この後、先生は幾つかお話をされました。
アリセプトが処方される事とその説明。
進行の度合いは個人差がある事。
家族がこの病気の知識を持って接する方が、暮らしの質は良くなるなどをお話されました。
「母は手先を使う仕事が好きです。雑誌の写真や包装紙を綺麗に切って構成する貼り絵をやっていますが、これは進行を食い止めるのに役立ちますか?」
私が質問すると、先生は小首を傾げ、
「あまり関係ないように思います。」
そうなのか…。
(2007年 1月頃 診断前)
薬局に寄ってから、私達は近くのレストランでランチをしました。
それは穏やかで楽しいひと時でした。あまり病気の話はしなかったと思います。
和やかな家族の会食に、おママは安心したようにみえます。
中期という事はショックでしたが、はっきりと診断を受け、薬も飲める。
これで、おママの進行を食い止められるかも知れない。
私はホッとしていました。
オネコはやはり、しっかり者の長女です。
中期の診断を受けて、
(もしかしたら、1年後は介護状態かも知れない。実家の近くに引っ越そう!)
と決心したそうです。
ジジは顔には出しませんでしたが、非常に落胆していました。
妻であるおママがアルツハイマーと診断されても、
(まだ、何とか治したい。もとに戻って欲しい。)
そう思いました。
思いはそれぞれです。
食後のスイーツまでは食べられませんでした。