(2019年3月6日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年1ヶ月)
*春はどうしますか?
もう、おママは料理ができません。
食器洗いは出来なくもないですが、洗い直しが必要な事も多くなりました。
でも、何か台所仕事をやりたい❗️
そのおママに応えるには、大好きな果物を剥いてもらうのが一番です。
昨年の夏は梨、秋は柿、冬はリンゴと取り組んでもらいました。
それで、春はどうしましょう?
Twitterでそんな会話をしていた時に思い出しました❗️
おママは柑橘類が大好きなのです。
(あ、縦に櫛形に切ってもらえば良いんだわ❗️)
正確には「スマイルカット」ですね。ニコッ。σ(^_^;)
早速、スーパーを覗いてみますと、季節柄、果物コーナーはオレンジ一色に輝いていました。最近は春の柑橘類の種類も多いですね。
私は柑橘類が苦手です。唯一好んで食べるのは「清見オレンジ」ですが…。
ありました❗️「清見タンゴール」
現在は「清見オレンジ」と言われることが多いようですが、
若かりし頃の私が初めて食べた時は「清見タンゴール」でした。
懐かしい響きに、迷わず手に取りました。
*初めはおママ
「これは清見タンゴールと言うのよ。」
頂き物なのか、買ったのか?
30年ほど前の春に、おママは私に「清見タンゴール」をすすめました。
「とても甘くて美味しいのよ。」
「タンゴール?」
おママは渋る私に強く食べるように迫りました。それで私は仕方なくスマイルカットされた一切れを口にすると…。
その瑞々しいこと❗️酸味とバランスの良い甘さはミカンのようなオレンジのような不思議と馴染める味わいでした。
当時はあまりスーパーでは見かけなかった「清見タンゴール」。おママは余程気に入ったのか、2シーズンほどカタログ通販でお取り寄せをしていました。
結婚後、私は4月になると、生協(現在パルシステム)で「清見オレンジ」を毎年買っていましたが、おママはその後食べていたのかなぁ〜?
因みに、「清見」は生誕地である静岡県清水市興津にある清見潟と清見寺から名付けられたそうです。そして、「タンゴール=Tangor」とは「みかん=Tangerine」と「オレンジ=Orange」のかけあわせを意味しています。
清見タンゴール(清見オレンジ)は温州みかん「宮川早生」と外国産の「トロピタオレンジ」の交配品種です。
*さぁ、お仕事です。
(お母さん…、お母さんの好きだった「清見タンゴール」よ…。)
慌ただしい昼食の準備の時は、そんな追憶に浸っている余裕はありません。(^O^)
「さぁ、お母さん手を洗って。
上下を少し切り落として、縦半分にしてね。
縦半分にしたものを、更に縦に3つに切り分けてね。」
私に促されて、⬇︎おママも必死です。
本当は1/8カットが良いのですが、小さいので1/6にしてもらいました。
でも、この1/2にしてからの3等分というのが結構難しいのです。
「あー、小さくなってしまったわ。」
「今度は大きくなっちゃった。」
いちいち、おママは嘆いていましたよ。
でもカットしているだけでも良い香りが立つので、おママも楽しそうです。
苦労した割には、その事をあっという間に忘れるおママ。
手を洗って再び食卓に戻ると、
「あら、きれいだこと。こんなに用意して下さって済みません。ありがとうございます。」
用意したのはおママ❗️貴女ですわよ❗️(^O^)
*本日アップの貼り絵
3月6日
この日のおママはなんだか活発でした。昼間の時間帯に貼り絵を2枚拵えて、台所の仕事にも首を突っ込み(私にはかなり負担)食欲も旺盛。(^O^)
それで午後3時を過ぎて、私は夕食の支度に追われてあまり構ってあげられなかったのですが、おママは一生懸命作業机に向かっていました。
ちょっと覗いてみると…。
テッシュボックス(ネピア ネピネピメイト)の空箱を解体していました。
「あら、御精が出ますね。そのピンクは可愛い色ですね。」
「そうなの。今は別に何もしないんだけど、切っておくのよ。」
「切っておけばいつでも使えますからね。」
「そうなのよ。」
チョッキン、チョッキン。厚手の紙を切るのは少し手が重たいでしょうけど、慣れたものです。(o^^o)
「切っておくだけ」とは言いながら、おママは夕方から夜にかけて、この貼り絵を制作したようです。春らしいデザインですね。
⬆︎おママの作業机周辺にはテッシュの空き箱が10個以上積んであります。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。