アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

鯛の骨で悩みました。

 

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     (2017年3月30日診断から約10年1ヶ月)


   昼でも夜でも、お魚を調理するのは、いつもジジです。
お魚の切り身をシリコン鍋に入れて、電子レンジで加熱。チーン❗️出来上がり。
シリコン鍋は高温になり危険な面もありますが、魚を焦がす心配はありません。
ジジもおママもお魚が大好き。
でも、私は骨が気になるんです。

「お母さま、骨は大丈夫ですか?」
なんて言おうものなら、おママはさも馬鹿にしないでと言わんばかりの眼をして、
「どうして?大丈夫に決まってるでしょう」
とくる。

 

  はい…。アルツハイマー認知症歴10年のおママ。
未だに自分で箸を操り、食事を摂ってくれるのは、ありがたい事です。
だからって、油断は出来ないと私は思う…。


    今週のお昼の出来事です。


ex.1) 水曜日、鯛の骨
   この日、消費期限ギリギリの鯛の切り身が2切れありました。
私が仕事のキリをつけて、ジジが調理した鯛を見ると、身がほぐされてフレーク状になっているではありませんか!

  もともと、2切れを3人で食べるのです。
どうやって分けるのか?それが問題だ!
ジジとおママなりに相談してやった事でしょう。


「大きい骨は全部取ったよ。」
ジジは得々として言いますが、私は嫌な予感しかしません。
「小さな骨は?」
「取ってないよ。」
要するに…、白い鯛のフレークの中に小さくて硬い尖った骨が無数にあるのですね。

 

    昔から鯛の骨は硬くて喉に刺さると危ないと言われています。 

案の定、一口含めば小さな鋭い骨が必ずあるではないか❗️

ジジもおママも器用に箸で骨だけ出して食べていましたが、なんとも危なっかしい。

「お母さん、鯛の小骨は出して下さいね。」
「はいはい。」
一口ごとに私は念を押しました。
しかし、そのうちおママは鯛フレークを口に入れて、すぐにご飯を投入しようとするのです。私は思わす制御しました。
「お母さん。鯛の骨を出してからご飯を口に入れないと危ないわ。」
言う側からおママは、ごっくん!
「骨?大丈夫よ。」
幸い無事でしたが…。一歩間違えば…、大惨事。


    私自身、小骨にうんざりしていました。

それで、ここは久しぶりに(?)ジジに強く意見をさせてもらいました。


「フレークにすると余計に骨が取りにくくなるから、ほぐさないでよ。
鯛の骨は危ないの知ってるでしょ!鯛は気をつけた方がいいわ!」
ジジは鯛の身を解さないと約束してくれましたが、鯛禁止令には不服なようです。

「美味しいし。切り身のままなら(おママも)いつも、骨は取ってるよ。
それに、いつもは2切れ580円の鯛が、日曜日は500円になるんだ!」

「…………。」
これで、私の中でイライラが怒りに変わりました…。

 

万一喉に刺さったら、ジジも苦しいでしょうが、おママはもっと大変よ!
その痛みの原因を忘れてしまうのですから!鯛はやめたら!

 

ex.2)金曜日、鮭の骨
この日、鮭は切り身のままお皿に載せられていました。
おママは皮を取り、それに付いた身もお箸で摘んで、嬉々として舌鼓を打っていました。鯛に比べて鮭は見ていて安心感がありますね。


    今週、私はこの骨の件が…、喉ではなく、心に引っかかっていました。


  私は親に「鯛は止めたら」と言ったのですから。胸がチクリと痛い。
「やっぱり鯛は危ないよね〜?」
しかし、どんな魚も一旦フレーク状にしてしまうと、小骨を取るのは難しかろうと、オネコは言います。

 

   80円お得になったら鯛を買い、食べたい。
そんな欲とも倹約ともつかない気概があるから、89歳になってもジジは自立した今の暮らしを守っているのかも…。

 

   美味しそうに魚を食べる2人の姿を思い浮かべれば…。
もしかしたら、この食い意地…、いえ、食に対する熱意(笑)があるから、

おママは箸で骨を選り分け、口の中で身と骨を仕分ける事が出来るのでしょう。

そんな事をオネコと話しました。

 

  高齢の親に何かを止めてもらうと、確実に何らかの能力を奪う事になるのではないか。それに対する恐怖もあります。

 

  鯛の禁止令…。どうしようかな…。まだ悩み中ですが…。
もし食べるのなら、くれぐれも骨に気をつけて下さいね‼️

と、私は2人に言いたい。