アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

色合わせ

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(2017年5月29日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

  ちょっと珍しい作品です。

何って…、背景に色紙を貼った上で、パーツを配置しているからです。

白いハガキに飽きちゃったのかしら?

一瞬、そう思いましたが、その後はまた白いハガキにパーツをを貼っています。

ちょっとした試み?挑戦?だったのかもしれませんね。

 

  グリーン系の無地の紙がピチッとムラなく貼れなかった事。

これはおママにとって痛恨のミスでしょう。

元々、手先が器用な人ですから、この手の仕事には自他共に厳しい人でした。(笑)私はズボラですから、全く気になりません❣️

 

  制作より2日前に小津和紙で購入したお気に入りの千代紙からパーツを切り出しています。

⬇️これ。

harienikki.hatenablog.com

 

  この貼り絵を見た時、私はかなり驚きました。

よくもまぁ、この色を背景に持ってきたものです❗️

なかなか絶妙な色彩感覚ではありませんか⁉️

 

  おママは昔、いまいち自分の色彩感覚に自信がありませんでした。

「この色とこの色、どう思う?」

何枚か色の違う皮革を見せながら、私に聞いていましたもの。

私も色彩感覚イマイチですが、おママよりはマシだと思い、適当に答えていました。

(ひどい娘でした…。ごめんなさい。美術系で色彩感覚イマイチってダメじゃん。)

しかし、私は自信がなかったので、色彩学の本を読んだり、

『配色ノート』(※注)を眺めていたものです。

おママに「見たら〜?」と貸したこともありました。

案外、その時分、おママは密かに勉強していたのかしら?

 

でも、アルツハイマー認知症の今となったら、

後付けの知識が現役で使えるとは思えません。

 

  という事は…。元々、良かったという事か⁉️

う〜〜ん。なんだろう。勝ち負けの問題ではありませんが、

私は根本的な能力の面で、おママに負けたような気がします。(笑)

 

 

  (※注)

 配色ノート―調和の原則と400組の配色サンプル (デザインハンドブックシリーズ)

単行本(ソフトカバー) – 1984/1/1
内田 広由紀 (著)

 単行本(ソフトカバー): 156ページ
出版社: 視覚デザイン研究所; 改訂版 (1984/1/1)
言語: 日本語
ISBN-10: 4915009181
ISBN-13: 978-4915009181
発売日: 1984/1/1

⬆️私は発売から間も無く買っていたようです。今も販売されているのですね。

 

おママの貼り絵を見てくださり有難うございます。