アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母が作った貼り絵たち。

『千と千尋の神隠し』をまた観て…。

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(2019年7月初旬  アルツハイマー認知症の診断から約12年5ヶ月)

 

改めて感動‼️

今回は番外編❗️

昨日(8月16日)に日本テレビで『千と千尋の神隠し』が放送されました。

今までに私はこの長編アニメを2回観ています。(DVDで鑑賞・TV放送)

DVDだって持っているのです。

それでもCMで細切れにされているにもかかわらず観てしまうって…。

なんなのだろう…。(^O^)

 

スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』(2001年公開)は大ヒット作です。

物語はこんな感じ。⬇︎

kinro.jointv.jp

 

私がこの作品を最初に観たのは30代後半でした。

映像の美しさと随所に描かれる日本的な神々の要素。

そして舞台が湯屋…。これって風俗店ですよね。

神々の集う風俗店という、神性と俗性が混沌とした世界に驚いたものです。

また、本来は生きている人間の持つ欲と業が、異界を彷徨う者にもあって、それをまざまざと見せつけられます。生身の私は針で胸にチクチクされるような苦しさも感じました。

(金に釣られる従業員達や人の名前を奪って支配しようとする湯婆婆。物を遣る事でしか人とコミュニケーションが取れないカオナシ等々。ハクの「コハク川」やオクサレ様ではなかった河の神が教えてくれる自然破壊と環境汚染の問題等々。)

「大事な物を見失ってはいませんか?」と問われているみたいです。

 

私は当時から上記のような事を感じて「深いわ〜」と思いました。

一方、小学校低学年だった娘は、初めてDVDで鑑賞した時、怖くなってラストまで完走できませんでした。

 

今回、大人になった娘のアズキも一緒に観ました。

やはり大人になったのですね。

「胸に刺さるわ〜」と、感慨深げでしたわ。(^O^)

 

今回、胸に沁みた台詞

同じ映画でも見る度に発見があるし、心に引っかかる場面や台詞は違ったりします。

30代の私だったら聞き流していましたが…。

 

本当は「荻野千尋」という名前ですが、彼女は湯婆婆に雇用される時、その名を奪われて「千」にされます。

それから間もないのに、すでに自分の名前を 忘れかけた「千」に龍の化身のハクが言いました。

名を奪われると帰り道が分からなくなるんだよ。私はどうしても思い出せないんだ」

 

アルツハイマー認知症のおママは自分の名前も怪しくなりました。

全く映画の内容とは違うのですが、名を奪われると帰り道が分からなくなるんだよ」という台詞に、我が家という帰るべき場所を認識出来ない事が増えたおママを感じました。

 

そして、もう1つ。記憶に関する台詞です。

物語の終盤に「千」はハクが銭婆から盗んだ魔女の契約印を返しに行った時、

彼女は銭婆にハクの名前と豚にされた両親をどうやって助けたらいいのか相談します。

銭婆「両親のこともボーイフレンドの事も、自分でやるしかない」

千「でも、ヒントか何かもらえませんか?ハクと私、ずっと前に会ったことがあるみたいなんです。」

銭婆「それなら、話は早いよ、一度あったことは忘れないはずさ。思い出せないだけで。まぁ、今夜は遅いからゆっくりしていきな。」

 

一度あった事は忘れない…。思い出せないだけ…。

相反する2つの文が並んで詩のように響きますね。

これって、海馬の奥に沈んだ記憶はあるのだけど、それを上手く引き出せないという事かしら?

記憶が海馬の底で本当に消滅してしまわないうちに、思い出して保存できたら良いのにね。

今回はそんな事を思いながら観ました。

 

 本日アップの貼り絵

不思議な世界感のある作品だと思います。

ブルー系のマーブルリング染(小石柄)に大胆な赤い菱形が配置されています。

元は⬇︎こちらの冊子の裏表紙をコピーした紙を切り抜いたようです。

私はSF的な印象を受けました。

 

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。