昼食後、私がトイレからダイニングに戻ると、
おママは新鮮な眼で迎えてくれました。
さっきまで一緒にお昼を頂いてましたが…。(笑)
(2017年1月27日 診断から約10年)
そして、嘆息を漏らしながら言うのです。
「あら〜。あなたは背が長いのねぇ。」
「長い?」
「そう、とてもスラッとして、背が長いわ。素敵よ〜。」
「背が長い…。」
私が固まっている前で、おママは繰り返します。
「背が長いわ〜。」
おそらくおママにとっては最大の賛辞でしょう。
「あ、ありがとう。」
一応、訂正しますか…。
「背は長いではなく、高いと言うのよ〜。」
すると、おママは
「あら!いやだわ。そうよね〜。」
きゃはは〜!と明るく笑いました。
それから私達は、
「手は長い♪
脚は長い♪
背は高い♪
その逆は〜?」
歌うように言葉遊びをしました。
おママは若い頃から読書家でした。国語力、とりわけ語彙力は優れていたと思う。
しかし、今、進行形でどんどん単語や語法が失われつつあるのです。
それをジジもオネコも私も気付いていました。
でも、この間違いは突然でした。最近、おママはオネコに、
「あなたは背が高いわね〜。」
と、正しく表現していたのですから。
「ついに組み合わせがおかしくなってきたか…。」
深刻に話していると、オネコが急に言い出しました。
「でも、不思議だよね。手が長い。脚が長い。何で背だけ高いんだろうね〜?」
え〜っ!オネコまでそうくるか〜。
姉妹で爆笑の巻きでした。