(2018年4月16日 アルツハイマー型認知症の診断から約11年2ヶ月)
*この時期の必需品
「薬屋でティッシュペーパーを買ってきてよ。」
いつもの事ですが、駅前から電話すると、ジジから頼まれました。
もうすぐ使い切るのかな?
何せこの時期は必需品ですものね。
おママは秋頃から、時々シュンシュンと鼻水が出ています。
他に風邪の症状がないから、秋の花粉からずっと続いているアレルギー症状だと思います。いつもティッシュペーパーを1、2枚むき出しでポケットの中に入れたり、自分の周辺に置いています。だから、無くなったのでしょう。
でも、そればかりではないんです…。(^O^)
ティッシュペーパーは5箱が1パックになっていますが、時々実家では、それが丸ごと行方不明になります。(¬_¬)
大抵はおママがどこかへ仕舞い込んで、分からなくなるケースです。
(そう言えば、先月末もあちこち探したけど、見つからなかったしね…。)
まぁ、ティッシュペーパーは多くあっても良いですもの。腐るもんでもないし、むしろ沢山あったほうが、非常時に安心だわ。
駅前のドラッグストアで特売のティッシュを買って実家に行きました。
*分からないでもないが…。(°_°)
私からティッシュペーパーのパックを受け取ると、ジジはいきなり透明の袋を開けて1箱をおママに渡しました。
「ほら、あなたが欲しいというから、チャーコさんに買ってきてもらったよ。」
その語感に少々険がありました。するとおママは合点がいかないようです。
「えーっ?何かしら?なんだか分からないわ。」
「だって、鼻紙が要るって言っていたじゃない!」
「そうかしら?よく分からないわ…。」
私の眼には、食卓に開封しているティッシュボックスが1つ見えました。
だから何も、直ぐに渡さなくっても良いじゃない?(^O^)
でも、もしかしたら、ジジは「ティッシュペーパーが無い❗️」と、おママにギャンギャン言われたのかも知れませんね。(^_^;)
おママはほんの少しの間(2、3分くらいのこともあります)に記憶をなくすので、頼んだ事をすっかり忘れて、ジジの言うことが全く理解できなかったのでしょう。
⬇︎おママはこの箱を食卓の上に置き、暫くテレビを見ていました。
それから、ほんの数分後の事でした。
ジジが席を外している時に“おママはこの⬆︎ティッシュボックスを両手で大事そうに持ち上げて言いました。
「これ、美味しそうね。食べたいわぁ〜。」
「…………ん⁉️」
おママさんよ。これを食べるんですかい。食いしん坊さんですね。(^O^)
私は一瞬、おママがヤギに見えました。
黒ヤギではなく、白ヤギさんかな…。
この時、おママはティッシュペーパーが入っている箱だという事が、分からなかったのですね。昼食後はきちんとティッシュボックスと認識できていたから、この時だけだったのかもしれません。
まぁ、気持ちは分からなくもないです。
全く先入観なしで見れば、チョコや焼き菓子が入った箱と思うかもしれません。
「綺麗だから、お菓子が入っているように思うわね。でも、鼻紙が入っているのよ。」
おママは「あら、そうなの?」と言って笑いました。(^O^)
*一抹の不安
おママが笑った、この時。
私も一緒に笑いましたが、本心では全く笑えません。認知障害が重くなれば、食べ物でないものを口にする事もあるのですから、近い将来おママがそうなる可能性だってあります。
おママ…。
本当に、ヤギさんにならないでね…。切に願います。(^。^)
*本日アップの貼り絵
このティッシュボックスを使った貼り絵にしようと、写真データを探してみました。
結構、何枚もありました。しかし、そのほとんどは、既に使用済みです。
それで遡って、ようやく見つけたのが去年4月16日制作のものです。
随分前のものですが、これにしました。(^。^)
友人から頂いた洋菓子店マッターホーンの包装紙を使っています。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。