(2019年5月6日撮影 アルツハイマー型認知症の診断から約12年3ヶ月)
*おママのこだわり
おママはシンメトリーが大好きです。
これは貼り絵制作をしている約15年の中でも、おママが好んで用いる構成でした。
アルツハイマー型認知症になってから数年前までは、かなり厳密でピチッと決まった左右対称を完成させてきました。左右対称だけでなく上下、対角線対称が1つの作品に混在する場合もあり、私達家族をとても驚かせていたものです。
でも、昨年あたりから、シンメトリーがイマイチ決まらなくなってきました。
シンメトリーが微妙に崩れているのも、なかなか面白いと思います。
でも、おママはちょっぴりご不満で、
「これがなんだか違うんだけど…」
と言ってはみたものの、どう直したら良いか分からず、そのまま仕上げておりました。
今回ご紹介する貼り絵はおママが左右対称になるように悩んだ作品です。
*お直し
下の⬇︎写真は制作途中です。
この時から、おママは少々モヤモヤを感じていたようです。それは私が写真に矢印をつけた部分です。本当はシンメトリーにしたかったのでしょう。
最近、おママはシンメトリーにしようと思って、同じ形を2枚こしらえてしまいます。
左右対称の平行四辺形パーツを1組作るとしたら、2枚目は基準となる1枚目を裏返しにして型取れば良いのですが、おママは昔できていたそれが難しくなっているようです。
⬇︎の写真でも黄色とオレンジ色の二等辺三角形は同じ物ですね。(^O^)
おママはこのモヤモヤを抱えたまま中央部分を変更して全て糊付けしました。
出来上がりに日付を入れようと、ジジと私に見せに来た時、おママはまだしっくりしなかったようです。
「ここがちょっと違うのよね…。」
「そうですか…。それなら直してみたら如何ですか?」
「いいわ…、もうこのままで…。」
それでも、珍しく不本意な表情が抜けないので、私も意を決しまし。
「まだ糊がしっかり乾いていないから、1つだけ剥がしてやり直してみましょう。」
「えーー。」
でも、やぶさかでもないようです。おママはその気になって作業机に戻りました。
私が左下のパーツを剥がし(不器用なので台紙の表面がかなり荒れた…σ(^_^;)、
一緒に右下の平行四辺形を基準に左右対称パーツを作り直しました。
⬇︎新しいパーツを配置すると、おママも嬉しそうに笑みを浮かべました。
「これ(白いアルファベットのKL)が入っちゃっているけど…。」
今度のご不満はそれでしたか。(^O^)もう文字の無い部分は残っていなかったのだから…。仕方なかったのです。
「ご愛嬌ということにしたら?」
おママは私の返事を聞いて頷きました。
左右対称のシンメトリーを作るのって、現在のおママには結構難しいのだと実感しました。(^。^)
⬇︎こちらを使っています。
⬇︎2年以上前のシンメトリー作品です。
おママの貼り絵を見て下さりありがとうございます。: