アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

好きこそものの上手なれ

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(2017年10月11日  アルツハイマー認知症の診断から約10年8ヶ月)

 

またまた韓紙を使った登場!

  私は何度この貼り絵⬆️を見ても溜息がでます。

実に、鮮やかな唐草紋様が白い地に映えているから?

私が韓国旅行した時に買ってきた韓紙を使ってくれたから?

いえ、いえ…。

見れば見るほど良く切ったものだと思います。

ほんと、溜息がでます。

どうして、⬇️この韓紙の柄をここまで切り抜こうとする?

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そのこだわりはアルツハイマー認知症になったからなのでしょうか?

そうかも知れないし、そうでもないかも知れない…。

 

harienikki.hatenablog.com

 

もともと好きなのでは?

  私の子供の頃の印象では、おママはとても器用な母親でした。

折り紙は綺麗に折るし、編み物もピッチリ編み目が揃うのです。

皮工芸をやっていた時も、作品の仕上がりに歪みがありませんでした。

確かに、ハサミで何かを切らせたら、切り目の印からズレたりはしなかったと思います。

 

  今、ハサミを持って何かを切り抜いているおママは無心です。

「あら、それを切り抜いているの?全部?」

「そうなの。全部ね。切るのよ。」

「切るの好きね。」

「この音が好きなのよ。」

そんな事をよく言っています。

ハサミの刃が紙の繊維を絶っていく音は、どことなく自然を感じさせる心地良い音。おママが好きだと言うのも分かります。

 

もしかしたら、

おママは子供の頃から、ハサミで紙を切るのが好きなのかも知れません。

好きだから今でもやっている?だから上手なの?

おママが小さかった頃や少女時代を見てみたいです。

ハサミで折り紙や不要な紙を切って遊んでいたのかしら?

 

好きだから、上手になり、大人になって趣味でも手仕事を続けて、

老境に至って、まだ、ハサミを持ち続けているのかも。

 

亡くなった祖母に

「フキコちゃんはハサミ使うの上手でしたか?切ったり貼ったりの紙遊びは好きでしたか?」

と聞いてみたいです。

今となっては確かめようもないな〜。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。