(2017年10月16日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年8ヶ月)
これは昨日(11/9)の夕方の事。
いつものように買い物に出掛けたジジとおママ。
例によってジジはシルバーカーを押していました。これを押していると、前はしっかり見えるのですが、後ろにはなかなか目がいきませんね。
歩いていると、ジジはおママに呼び止められました。
振り返ると、おママはニコニコしながら何か言おうしています。
「どうしたの?」
おママは人歳指を空に向けて、「あー、うー」言うのです。
しかし、何か伝えたくても言葉が出ないらしい…。
「何? 上? 空?」
「あー、あー、うーん。分かってくれないんだから。」
おママは身悶えして空を指差し続けました。
それで、ジジはようやく理解。
暮れゆく空はあかね色でした。
「あ、夕焼けがきれいなのね?」
おママは嬉しそうに頷きました。
「ほんとに〜!パパは分かってくれないんだから〜。」
何故だか、時々おママはジジを「お父さん」ではなく「パパ」と言うのです。(笑)
当の「パパ」にしてみれば、伝わるように言って欲しいものですよね〜。(笑)
でもでも…。
「夕焼け」という言葉が出てこなくても、感動を共有したい。
そのおママの思いは嬉しかったようです。
ジジとおママが見上げた夕日は、秋の空を染めて、さぞや美しかったのでしょう。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。