アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

急がないで…。

 

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 (2018年4月5日  アルツハイマー認知症の診断から約11年2ヶ月)

時として、おママはせっかちです。

いえ…、ちょっと違うかな。

おママは記憶を保つことができません。

その時、その場面で目についた事、思いついた事をやってしまうだけなのでしょう。

今週はこんな気になる事がありました

 

 洗って手伝いたい。

   私が台所で昼食の支度をしていると、洗い物をして呉れようと私の側に来ます。それはそれで有難い事なんですが、何せまだ使用中のお玉や菜箸、小皿なども

「良いわね、もう良いわね」

と、まるでかすめ取るようにシンクの中へ入れてしまうのです。その行動は一度や二度ではありません。これには私も閉口しました。

お手伝いしたいから、兎に角おママは目に付いたものを洗いたがるのでしょう。

 

   おママが出来る事は、極力やってもらうのが私のスタンスです。

しかし、料理をしている最中は危険もあります。

私が俎板で野菜を切っている最中に、おママは切り落とした端や皮を捨てようと指を出した事もありました。全く以って恐怖です❗️

 

  だから、こんな時はついつい私の言葉もきつくなりがちですわ。

「お母さん、まだ使っているからやめて下さい。急かさないでよ。今火を使っているから、あちらで(食卓)座っていたら。」

「あ、はい。よろしくお願いします。」

おママは一度は退散してくれるのですが…。

 

片付けを手伝いたい。

  一旦退散してくれても、気になるのか直ぐに舞い戻って来ます。そして今、自分が洗ったばかりの食器を棚にしまい始めます。

「お母さん、洗ったばかりよ。」

「あら、そう? もう大丈夫よ。」

そう言いつつも、濡れていることに気づいたおママは掛けてあったタオルを手に取ったのでした。そして、皿をキュッ、キュッと拭きました。

「お母さん、いつも思うけど、それは手拭いだよね。」

「あら、そんな事ないわよ。これは食器の布巾よ。」

「…………。」(°_°)

最近、実家では手拭きタオルと食器用のお布巾の区別がありません。おママはその使い分けが出来ないからです。手拭いにしているタオルが、ある時は食器用布巾に、又ある時は台拭きにもなりかねない…。

えっ?私が何で食器を拭いているかって?

キッチン用ペーパータオルを使ってます。(^。^)a

勿論、この時の食器は洗い直しましたわ。

 

熱いよ〜。

  食後、ジジは急須で3人分のお茶を入れてくれます。

湯呑みって結構お茶を入れると熱くなりますね。それで、熱いと取り落す危険性もあるので、実家では和洋を問わずお茶やコーヒーなどは全て持ち手のあるマグカップで飲んでいます。

 

  これは実家でよくある事ですが、ジジが注いでいる最中なのに、

「もう、良いわね」

と、おママはマグカップを動かしてしまいます。そうするとどうなるか…。

ジジは声を上げました・

「あっ❗️危ない❗️溢れるじゃない‼️」

そうです。急須の注ぎ口からお茶はテーブルに溢れます。誤っておママの手に触れたら熱いでしょう。

おママが気を利かせてお手伝いをしたい気持ちは分かるんですが…。危ないです。

 

おママは認知力も落ちているので、その時の見えている事、気になる事だけしか認識できないのでしょう。

自分がこれをしたら、相手はどうなるか?|

今はどんな状況か?

実際、目の前で起きている事がどうなっていくのか。

おママはもう想像できないのかしら…。

 気を付けないと…。改めて思いました。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。