このクラフトパンチの件は1ヶ月ほどで沙汰止みとなりました。
おママからの電話が無くなったのです。
ようやく分かってくれたんだ。そう胸を撫で下ろしました。
しかし今思えば、おママは納得したというより、この件では憑き物が落ちたような感じだったのでしょう。
(2006年頃 診断前)
しばらくすると、おママは何と別の事について拘り始めました。
「バスタオルの良いのが無くて、あんたのところで余ってたら欲しいわ。」
そう言われたので、日曜日に主人とアズキに持って行ってもらいました。2人の話だと、
「有ったのね。ありがとうございます。」
と笑顔で受け取っていたらしいのです。しかし、翌日には深刻そうなおママの声が受話器から聞こえて、私は愕然としました。
「良明さんがバスタオルの入った紙袋を忘れてったの。良いタオルなのよ。どうする?今度来るときまで預かっておく?宅急便で送る?」
えっ?
戸惑いながら私が一から話すと、すぐおママはこう言いました。
「そうだったわね〜。」
でも、翌日には同じ電話が掛かったのです。その翌日も、またその翌日も…。
何度、説明しても無駄でした。毎日毎日、私はこの電話に悩まされました。
正直うんざりでした。