アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

失われた時の存在

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(2018年3月2日  アルツハイマー認知症の診断から約11年1ヶ月)

 

突然の再会

「これって、こんな所に有ったのか…。」

3月2日に私がおママと一緒にカルトンの中を物色した時の事です。他にも思いがけない紙を見つけました。それがこれです。⬇️

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(この写真は今回、大判から切り出した一部分です。)

 

「まだ、こんなに残っていたのか…。」

懐かしさと同時に11年前のおママを思い起こして、少し胸が苦しくなりました。

オネコもこの紙を見て、

「どこに有ったの❗️これって、前に…、」

と驚いていましたもの。

写真では分かりづらいのですが、葉や花の白系のラインはフワッとした素材で若干盛り上がっています。

 

かつて、おママはこの洋風千代紙のような洒落た紙を使って10枚以上の連作を作ったことがあります。よほどお気に入りだったのでしょう。

 

 それは11年前の2月。

  アルツハイマー認知症の診断を受けた直後でした。

今よりおママは記憶を持続できていましたが、それでもすぐに忘れてしまいます。勿論、診断を受けた記憶も失われます。

しかし、私達の想像では、おママは日記などを読み返しては、自分の身に起きた事を知ってショックを受けたと思います。

忘れてしまう→→知ってショックを受ける→→忘れてしまう

その繰り返しや薬の服用への疑問からくる不安な時期に、おママはこの植物柄を使いひたすら連作を作っていました。

 

(⬇️  一部訂正があり追記しました。)

harienikki.hatenablog.com

 

忘却

  私が当時の連作の写真を撮ったのは一昨年の秋でした。

ブログを始める準備のために、初期の貼り絵ファイルを見ていたのです。

その時に10枚もの連作を目の当たりにして私が感じたのは、それらを制作することによりママは心の平安を保とうとしていたのではないか?という事。

娘としては胸が痛みます。

「あの紙はもう無くなったのかな?」

この植物柄の紙も気になっていたのです。

だから3月2日に再発見できて、私はとても感慨深かったです。

 

でもおママは違います。初めて見る紙でした。そしてニコッと笑って言いました。

「あら〜。これ素敵ね!どうしたのかしら?」

 

おママ、忘れてしまって良いですよ。

特に辛かった事なんかはね。

 

時間や月日の経過を認識しづらいおママにとって、連作から今年の3月までの11年間は、無かったようなものでしょう。

でも、大丈夫。2007年より以前から今に至るまで、失われたおママの時間は貼り絵という形でちゃんと残っていますから。

 

本日アップの貼り絵、そのほかのパーツ

3月2日には ⬇️ この千代紙もカルトンの中から発見しました。

早速、使ったようですね。(^。^)

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harienikki.hatenablog.com

 ⬆️ こちらにもしっかり使われていました❗️

 

 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。