(2018年8月8日 アルツハイマー型認知症の診断から約11年6ヶ月)
*有難うございます。
2年前の平成16年12月23日に私は最初の記事をアップしました。
それからまる2年です。あっという間でした。
このブログは、アルツハイマー型認知症の母(おママ)が制作を続けている貼り絵と、両親(ジジとおママ)の日常を記すという、極めて内輪な内容です。
そして、認知症の症状や進行はとても個人差があるので、おママの症状が必ずしも他の方の参考になるとは限りません。
それでも、お立ち寄り頂いたり、読者登録してくださったり、ブクマやコメントを下さる方々がいらっしゃいます。
その存在がとても私達の励みになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。
おママは診断を受ける数年前から、白いハガキに包装紙や千代紙、広告写真などを使って貼り絵をしています。
その枚数は厳密に数えてはいませんが、十数年間で4000枚くらいになりました。
現在もおママが制作を続けられているのは、認知症になる前からやっているからでしょう。
でも、症状が重くなったこの2年間は、それだけではなかったと思います。
「家族以外の方々もお母さんの貼り絵を見て下さるのよ。」
これこそ、おママがいまだに制作を続けられている原動力だと思います。
本当に有難うございます。
*現状維持を目標に…。
この1年を振り返って総括してみようと思いましたが、7月の初めに⬇︎下記の記事をアップしました。現在も状況はあまり変わりません。
おママは診断から11年以上経過していますから、記憶障害も見当識障害もかなり進んでいます。だから半年間も現状維持が出来たという事は、とても幸せな事だと思います。
また、妻であるおママと一緒に暮らしているジジはもうすぐ91歳です。
大病こそしませんが、足腰は常に痛くて弱ってきました。それでも家庭内では何とか自分で動いて、おママを見守り続けています。こちらも現状維持が出来て良かったと、心から思います。
来年も現状維持が出来たらどんなに良いでしょう。それを目標にしていきたいです。
*出来なくなった事
⑴ お帳面
おママは結婚してからずっと家計簿を付けてきました。
認知症になってからも得意な算盤の腕を生かして、おママは収支だけ記載する簡易家計簿を続け、それを私達は「お帳面」と呼んでいました。
おママには出来ることはなるべく続けて欲しいので、ジジもオネコも私も昨年は随分とサポートをしましたが、今年の2月末で完全引退となりました。
その後、1回きりの復活はあったのですが、ついにやらなくなってしまいました。
でも、手持ちのお金には関心があるようで、最近では1日に何回も自分のお財布を開けて、幾ら入っているか勘定をしています。まだ硬貨やお札の区別はつくようです。
おママは結婚する前に銀行員でした。
昔取った杵柄でしょうか…?(^O^)v
⑵ 食器洗い
これは完全に出来なくなったわけではありません。その日その日で綺麗に洗えたり、洗えなかったりしています。
洗い残しや、油汚れが落ちていなかったりというのは、つい数ヶ月前のおママにはなかった事です。
それでも、様子を見ながら続けてもらっています。
⑶ 会話の中で単語が出てこない。
今年に入ってから、おママはちょっとした単語が出てこなくなったように思います。
雨、風、空
そんな当たり前の単語が言えない時があります。
食事の時、おママの目の前にある
「スプーンやフォークを取って下さい」
と言っても、おママはどれの事か分からない時があります。
「これ」「それ」「あれ」「どれ」
おママとの会話では「こ、そ、あ、ど」が大活躍しています。
*一抹の不安
来年、おママはどうなるでしょうか?
もっともっと症状が進んでしまうかもしれません。
案外、今と変わらないかも知れません。
いまだに排泄の自立や食事を自分で食べられるのですから、それだけでも良しとしましょう。
年明けて1月末には、認知症の診断から12年になります。
来年もステキな貼り絵を制作できるといいなぁ。
時には刺激したり、見守ったりしようと思いますが、だんだん難しくなっているのが現状です。
ジジのモットーはは「笑顔・気力・体力」です。
私もこれを大事にしていきたいです。
*本日アップの貼り絵
ピンクの花びらはとても薄い紙です。これはひらひら舞う花吹雪なんですよ。(^O^)
昨年8月にオネコとおママが歌舞伎座で『東海道中膝栗毛』を観た時の花吹雪で、座席に落ちていたのを拾ってきました。
まだ有ったのか⁉️
丸1年経ちましたが、おママも物持ちが良いですね。
そう言えば…、今年、おママは歌舞伎を観に行きませんでした。
恐らく、子供の頃から大好きな歌舞伎ですから、おママはまだ楽しめると思います。
でも、電車の乗り換えを何度もするようなお出掛けは、本人も連れて行く側も大変です。なにせご当人は必ずどこに行くのか忘れますし、同行者が娘だと分からないでしょうから、半分知らない人と出かける不安感があると思います。
それに、歌舞伎公演は休憩時間込みで通常4時間くらい掛かります。きっと疲れるでしょう。
お芝居の最中に気になる何かを見つけて「あれは何?」「あれはだれ?」と何度も繰り返し質問攻めにされたら、周囲のお客さんの迷惑になりそうだし…。
なかなかこれも難しくなってきました。(^_^;)
他にはこれを使いました。⬇︎
おママの貼り絵を見て下さり、有難うございます。