(2018年1月17日 アルツハイマー型認知症の診断から約10年11ヶ月)
*ジジの思惑
おママはよくロッキングチェアで居眠りをします。特に昼食後のまどろみには打って付けです。丁度隣の部屋のテレビが見えたりするので、眠くない時もそれに座っています。
長年ロッキングチェアはおママの作業机のある部屋にあります。その入口付近が定位置となっておりました。
「 揺り椅子」
ジジはこれをそう呼びます。そして、ジジのお気に入りでもあります。普通の椅子より腰や背中がゆったりするらしい…。本音を言えば、昼下がりには楽な姿勢で本を読んで、自然にうとうとしたい。 しかし、ロッキングチェアの定位置は本を読むのには暗いのです。
そこで、日曜日にジジは意を決しておママに言いました。
「揺り椅子の場所を移していいかな?」
「なんで?」
「電気の下の明るい所に移したら本を読む時にも良いよ。」
「ふう〜ん。別に良いわよ。」
あっさりお許しが出たので、ジジは嬉々として天井から下がった照明の下にロッキングチェアを押していきました。
*ところが‼️
日曜日は良かったのです。ジジは思惑通りにロッキングチェアに座って、ゆったり読書が出来ました。しかし、月曜日の午前中に一悶着あったそうですよ。(笑)
ロッキングチェアが定位置に無い事におママが気付いてしまったのです‼️
「ここにあったのはどうしたのよ❗️」
当然ながら、おママとしては元に戻してほしい。
ジジは仕方なくロッキングチェアを元の定位置に戻しましたとさ…。
月曜日の午後、ジジは私にボヤきました。
「移動して良いと言った事を全部忘れているんだから❗️」
私からすれば「おママ、どうしたんだろ。冴えてるね‼️」ですわ。
長期記憶も失われつつある今日。ロッキングチェアの定位置はおママにとっては体感記憶でしょう。
「それを覚えているなんて、まだまだ大丈夫かもね‼️」
こらからも日常の食事や排泄は今まで通りに自立していてほしい。その希望はまだ持てそうです。
しかし、ニカニカ笑っている私の目の前で、ジジは今ひとつ納得していないようでした。
「覚えていると言えばそうだし、覚えていないとも言えるし…。」
ジジ、残念でしたね。(^。^)b
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございました。