「ブロッコリーがあるわ!」
昼前に私が冷蔵庫を覗いていると、おママが恐縮しながら見に来ます。
(2017年3月15日診断から約10年1ヶ月)
「あら、申し訳ありません。」
他所様に言うように、とても丁寧な口調。
「いえいえ。とんでもない…。大丈夫ですよ。すぐ出来ますから。」
私も他所様になりきります。
おママは手伝いたい素振りを見せるので、やってもらおうと思いました。
しかし、私が小振りの片手鍋に湯を沸かせば、お小言が飛びます。
突然、怖いおっ母さんに豹変しました。
「こんな小さい鍋じゃダメよ。大きいのにしなきゃ。」
大した量ではないし、私からすると問題ありません。さっと塩を鍋に振り入れ、洗ったブロッコリーの小房を投入すれば、
「あっ!入れたな!」
と文句を言います。
う〜ん。おママ。言いたいだけなの?
取り敢えず…。
「お鍋を見てて下さいね〜。」
とお願いしました。
すると、おママは楽しげに鍋の中で踊るブロッコリーを菜箸で突っいて、
鍋の底にバウンドさせました。
でも、すぐに吹きこぼれそうになるのです。
「火を細めて下さいな。」
と言っても、慌てるだけで埒があきません。
私は急いで火を細めました。
鍋が大人しくなると、今度は物足りないらしく、おママはしたり顔で言います。
「こういうものは蓋をしないとダメなのよ。」
パコッと鍋に蓋をしてしまうのです。
えーっ!吹きそうになったから火を細めたのに〜。
(やはり、一緒にやっても調理はダメか…。)
私はすかさずザルと水切り皿を用意しておママに言いました。
「お母さま、ブロッコリーをザルにあげて下さいね〜。」
「えっ?えっ?ど、どうしたらいいの?ザルに上げる?」
今日だけかもしれません。でも、言葉が通じない⁉️(涙)
私は身振りで鍋からブロッコリーをザルに移す動作ました。
「あ〜〜。はいはい。分かったわ。」
箸で器用にブロッコリーを摘んでザルに移してくれました。
言うより、見せる方が効果的なのですね〜。
我が家は茹で上がったブロッコリーは流水にさらさず、ザルの上で自然に冷まします。
おママはザルごとブロッコリーを風通しの良い台所の窓際に持って行って、
粗熱を取ってくれました。なかなか、やるではないか❗️
すったもんだはありましたが…。
ブロッコリーは良い感じに茹でられました。
それにしても…。
2人掛かりでやって、グタグタに煮崩れたりしなくて良かったわ〜〜。