらなんと!おママがお帳面やってたよ!復活!!

ジジが買い物から帰って2階に上がるのが遅くなったら一人でやっていたらしい!

ちゃんと帳面に字を書いてそろばんもはじいてた。

そろばんは打ち間違いもするけど、最終的にはできていて、やり方は覚えているわ」

 

『お帳面』を卒業してかれこれ3ヶ月です。その間、おママは一度も算盤を弾いてはいませんでした。

なのに…、出来たの⁉️  (°_°) 驚きです。

何かの弾みで、どういうきっかけなのか分からないけど、確かにこの時は回路が繋がったのでしょう。その記憶スイッチは一体何なのかしら⁉️ どこに在るのーー❓

この時、私もおママの側に居たかった。もう一度、『お帳面』を付けるおママを見たかった。

 

でも、その後は一切やりません。復活というより、たまたまこの時だけは『お帳面』に関する記憶スイッチがポンと入ったのでしょう。

 

もしかすると…。

認知症の人でも、長く続けた事や習慣的な事なら…。

上手くサポートしてきっかけを作っていけば、再びやれるのかも知れません。

 

そうは思いつつ、日々のあれこれに追われて、この一件から約1ヶ月半経ちましたが、まだ、おママの『お帳面』を復活させる試みは出来ていません…。(^o^)/

 

harienikki.hatenablog.com

 

本日アップの貼り絵

 パーツの材料は ⬇️ のから切り抜いています。 

f:id:harienikki:20180712230737j:plain

 twg-tea

この紅茶の包装紙はリバーシブルです。おそらく⬆️上は裏側です。表面は⬇️ です。

f:id:harienikki:20180506001450j:plain

そして、おママがよく使うティッシュボックスも登場しています。 ⬇️

f:id:harienikki:20180712230817j:plain

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

 

スポンジ

f:id:harienikki:20180706161729j:plain

(2018年5月12日  アルツハイマー認知症の診断から約11年3ヶ月)

 

耐久性は?

  食器洗いのスポンジって、どのくらい使うと取り替え時なんでしょう…。(^。^)

10日から2週間くらい使うと色がくすんできて、

更に2週間くらいすると潰れてくる。

私はその辺かな?と思います。いや…もう少し使い込んでいるかも。(笑笑)

 

 言うよね〜。💢

  昼食後、おママがいつものように食器を洗っているので、私は様子を見ようと思いました。なぜなら、汚れが落ち切れていない事が増えたからです。

それで流しで食器を洗うおママの横に立った時、私は思わず「あ!」と声を上げてしまいました。

だって、おママはスポンジを使わず手のひらでお皿を擦っていたからです。

几帳面だったおママからは考えられない行動です。しかも油を使用した料理を載せていたのに、洗剤もつけていない…。

私、ちょっと言わせてもらいました。

「お母さん、ちゃんとスポンジを使って洗いましょう。」

「スポンジって? どれ?」

私が「これよ」と渡すと、おママは珍しく目を三角にして毅然と言い放ちました。

「こんな汚い物で、食べ物を載せる食器は洗えません‼️」

えっ、えっ…⁉️ えーーっ‼️  

私からするとまだまだ申し分のないスポンジよ…。(°_°)

「いやいや、洗う前にスポンジも洗剤で洗って使えばいいのよ。手よりキレイよ。」

「そうかしら。そんな事ないわよ。」

おママは仏頂面で洗剤付きのスポンジを受け取りました。でも使ったかどうかは不明です。

(お母さんの、鼻をかんだ直後の手で洗うよりキレイだわ‼️)

私は思いっきり言いたかったけど、飲み込みました。

 

乙女心です。

  この件が心に刺さっていたので、私は自分の家から新品のスポンジを持って行きました。白とオレンジのおママが喜びそうな色合いのです。⬇️

f:id:harienikki:20180706161901j:plain

 「お母さん、これ差し上げます。」

「あら、ありがとう。いいの?」

おママは嬉しそうに微笑みました。でも、私は念のため確認…。

「これ、何に使うか知っていますか?」

「これはね、知っているわよ。当たり前じゃない。」

最近のおママはヘラヘラ笑って答える時こそ怪しいのです。判っているのだろうか?

「家の中のあちこちで使うのよ。」

まぁ、あながち間違っていませんね…。

「例えばどんな風に使いますか?」

と聞いてみると、おママはまるでお化粧をするように、スポンジで優しくポンポンと自分の額や頬をたたきました。

その仕草が余りに可愛らしくて、私は思わず吹き出してしまいました。

最近のおママは物事を単語や言葉で表現出来なくなってきました。

でもでも…。(^。^)

スポンジからお化粧の白粉やファンデーションを付けるパフを思い浮かべたのだから、おママもまだまだ女子ですわね。(^。^)v

 

本日アップの貼り絵

またまた赤い絞り染模様が登場しました。今回の使い方はふんわりと飛んでるみたいに見えました。

f:id:harienikki:20180531233619j:plain

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

招福 ( ジジとおママの共作)

f:id:harienikki:20180708232405j:plain

(2018年6月5日  アルツハイマー認知症の診断から約11年4ヶ月)

 

  この度の豪雨災害で、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。

お被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。

徐々に明らかになっていく被害の状況を見て、言葉もありません。

広範囲な浸水…、土砂崩れ…。寸断された道路、公共交通機関ライフライン…。

一日も早く復旧されますよう、心からお祈り申し上げます。

 

本日アップの貼り絵

ちょっと不思議な雰囲気の貼り絵です。これ、ジジとおママの共作なんですよ。

 

  6月1日の午後。

例によって、私は暇そうにしていたおママと紙を切って遊ぼうと思いました。

そこで良さげな紙はないかとおママの作業机周辺を物色してみました。すると、A4の用紙にプリントアウトしたジジの写真が出てきました。招き猫が可愛い。💕

 

  昔ジジが何処かで撮影した写真です。かなり前のものなので、色が褪せているのかしら? なんとなくぼやけた感じがする…。

写真をインクジェットプリンターで印刷すると、写真用の用紙を選んでも色合いが思ったように出力されない事があります。招き猫の写真もそんなところで、ジジは反故にしたようです。それをおママは貰った後に仕舞い込んで忘れ去ったのね。

そして何年も経ってから、ようやく再発見されました。(^。^)v

一応、撮影者のジジの了解を取り付けてから、おママと切り始めました。

 

  随分切ってから、私は気がつきました。大失態です。

「切る前に写真を撮っておくんだった‼️」

ジジが撮影した写真をおママが貼り絵にする。そんな、珍しい夫婦共作。

なのに‼️ジジがどんな写真を撮ったのか分からなくなってしまいました(°_°)

 

f:id:harienikki:20180709004619j:plain

 

f:id:harienikki:20180709004650j:plain

  貼り絵の真ん中で、ひときわ不思議な雰囲気を醸している紅葉の葉っぱは、招き猫の後ろに写り込んでいました。⬆️

 

「これどうしようかしら?ちぎれそう。」

「切り落としちゃえば?」

私が能天気に答えると、おママは呆れ顔で言いました。

「ネコの後ろに付けていないと面白くないわよ。」

「そうかねぇ…。」

 

おママが招き猫たちを切り抜いてから4日後、この貼り絵は出来ました。

確かに…。招き猫の尻尾のような紅葉が面白いかも…。(^。^)

 

招き猫さま。日本中に福を招いて下さいませ。m(_ _)m

 

 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます・

番外編 昨日(7月6日))は…。

f:id:harienikki:20180706220209j:plain

(2018年4月22日  アルツハイマー認知症の診断から11年2ヶ月)

  

  気がかりです。

  「記録的な大雨で、数十年に一度の災害が迫っています。」

ニュースはしきりにそう伝えています。私の住んでいる関東は静かなのですが、友人、知人、親戚を思うと不安が募ります。これ以上、被害が広がりませんように。

切に切に、祈っております。

 

  昨日(7月6日)、NHKをつけていますと、常時テロップが出ていました。

昼間実家に居る時もそうでした。

おママはテレビに視線を送る度に、縦位置のテロップを必死で読んでくれます。

「きろくてきなおおあめ。ちょっと❗️記録的な大雨ですって❗️大変じゃないの❗️」

「九州・中国・近畿地方は大変なのよ…。」

「あなた、大変じゃないの。早く帰った方がいいわ。」

テレビの前に居ると、この会話がひっきりなしに繰り返されました。災害の情報を見るとおママもかなりナーバスになってしまいます。

(嗚呼、おママ。今日は『雨』が意味する事が分かるのね…。それは良いのだけど…。)

私は本当に不安な時、このリピートを苦痛に感じます。

 

もう1つのニュース

  昨日の朝、NHKの朝イチ、プレミアムトークのゲストは東出昌大さんでした。

私はこの俳優さんが案外好きなんですね。奥さんはもっと好きですが…。(^。^)

 

楽しく見ていますと、オウム真理教麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の死刑執行のニュースが速報で流れました。それでプレミアムトークはおしまい…。

   私の胸に得も言われぬ感情が湧き上がってきました。いえ、東出さんが見られなくなったからではありません。

一連のオウム真理教事件に対するモヤモヤした思いです。

 

  平成6年に松本サリン事件が起きた時、私はアズキを妊娠中でした。

夜、窓を開けて寛いでいたら、毒ガスが流れてくるなんて…。恐ろしいことです。

これが我が身に起きたとしたら…。そう考えると戦慄を覚えました。

  そして、翌年3月の地下鉄サリン事件です。

首都圏に通勤している中で、標的となった地下鉄の路線が経路に含まれている人は結構多いのです。つまり誰もが、そして誰の家族でも、この事件に巻き込まれる可能性がありました。その衝撃は大きく、まさに世間を震撼させた事件です。

「そちらの皆さんは大丈夫だった?」

「お父さんは家にいたの?」

あの日、おママと電話で安否を確認しあった記憶があります。この頃のおママはアルツハイマー認知症になる前でしたね…。

 

  一連の事件で、沢山の方が亡くなりました。今も重い後遺症に苦しんでいる方もいらっしゃいます。PTSD心的外傷後ストレス障害)に悩まされている方もいらっしゃると聞きました。

日本において宗教団体が無差別テロを引き起こすなんて…。

無辜の人々を巻き込み、その人生を奪うなんて…。私には考えられない事でした。

宗教とは?信仰とは?  

このような惨禍を引き起こすなら、いったい誰を救う宗教なのか?

せめて最高責任者の立場で真相を明らかにするべきじゃないか。

あの時も今も、そう思います。

 

 松本智津夫死刑囚は結局、事件について何も語りませんでした。この人がこの世から居なくなっても、私のモヤモヤは消えないのだと、改めて実感しました。

 

  どんな教祖様や尊師様でも、人智を超えた自然の力には敵わないのではないか?

この豪雨のニュースを見て、そう思いました。早く雨が止んで欲しいです

m(_ _)m

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

便秘しないでね…。

f:id:harienikki:20180703222208j:plain

       (2018年5月10日  アルツハイマー認知症の診断から約11年3ヶ月)

 

便秘はつらいよ。

   今日は冒頭から末尾まで尾篭な話です。申し訳ありません。m(_ _)m

現代、便秘で悩んでいる方は多いですね。かく言う私もそうなんです。

 

   おママが便秘にならないように、ジジも私達も食生活には気を付けているつもりです。でも、実際どうなんでしょう。自分でトイレに行ってしまうのですから、日常おママに便通があるかどうか、分からないのです。トイレの前で待ち構えて、

「何が出た? どうだった?」と確認するわけにもいきません。(^。^)a

 後になって「今日出たぁ?」なんて聞いても、覚えているはずもない。

  でも、きっとおママは便秘がちなのだと思います。

 

  何年かに一度の事ですが、

おママは便秘が…(それもヒドイ便秘が)解消する時に、猛烈な痛みを覚えて、その場で失神する事がありました。その後すぐに正気に戻ります。そしてトイレに駆け込み排便をしたら、後はケロッと元気になってしまいます。

   一昨年の正月には、ジジとおママの2人で買い物中に、この事象が起きてしまいました。お店の方は驚いて救急車を呼んでくださったのですが、到着した時はトイレも済んで落ち着いていました。念のため搬送してもらい、全身検査を受けましたが、目立った異常は見られませんでした。

  これが先月、6月9日の夕方に再び起きたのです…。

 

今回は…。

  6月9日土曜日、夕食を食べようと食卓についた時、おママは急激な腹痛を訴えて失神しました。ジジの話では椅子から転げ落ちたそうです。

   例によって、ママは直ぐに気が付き便意を訴えました。それでジジは自分より体重のあるおママを支えながらトイレを目指しましたが、その一歩手前で再び転倒。ジジはおママを支えきれずに共倒れになったそうです。同時におママはそこで便失禁。運の悪い事に、かなり緩かったので布パンツから漏れてしまいました。日頃、おママは紙パンツを断固拒否していますので、緩い布パンツでは食い止めようもありませんでした。

 

ジジは大変だった…。

  あいにくオネコは家の事情で遠方に出掛けていて駆けつける事が出来ませんでした。それで、私がジジと電話で話した時は、すでにおママを風呂場でキレイにし、一応、床に漏れた排泄物も掃除は済ませていたようです。それを聞いて安心したし、私は実家に様子を見に行かなくても良いかなと思いました。

「お母さんの下敷きになったんだ。」

痛かろう…、只でも足腰が弱っているのに…。かなり心配。

おママとて2度転んでいるし、頭とか打っていなきゃ良いけど…。

「それで、汚れた衣類は無理に洗わないで、全部捨ててしまったら?」

暴論ですが、非情な娘は衛生面を重視し、安物なんだから捨てて買い直せと言いました。しかし、昭和一桁の父親はそうはいきません。

「でもスカートやTシャツは洗濯機に入れたよ。」

「まさか❗️下洗いせずに、付いたままで入れたの?」

「そうよ。まだ(洗濯機を)回していないけど。」

まわすなーーー‼️  (°_°)

思えば、掃除だって不十分かも知れない。嫌な予感がしました。私は夜だけど急遽実家に行く事にしました。

 

   結果的にはこの時、直ぐに実家へ行って良かったと思います。ジジとおママが大事に至らず元気にしていたので、私はホッとしました。

  しかし、トイレやトイレの前の床、風呂場など、やはりジジにはキレイにしきれなかった部分がありました。私は次亜塩素酸消毒液をスプレーし、汚れた洗濯物は漂白剤を溶かした液で下洗いをしてから洗濯機に入れ直しました。

   おママは直ぐにお忘れになるから良いけれど、ジジはショックだったでしょう。身体はともかく精神的なダメージは大きかったようです。

 

便秘対策はしていたのに。

   便秘をしているかどうかと言っても、本人が日常的に便秘を訴える訳ではありません。おママのような認知症の人は、排便したかどうかの記憶だってないでしょう。

家族としては、一昨年の前回以降こんな事が再び起きないように、食生活の面で気を付けていました。

 

ヨーグルト、牛乳、納豆は毎日欠かしません。野菜は多く摂ります。炭水化物は小麦製品のような粉物だけではなく、粒のご飯をメインにしています。ビオフェルミンも飲んでいますしね…。

 

それでも、少しづつ自覚もなくたまっていくのだから、本当に便秘は悩ましい。

おママ本人も痛かろうし、家族も大変…。

もう2度とこんな事が起きないようにしたいです。(T_T)

 

 庭に咲いたアナベル(西洋アジサイ) 

f:id:harienikki:20180703222351j:plain

 6月の下旬に実家の庭で撮影しました。こんもりと咲き誇っていました❣️

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

 

今年の前半を振り返る

f:id:harienikki:20180701231339j:plain

(2018年1月18日  アルツハイマー認知症の診断から約10年11ヶ月)

 

  今年も上半期が終わりました。この半年間、おママの生活の中で変化した事もありました。気がついた点などをまとめてみようと思います。

 

本日アップの貼り絵

  今年1月の貼り絵です。

まだついこの間の様に思いますが、制作から半年近く経ってしまったか…。

私には綺麗な花束のように見えて、とても好きな作品です。

シンメトリーがピッタリ決まっていていますね。左右の余白が均一ではないのに、不思議なほど均整がとれて見えるのは、目の悪い私だけでしょうか?

寒い季節に、暖房のない作業机の上で、おママはこの貼り絵を制作しました。

 

貼り絵制作の変化について

⑴ 私からの働きかけが多くなった。

  今年は1月末あたりから非常にに寒くなりました。おママの脳味噌も凍り付くのか、作業机に向かえない日が多かったです。

   平昌オリンピックもありました。テレビのある暖かいダイニングでボンヤリと見ている姿をよく見かけました。

 なにせアルツハイマー認知症の診断から10年以上経過していますから、何日も紙を切ったり貼ったりしなくなれば、その能力は直ぐに失われそうです。そのため3日ほど貼り絵制作をしなかったら、私から「この紙は綺麗だから切って遊びましょう」と提案しています。

   その回数が今年に入って昨年より格段に増えました。

   一旦紙を切ると、おママはそれを並べたくなるんですね。私と一緒に切って作った小さなパーツをハガキの上で構成していくのは、おママ1人の作業です。

⑵シンメトリーが難しくなった。

  おママが大好きでこだわってきたシンメトリーですが、最近は昨年よりもピシッと決まらなくなってきました。昔から表現や制作においては几帳面すぎたおママですから、後日ファイルを見返して不本意そうです。でも、私は少し崩れているのも「遊び」があってと面白いなぁと思います。

⑶糊付けしながら構成が変わってしまう。

  おママは糊付けする前にハガキの上でパーツを構成します。それから、糊付けをします。最近は糊付けしようと一旦指でハガキから持ち上げると、そのパーツを元の位置に戻せない事が多くなりました。要するに、持ち上げた途端に持ち上げる前の位置を忘れてしまうのです。そうすると、自然に構成は当初の計画から大きく変わっていきます。

 

暮らしの変化

⑴外出が減った。

  ジジは足腰が弱くなり、シルバーカー(高齢者用手押し車)を使わないと外出が難しくなりました。そのため、昨年までほぼ毎日買い物に出ていた2人ですが、今はめっきり回数が減りました。今後は運動のためにおママだけでも外に連れ出した方がいいかなと思います。暑いとなかなかそうもいきませんが…。

⑵食事

   朝食   2人暮らしなのでジジが用意します。

   昼食   (平日)私が居る時は私が用意。デーサービスに行けばお昼が出ます。

             (土日)基本的にジジとおママでなんとかする。

   夕食   (平日)私が居る時は私が用意。デーサービスの後はオネコが用意。

             (土日)基本的にジジとおママでなんとかする。

  昨年より、ジジの負担は少し軽減されたと思います。

  おママは最近、食が細くなったような気がします。それでも、胃腸が弱いオネコさんよりは食べているもよう…です。(^。^)a

⑶デーサービス

  ジジの介護保健認定区分が要支援2になりました。これにより、デーサービスに週2日通えるようになりました。

   そして❗️なんと‼️ おママは5月から週に1回、入浴サービスを受けられる様になりました❗️ 今まで空きがなくて順番待ちをしていたのです。おママも割と機嫌よく入浴しているようです。

⑷「お帳面付け」をやらなくなった。

長年おママはその日の支出と残高だけ記録する簡易家計簿「お帳面」を付けていました。アルツハイマー認知症が進んできても慣れ親しんだ算盤で計算も出来ていました。しかし、今年になると、それも困難になりました。2月末でジジが決断し、おママはやらなくなったのです。 

harienikki.hatenablog.com

harienikki.hatenablog.com

オネコの話ですが…、5月に1度だけ自ら「お帳面」を付けたことがあります。

その事は「記憶について」シリーズとして書こうと思います。

 

  こうして改めて書いてみると、おママはこの上半期で確実に症状が進んだと思います。身近で見ているとペースは緩やかですが、進行を食い止める事は出来ないのだと思い知らされます。

  しかし、今はまだ自分でトイレに行き排泄ができます。自分で箸を持って食事ができます。

そして貼り絵もまだ続けています。

今年の下半期も、ジジをサポートしながら、おママの今残されている能力を保てたらと願っております。

 

  おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。

 

今週のお題「2018年上半期」