アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

いたい、いたい。

  丑三つ時にはちと早い、夜中の1時半。
「いたい、いたい、いたいよ〜。」
と言う女の啼き声で、ジジは目が覚めた…。

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      (2017年2月4日  診断から約10年)

 

  見ればおママが寝床の上に座り込み、何やら口を触っているではないか。

いや、口ではなく舌でした。

 

「どうしたの?」
「舌がいたい。」

しきりに手で触ったり、ティッシュで舌を拭いていたそうな。
おママにべーっと舌を出してもらい、よく見ますと、舌先に傷が有ったとさ。

「噛んだのかな〜?」
「どうしたんだろう。寝てるうちに噛んだのかしら?」


 ベタベタ舌を触ると非衛生的です。

ジジはおママに水で口を濯ぐように勧めました。

「唾はバイ菌を殺すからね。そっとしておいた方が良いよ。触らないでね。」

 

   ジジがおママを寝かしつけても、
「舌がいたい。いたい、いたい。」
「なんでいたいんだろう。」
そんな文句は、おママが草臥れて眠りにつくまで続いたとさ。

 

  翌日、眠そうなジジは私にひとしきり話すと嘆息しました。
「もう、こうなると子供と同じだよ。駄々っ子みたいで…。」

 

いやいや…、違うってば…。

 

  駄々っ子は甘えて我儘を通そうとしているのよ。
つまり、分かってやってるのです。

  でも、おママはね。すぐに記憶が無くなるから、マジで、全く分からない。

それで、何度も言い募ってしまうのです。

 

  この話を反芻しながら、私はふと思いました。
眠りながら舌を噛むって⁉️どう言う事か?
どんな夢を見たのかしら?
もし、眠りながら舌を噛み切ったら…。危な〜い!

 

  夜の騒動もなんのその。朝になったら、おママは痛い訴えることもなく、

平気で朝ご飯を食べたそうな。


 大した事なくて良かったのですが、あれは何だったのか?
ジジは狐につままれたような気がしたとさ…。(笑)