(2017年5月9日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年 草間彌生様の折り紙を使っています。)
*見慣れた光景。6月12日夕方。
食卓に2人。
ジジは夕刊を読みふけり、
おママはお帳面を開いて今日の支出と残高を計算しています。
「あ~、何が何だか分からない。」
「…………。」
「目が痛い。頭が思い。」
「…………。」
聞こえているのかいないのか?ジジは無反応です。
仕方ない…、私が助け舟を出しましょう。
*堂々巡りです。
今日はお買い物が少なかったので、既に支出合計は算出して記入済み。
ところが、その算出した事も記入した事も忘れるから、何度も同じ作業をしてしまいます。
「あれ?どうなっているか分からないわ。」
繰り返し算盤を入れて困惑する姿はとても気の毒でした。
もう「お帳面付け」は止めればいいのにと、私は思います。
でもどうしても長年の習慣で、おママはこれがやめられません。
「もう、ほら、合計が出ているから大丈夫。」
指差しながら私は
「これとこれを足したんでしょう」
と言えば、おママは再びパチパチ算盤を弾いてしまいます。
「もう合計が出ているから、良いのよ。」
「えーっ、そうなの?」
*娘がうるさい?
おママはそれでも訝しげに算盤を入れ直しのです。ドツボにはまっている。
私はこれ以上の繰り返しを避けようと、再び指差しながら努めて優しく言いました。
「後はもう、この昨日の残から、この今日の合計を引くだけですよ。」
するとおママ…。
「そんな事、分かっているわよー❗️」
「あ、あ~、そうでしたね。元銀行員で、何十年も家計簿をつけたおママには釈迦に説法でした。」
「また、分かんなくなったじゃないの。」
私がごちゃごちゃ言うから、引き算に迷うらしい。(笑)
それでも次の瞬間には、
「どれからどれを引くって?あ~、これからこれか…」
なんて具合ですから、見ていてあげないと終わりません。
*考えてみれば…。
この作業がスムーズに終了すると、ジジも夕食の段取りに入れるので、私はなるべくお帳面付けを見てあげたいのです。でも、この日は口の出し過ぎだったかも。
よく娘のアズキに
「ウザっ‼️」
と言われる私…。
ついに、アルツハイマー型認知症の母親にまでウザがられてしまったか⁉️
ちょいと反省。