アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

ノウゼンカズラと赤ちゃん

f:id:harienikki:20170829234351j:plain

(2017年8月5日  アルツハイマー認知症の診断から約10年6ヶ月)

 

   昨日(8月28日)はおママの入浴を諦めました。(笑)

時として、諦めも肝心。(笑)

それで、夕方6時近くなってから、ジジとおママはお買い物に行きました。

ちょうど私の帰宅に合わせて、出掛けたのです。

ふと気がつけば、少し日が短くなりましたね。

暦の上では秋ですが、本当の秋も近づいているのでしょう。(希望的観測)

 

今日のテーマは言葉。「かわいそう」についてです。

大した話ではありません。m(_ _)m

 

ノウゼンカズラ

  夕方の風に吹かれて坂道を下っていると、突然、おママは道端に屈み込みました。

ジジは日が陰って元気にシルバーカーを押して坂道をどんどん下ってしまうしまうし…。

「どうした❗️」

私は気にも留めませんでしたが、ノウゼンカズラの花がパラパラと落ちていたのです。上を見上げれば、その御宅の高い塀の上から蔓がはっており、朱がかった橙の花が無数に咲いています。

おママは路傍に落ちた花を拾おうとしていました。

(そんなの、拾わないの❗️)

私はそう言いたかったのですが、

「咲いたのに落ちちゃって…かわいそう…」

おママのその言葉に、私はきゅっと自分を抑えました。

ノウゼンカズラの花はまだ綺麗に咲いているのに、時期が来るとポトンポトンと落ちてしまう。おママはそれを哀れに思ったのかしら?無常観に心打たれたのかしら?

 

おママは嬉しそうに、ノウゼンカズラの花一輪を手提げにしまい込みました。

そして、坂を下りきったシルバーカーのジジを2人で追いかけました。

 

赤ちゃん編

  ノウゼンカズラの花を拾ってから、商店街を歩いていると、

抱っこ紐でまだ小さな赤ちゃんを抱いているお母さんとすれ違いました。

おママはさも愛おしそうに小声で私に言うのです。

「ねぇ、あの赤ちゃん、小さくて、かわいそうね!」

小さくてかわいそう…? 文法的には合ってますが、なんか変。

「小さくてかわいい?」

「えっ?……かわいそう?」

「かわいいじゃないの?」

「………?かわいい?かわいい…。」

おママは小首を傾げました。

「かわいい…か?」

単純な言い間違いでもなく、「かわいそう」と「かわいい」を混乱したのですね。

でも、ほんの6〜7分前、おママは「かわいそう」を正しく使っていたのですから、私は狐につままれた気分でした。

でも、おママ自身はひょっとしたら、本当に小さいから可哀想と思ったのかも知れませんし、それ以上、深追いする事はやめました。

 

  きっと、おママの頭の中では「かわいそう」の中に「趣がある」とか「可愛い」も含まれているんですね。

f:id:harienikki:20170830005552j:plain

(2017年8月28日撮影)

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。