(2017年8月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年6ヶ月)
*私が合作を試みる時。
「合作‼️」というと、5月24日アップの記事も同じタイトルです。
今回はそのPart2です。
アルツハイマー型認知症のおママは若い頃から手先が器用でした。以前は革工芸や製本を趣味としてきましたが、ここ十数年は白いハガキに包装紙、千代紙、雑誌の切り抜きなどを使って、貼り絵を楽しんでいます。
しかし何日かやらずにいると、ハガキのしまい場所も忘れます。
おママは自分がずっと貼り絵をしてきた事自体、忘却の彼方になってしまうのです。
私としては、せっかく上手に切ったり貼ったりする能力が残っているのだから、それは温存して欲しいと思っています。
それで、4・5日間が空いてしまった時、時間が許せば、おママと一緒に貼り絵に取り組んでみます。
*お盆明け…、暑い…。
8月18日の午前中、お盆明けに実家に行ってみると、おママは所在無くボンヤリしていました。貼り絵も4日空いているようだし…。
やってみますか…。
私はおママが貯め込んでいる包装紙の切れ端の中から魚と椎茸の絵を見つけました。そして、作業机の引き出しからハガキを出した時点で、おママは気が付きました。
「あら、あなた、何をしているの?」
何か楽しい事でもあるのかと思ったのでしょう。興味津々に近づいてきました。
「貼り絵をしましょうか?」
「あなたはそういう事をも出来るのね〜。」
さも、感心して言いますが、日頃おママがやっている事ですよね〜。
「以前は随分よくやったのですが、最近はもう、あまりやらないんですよ。」
(2017年8月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年6ヶ月)
「そうですか。でも、これを切り抜いてくださいな。」
私が魚と椎茸の絵を渡すと、おママは嬉々として切り抜き始めました。
その間に、私は千代紙を切り抜き、⬇️の貼り絵にある和風の6角パーツを用意しました。
「切れたわよ〜。」
「それなら、この模様と魚の絵をハガキの上に貼ろうと思うのだけど、お母さんはどうしたらいいと思う?」
「そうね〜。」
おママはすぐに取り組み始めました。
しかし⬆️の写真の千代紙パーツは私がざっくり切ったので、おママは大層ご不満だったようです。
「周りをきちんと切らないとダメだわ。」
私にそう注意をしてから、周囲を綺麗に整え、貼り始めました。
そして、1枚完成させました。
しかし、おママにはパーツの組み合わせも構成も納得できなかったようです。
1枚仕上げた勢いで、おママはやる気になったのか、すぐに椎茸バージョンに取り組み始めました。
こちらは100%おママが周りのパーツも構成も考えて、満足そうに完成させました。
何日も経ってから写真を撮影した時、
おママは椎茸バージョンの方は「良いわ〜」と気に入っていましたが、
私のアイデアが色濃い魚バージョンについては、
「魚が寄っていて(真ん中に無くてという意味)良くないわよね、周りもなんだかね〜」
とクソミソ…。
具体的に作った時の記憶はなくても、好みはしっかり確立されているから、本能的に私の手が入ったものは嫌なのかも知れません。
癪に触るけど、感心しました。(笑)
おママの貼り絵を見て下さり有難うございます。