アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

おママのお母さん

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(2019年4月17日 アルツハイマー認知症の診断から約12年2ヶ月)

 

ママちゃん

私の母方の祖母の事ですが…。

昔、おママのお母さんは親類から「ママちゃん」と呼ばれていました。

 

「おママのママちゃん」

そう呼んでみると、なんだか可笑しいやら可愛いやら…。

 

結婚した後のおママや、オネコと私の孫らは、祖母を「ママちゃん」とは言わずに、住んでいた地名に「さん」を付けて呼んでいました。

でも、祖母の人生のなかでは、「ママちゃん」と呼ばれていた時代が長かったのだろうと思います。

祖母はかれこれ24年ほど前に鬼籍に入っているのですが、今も思い浮かべれば懐かしく、声まで聞こえてきそうです。

 

 ママちゃん、現る⁉️

先日の昼下がり、私は2階のダイニングでおママとテレビを見ていました。

すると、急におママは思いがけない事を言ったのです。

 

「お母さんが出かける時には、私は必ず一緒に行かなければならないの。」

 

えっ?

おママが何を言っているのか、私は一瞬わかりませんでした。

「そうなの? お母さんって、お母さんのお母さん?」

 「そうよ。お母さんよ。」

 

きっぱりと断言していますけど…、

おママはお婆ちゃんがまだ生きていると思っているの?

おママは今、何歳ごろを生きているのかしら?

少なくとも「ママちゃん」が生きている頃でしょう。

私は戸棚に飾っている「ママちゃん」の写真を見てみました。

 

「お母さんのお母さんは、いま居るの?」

ほら、下にいるでしょ。お母さんが。」

 

おママは亡くなったお婆ちゃんが見えるのか⁉️

この家にいるのか❓別にいても良いけどさ…。

 

私は若干、ホラーな気分になりました。

それに、今は亡き実母の幻覚を見ている可能性も捨てきれません。

認知症の症状が進んだ現実を見せつけられたようで、ブルーな気分でもありました。

 

「お母さんのお母さんは、まだ生きているんだね。」

すると、おママに微かな迷いが生じたようです。

 

「ほら、あの人、今、下(の階)にいる人よ」

 

今、1階に居るのは…。(^O^) 

あら〜。「お母さん」って、ジジの事だったのね。

おママなりにジジの事が心配なのでしょう。

(ジジは「お父さん」や「パパ」ではなく「お母さんにされたのね…。)

私は可笑しくって笑ってしまいました。

でも、考えてみれば、これはこれで症状が進んだ証なのだと思います。(^◇^;)

 

 本日アップの貼り絵

 ⬇︎この作品の仲間です。

おママが20〜30年くらい前に購入したマーブル紙と千代紙です。

harienikki.hatenablog.com

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。