アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

魔法瓶 VS 電気ケトル 遂に決着❗️

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(2018年12月10日  アルツハイマー認知症の診断から約11年10ヶ月)

 

2年越しの問題決着

今週、ある問題に終止符を打つことができました。

(2年以上かかった…。)

しかし、感慨深く思うのは私ばかりで、こちらにお越し頂いた方には

「何にこっちゃ?」って感じでしょう。(^O^)

実際、オネコに言っても

「へぇ、そうなの?  目につかないようにしたら、おママも忘れるのに…」

と軽く言われました。まぁ、そうなのです。私が踏ん切りを付けられなかっただけなのですね。2年も…。σ(^_^;)

 

それは「魔法瓶 VS 電気ケトル」問題であります。

 

経緯

私がブログを始めた初期の頃に、こんな事がありました。⬇︎

harienikki.hatenablog.com

 

掻い摘んでお話ししますと、

古くなった魔法瓶が重いので、ジジと私は買い替えを画策しました。

候補は「あっ!」という間に沸くという小振りの電気ケトルです。

 

しかし、当時のおママは今より自己主張がしっかり(激しい時もあり)していました。かつて私達家族は台所関連を迂闊に変えて大変な目にあった事もありました。

それに2016年の秋頃には、まだおママは台所は自分の城でしたし、飲食に関わることは自分の仕事だという強い自負と拘りがありました。

馴染んだ魔法瓶を迂闊に廃棄しますと…。おママの逆鱗に振れる可能性もありました。

そんな時は何度説明しても、新しくした事は直ぐに忘れてしまいます。

 

「私に黙って、どうしてそんなことするのよ❗️私は何十年やってきたと思うのよ。勝手なことしないでよ。あなたはなんにもしないし、なんにも知らないくせに‼️」

 

その現実に気が付いた時、おママは激しく言い募ったでしょう。日に何度も繰り返されれば、家族は辛いです。

そして、おママがもっぱら責め立てるのはジジです。日中、実家にいることが多い私も標的になる事もありました。

でも、最近はこんなことも少なくなりました。もしかしたら、おママは症状が進んで自分の感情について鈍くなっているような気もします。

 

しかし、2016年の秋頃は、まだまだおママもそれだけ自分の感情や意志を言葉でガッツリ主張出来ていたのです。

それで私とジジがとった対策は

「なあなあ主義」です。

 

何故、白黒を・付けられなかったのか。

「なあなあ主義」とは、言いかければ「様子見」「成り行き任せ」です。敢えて白黒を付けないのです。

それで、私達は暫く魔法瓶と電気ケトルを併用して、おママには従来通り魔法瓶を使ってもらおうと決めました。

それでも、おママは沸騰する前のヌルいお湯を沸騰したと思って魔法瓶に入れるので、私達が気付いだ時は飲まないようアドバイスしておりました。

 

しかし、魔法瓶を使うか電気ケトルを使うかというのは、実に些細な問題です。

2016年の11月当時だって、1週間か10日か数ヶ月かは分かりませんが、オネコの言う通り魔法瓶がおママの眼に触れなければ、段々に忘れてくれたはずでした。

 

おママは夫であるジジと同居しているし、オネコも私も頻繁に行きしていました。

つまり、おママの暮らしを見守る眼が多いから出来た事だと思います。

しかし、もし私が遠方で暮らしていて滅多に里帰りできなかったならどうでしょうか?気になる事や安全面で如何かと思う点は、実家にいる時に問答無用で改革しなければならなかったはずです。

 

それなのに私が白黒付けられなかったのには理由があります。

 

◉ 上記のように、おママは自分のテリトリーである台所周辺や食事に関する事が変わる事を嫌い、気が付く度に怒るのを防ぎたい。

◉ジジは1.2リットルの電気ケトルでじゃ容量に物足りなさを感じているようだった。

◉⬇︎電気ケトルにも問題がないではなかった。

harienikki.hatenablog.com

◉おママがせっかく出来る事なのに、それを家族の都合で止めさせるのはどうなのだろうか?私は躊躇われたのです。アルツハイマー認知症だから、いずれ何も分からなくなり、何も出来なくなるでしょう。出来る能力はなるべく温存させて上げたいと思ったからです。

 

当時、おママは自らヤカンに水を汲み、火にかけて熱湯にし、魔法瓶に入れるという作業をやっておりました。ただ沸騰する前の、ぬるいお湯を「湧いた」と思って魔法瓶に入れてしまうのが玉に瑕(キズ)でしたが…。

 

ヤカンというものを見て湯を沸かす行動を連想する。

沸かした湯は魔法瓶に入れて保温する。

 

当時、認知症歴10年弱のおママが、この一連の流れを覚えていて実際に出来た事を

私はとても大切に考えて上げたかったのです。

 

何故、今になって魔法瓶を片付けたか?

この2年余り、おママはお湯を飲みたい時は「おゆ、おゆ」と呟きながら魔法瓶を探していました。「お湯が飲みたい➡︎魔法瓶の中にある。」という習慣的に理解していました。

ところが、今年に入ってからその行動が少なくなってきました。

きっと、認知症の症状が進んできたからだと思います。

だから、私はようやく諦めがつきました。

 

今までも、これからも、おママは当たり前にできていた日常的な事すら出来なくなっていくでしょう。

「魔法瓶 VS 電気ケトル」問題は決着ついてホッとすると同時に、私は寂しさも感じました。

 

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*本日アップの写真

西武百貨店の包装紙から円形を切り抜きました。 ⬇︎

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 ⬇︎おママの右手で持っている紙も小さなパーツに使われています。

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 おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。