アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

2016-01-01から1年間の記事一覧

2016年のおわりに…今。

このところ10年前の診断までの事を連続してUPしておりますが、今日は今現在のお話です。 ブログの最初にお話し致しましたが、診断から10年を目前にして、おママの認知症は急に進行しているようなのです。 12月に入って、貼り絵をあまりしなくなってし…

診断まで おママの場合 その7

深刻な状況になる前に、老年科や物忘れ外来に連れて行った方が良いのではないか? 「進行を遅らす薬を飲ませたい」 まだ70代の初めなのだ。先があるのだから。 私は強くそう思いました。しかし、おママの認知症を確信しながら、あれこれ調べているオネコに…

診断まで おママの場合 その6

オネコの話を聞いて、私も胸がざわつきました。 折しも夏休み。小学生だった娘のアズキが実家にお泊りに行きます。 私は因果を含めて送り出しました。 「おばあちゃんが自分のやった事を忘れたらね、後で教えてね。」 アズキは目端の利く子なので、ちゃんと…

診断まで おママの場合 その5

(2006年頃 診断前) オネコ夫婦がハワイ旅行をして、実家にお土産を持って行った時の事です。 楽しいハワイの話で盛り上がり、おママはとても嬉しかったようです。そして、自分がハワイに行った時に買った大きくてキレイなキャンドルを出してきて、 「…

おママの場合 その4

2005年は懐疑的になりながらも、平穏に過ぎて行きました。 娘達としては、離れて暮らす親の状態を良いように考えたいものです。 夫としては、なかなか認めたくないものです。 わりと人は自分の都合の良いように認識してしまいがちです。 私は認知症関連のテ…

診断まで おママの場合 その3

バスタオルの攻防戦は3週間ほど続きましたが、これもあっさり終わりました。恐らく、ジジがバスタオルを使い始めたからだと思います。 これらは2005年、肺ガンの手術から1年後の事ですが、それ以前も兆候はありました。 (2006年頃の作品 診断前) 例…

診断まで おママの場合 その2

このクラフトパンチの件は1ヶ月ほどで沙汰止みとなりました。 おママからの電話が無くなったのです。 ようやく分かってくれたんだ。そう胸を撫で下ろしました。 しかし今思えば、おママは納得したというより、この件では憑き物が落ちたような感じだったので…

診断まで おママの場合 その1

おママは2004年の秋に初期の肺ガンが見つかり、手術しました。 それ以前から物忘れはあったのですが、これを機にどんどん酷くなっていきました。因果関係は分かりません。 (2006年頃 診断前) この頃、おママは可愛らしい図形が型抜けるクラフトパンチに…

道のり

おママはこの貼り絵を突然始めたわけではありません。手先が器用なおママは、常に趣味の域を超える取り組みをしていました。 40代で始めたレザークラフトカービングはとても上手でした。50代からは皮による本の装丁を習いました。 その流れで、ヨーロッ…

おママの貼り絵

貼り絵は日本橋の小津和紙から購入している和紙のハガキを土台として使っています。 初期はクラフトパンチで型抜きしたパーツを好んで貼っていました。身近な雑誌の写真や包装紙、チョコレートの包み紙を上手く貼り合わせています。 最近はだだハサミで切っ…

私たち

(2016年11月10日の作品 診断から9年10か月) そうだ…、私たちの事を紹介していませんでしたね。 私はチャーコと申します。50代前半で、既婚です。平日は実家で父(ジジ)の仕事を手伝っております。 1人娘のアズキ(20代前半)はパソコン神経が発達し…

アルツハイマーの初期に…

(2016年11月3日の作品 診断から9年10ヶ月) 「母はアルツハイマーなんです」 私がそう言うと、得も言われぬ微妙な表情をされる方もいらっしゃいます。 家の恥を表沙汰にするなんて!という感じでしょうか。 ところが、最近は 「初めはどんな感じなの〜?」…

はじめまして。

おママがアルツハイマーと診断されてから何年経ったかしら。 2007年の2月だから、もうすぐ10年になります。 あの頃はジジ(私の父、そしておママの夫)もオネコ(私の姉)も私も悲しかった。 そして、今後を想像して重い覚悟をしました。 あれから10年、おママ…