アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

トイレ事件簿

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(2019年9月29日アルツハイマー認知症の診断から約12年7ヶ月)

 

詳細を省いて一気に核心を突けば、これは粗相の話です。気分が悪くなりそうな方はどうぞ『*本日アップの貼り絵』までスルーして下さいませ。(^◇^;) 

 

早く気が付いてくださいな…。

9月30日(月曜日)

昼前に実家に行きますと、ジジが

「昨日は参ったよ…」

と何やら深刻な顔をしていました。

 

前日の9月29日は日曜日。私が実家へ行かない日です。

この日に何があったかと言いますと…。

 

朝、二人はいつも通りに起きて、2階のダイニングで朝食を済ませました。

そして、ジジはこれまた普段通りに1階に移動して1階のトイレで用を足し、パソコンを開きました。暫く経って2階に上がってみると、何か謎の異臭がしたそうな…。

 

ここでこの話のキーポイントをお話ししましょう。

それは実家には1階2階と各1箇所づつ、計2つのトイレがあるのです。

そして、ジジとおママには前提となる習慣のようなものがありました。

それは、主にジジは使い慣れた1階のトイレを使用し、おママの方も通常は馴染んだ2階のトイレを使用するという、「夫婦別トイレ制」が長らく続いている事です。

因みに私は主に2階のトイレを使っています。

 

異臭は昼になっても午後になっても収まりません。しかし、2階のトイレを使わないジジはその異臭の元が分かりませんでした。

流石におかしいと思ったジジが夕方近くなってから2階のトイレのドアを開けてみたところ…。

「………えっ⁉️」

という驚愕の事実を発見したのです。

なんと便器の真ん前に大便が落ちていたのです。落ちているというか、少し緩めだったので広がっていたというべきか…。(下記絵の赤い渦巻きの辺り)

手すりを固定している鉄板の上には足について広がったと思しき汚れがチラホラ見受けられたとさ…。

つまり、おママの粗相の汚れは、29日朝から夕方近くまで、放置されていたのであります。(°_°)

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無理しないで早く知らせてくださいな。

それからジジは必死でその始末をしたそうです。

「便はなんとか便器に入れて流し、あと周りは洗剤で拭いておいたよ。」

ジジ…、大変だったね。91歳足腰弱い身体で必死だったでしょう。。゚(゚´Д`゚)゚。

 

でも、娘の詰問は続くのでありました。

「それで、その洗剤って?」

「トイレの洗剤だよ。トイレにおいてある…。」

「おママの服や下着は汚れてなかったの?」

「不思議と汚れていなかったんだよ。紙パンツを履いていたし…。ただ、ベランダにウンチが付いてたから手洗いしたらしい靴下が干してあったよ。その靴下は捨てた。」

ここでチャーコは白目を剥きました。(°_°)

「つまり、靴下を洗ったとしても、トイレの外でも2階の床はかなり汚れが広がっているかもね。」

「トイレの前の床は拭いたよ…。」

拭きながら汚れを広げたんじゃないの?去年みたいにさ。」

「……………。」

「この事はオネコに知らせたの?」

「昨日は出掛けて居なかったはずだよ。知らせてない。」

まぁ、居たんだけど、オネコは具合が悪くて寝込んでいたのよね。

「なんで、気が付いた時点で私に知らせてくれなかったの?」

「だって、休みの日だし、夕方だし…。」

昨年の騒動の時を思い出して、ジジは私に遠慮したんですね。

「せめて、朝のうちに連絡をくれたら、それなりに掃除や消毒に必要な物を揃えて来たのに‼️」

しょげ返るジジは気の毒なのですが、私もキツイ娘なんですみません。(^◇^;)

 

⬇︎昨年起きた事件。この時もジジは奮闘むなしく、汚れを拭き広げてしまいました。

それで私に散々言われてしまったのよね…。

harienikki.hatenablog.com

 

嗚呼、なんたる事‼️

ここで全く悪くないジジを責めても仕方ないと思い直して、私は階段を上がりました。全部上がりきる前から異臭がしたので、私は大急ぎで2階のトイレのドアをを開けました。一瞬、吐き気を催す臭気でしたが、直ぐにトイレットペーパーで鉄板の上を拭いてみますと、黄土色の汚れが付着しました。

「やっぱり❗️ちょっと〜❗️汚れを広げてんじゃん‼️」

しかも手摺を固定している鉄板を手摺ごと倒してみますと、その裏面にもバッチリ汚れが残っております。私も必死で先ずはトイレの洗剤で何度も拭きましたが、やはりこの場合は消毒が必要です。

私はオネコに電話をし、Help me❗️

「そちらに次亜塩素酸ナトリウムの消毒液が有ったら、直ぐに持って来てーー!」

 

オネコが到着する前に、実は一悶着あったのです。

「お父さん、ウエスあるかしら?」

私はジジに訊ねました。

「あるよ。この古いパジャマはもう薄くなって痛んでいるから使っていい。」

ジジよ…。パジャマをそのまま出されてもね…。ある程度分割してくれないと使いづらいでしょう…。

「頼むわ。私は手が汚れているから、お父さん、いくつかに切り分けてよ。袖と身頃を分けるとかさ。」

すると、ジジはおママに「これをここから切ってよ」などと説明するのですが、

おママは「はいはい」と返事をしながら、しっかりパジャマを畳んでしまいました。

「違うってば、畳むんじゃなくて、ウエスにするから切り分けるの!」

ジジが言ってみたところでおママは理解できないらしく埒があきません。

なんで、ジジは自分で切らずにおママに頼んだのかしら?

この時点で私はほぼキレました。

 

「かして❗️私がやる‼️」

そしてパジャマに切り込みを入れてから素手でビリビリビリーーと裂くと、

「なんて事するの❗️どうしてそんな事するの❗️ダメじゃないの❗️」

と私の耳を割くような金切り声で叫んだのです。

 

嗚呼、この状況は誰のせいなのか?

 

「そんな事するんなら、私はもう、どうなっても知らないわよ❗️」

目を三角にして怒るおママに、私は心底呆れましたわ。

いやいや…、それはこっちのセリフだよね。(^O^)

私は実家についてから貴女の粗相の始末をしているんですよ。

 

それから間もなくオネコが消毒液を持って到着しました。

更にトイレの内全部と周辺の床などを、オネコと2人で消毒液を霧吹きしながら何度も拭きました。拭いたウエスやトイレットペーパーに汚れがつかなくなった時点で掃除はお終いにしました。(°_°)

 

深まる謎

しかし、ジジも私も今ひとつ解らない事があります。

便座の真正面に粗相をするには、一体どうすればできるのでしょう。

靴下以外、スカートにほんの少し汚れが付いていたくらいで、おママの衣類はほとんど汚れていませんでした。

もしかして、便座に向き合うように座ったのか?キュロットや下着を下ろした状態で跨ぐような体勢になれるとは思えません。

慌てていて、服や紙パンツを下ろして直ぐ出てしまったとか?

今も謎のままです。(^◇^;)

 

これから、こんな事は増えていくのかもしれません。

だからこそ、ジジよ。

遠慮して全部自分で対処しようとせずに、直ぐにオネコや私に連絡して欲しいですわ。その方が処理する私達も楽だと思うから。

 

 本日アップの貼り絵

まさに上記の事件(?)のあった9月29日におママが制作した貼り絵です。

おママはこの日一日中機嫌が悪かったそうです。そりゃぁ、そうですよね。

トイレに入るたびにビックリしたでしょう。自分でやった事とは認識してなかったでしょうから、その度に動揺し不快感に襲われたでしょう。悲しいことにそれは直ぐ忘れてしまうので、自らジジに言うこともなかったのでしょう。

それか、自分でやったかもしれない不安と羞恥心から言えなかったのかしら?

そんな状況でも、おママは貼り絵には取り組んでいたのですね。

大まかな作品ですが、おママはそれなりに考えて構成したと思います。

粗相の記憶は数分で消えてしまうとしても、

おママが

どんな気分でこれに取り組んでいたかと思うと、切ないような、複雑な気分です。

 

風船はオネコが持って来てくれた包装紙から取りました。

⬇︎この写真の右上です。

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おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。