アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

電気ケトル1(2016年11月)

   皆さん、卓上のポットはどんなのをお使いですか?

 

    実家は長年、ステンレス魔法瓶を使ってきました。
ヤカンに沸かした熱湯を移し入れて保温するタイプ。電気を使わないポットです。

 

    朝食後の後片付けの時に、ヤカンに残ったお湯を再加熱してステンレス魔法瓶に移す。これが長年おママの生活サイクルに組み込まれた動作です。
腕力はまだあるから出来ますが、考えたら危ないですね。

 

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     (2016年11月10日  診断から約9年10ヶ月)

 

   昨年の11月の事。

「今の魔法瓶は出が悪くなったし、重たいし、新しいのに変えたいんだが…。

電気ポットにしようかな。小さいのでいいかなぁ。」
ジジが言い出しました。潮時ですね。

   おママは沸騰する前のお湯を沸いたと勘違いして魔法瓶に入れる事も度々です。

熱いと思って注いだらぬるかった‼️なんて事も度々ですもの。(笑)大賛成。


「それなら電気ケトルにしてみる?」

 

   帰りに意気揚々と家電量販店に寄った私ですが、

ズラリと並んだ電気ケトルの前でハタと立ちすくんでしまいました。

本当に良いのか?
 

   おママはまだ、ヤカンで湯を沸かし、

ポットに入れるという能力が残っているのだ。それを止めさせるのが正解なのか?

今まで目の前に有ったヤカンやポットを取り上げて良いものか?

何より、おママは新しい物を受け入れられないかも!

悩み出したら果てしもないどツボにはまる私。

この日は買えずに帰宅しました。

 

 しかし、結局一晩ぐちゃぐちゃ考えた末に、電気ケトルを買いました。

転倒水漏れ防止仕様。安全そうなのをね。

おママが拒絶したら、私の家で使ってもいいか…。

 

  それで…、私が悩んだ件ですが…。

ジジは電気ケトルを愛用中。
おママは魔法瓶を愛用中。やはり新しい物は認識できません。

でも、さすがにおママからヤカンと魔法瓶を取り上げるのも忍びない…。

 

   かくして年が変わり2017年となっても、

電気ケトルとステンレス魔法瓶の共存関係は継続中です。

その魔法瓶に熱湯を移す役はジジに変わりました。

ジジ、気を付けてね。