(2019年11月6日 アルツハイマー型認知症の診断から約12年9ヶ月)
*日付が書けなくなってきた❗️
おママの貼り絵制作には、長年一貫としたルーティンがあります。
手すき和紙の白い葉書に貼り絵をする。
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完成したら裏面に制作日を記入する。
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貼り絵を収納しているファイルに入れる。
このルーティンに関しては…。
昨年あたりから、おママは貼り絵をファイルに収める事が怪しくなりました。
「ファイルに入れましょう」とジジや私が言わないと、何処かへ独自に仕舞い込む事例も増えてきました。
⬇︎昨年11月にはこんな事もありましたわ…。
そして、今年に入ってから増えた事があります。
それは日付が書けなくなってきたのです。
(なぜ今年から⁉️)
これは私の想像ですが、理由の一つに2020年になった事があると思います。
2010年代が終わって、2020年代になった。
「お母さん、今日の日付を書きましょう。」
「日付って?」
「今日が何日かを書くのよ。」
「ああ、そうだったわ。」
「にせんにじゅうねん、にがつ、みっか です。」
おママはボールペンを手に必死で書こうとします。
「え…、にせんじゅうねん?それで何ですっけ?」
「にせんにじゅうねんですよ。」
大抵、新聞の日付を見本として見ながら書いてもらいます。
それでも、こちらが読み上げないと、しっくり飲み込めないらしい。
おママは2020年代に入った事を受け入れられないのか?受け入れたくないのか…?
2010と書いてしまいます。
この10年間、2010年代が続き、
おママはずっと「2010」から「2019」まで書いてきたのです。
記憶力は落ちていますが、習慣的になった動作はまだ出来る事が多いです。
だから、おママは耳から頭、そして手への情報伝達回路に顕れるのは
「にせんじゅうなんねん」代が圧倒的に多いのでしょう。
*ポンと出てくるおママの歴史
先週、私はおママに毎度お馴染みの声掛けをしました。
「お母さん、今日の日付を書きましょう。」
完成した貼り絵の裏に記入しようとして、おママはふと顔を上げました。
「今年は昭和何年だっけ?」
「えっ………⁈」
まず、おママの口から元号が出てきた事が衝撃的でした。
そして、それが2つ前の昭和だった事も感慨深いです。
そうですよね…。
昭和はおママが生まれて半世紀以上生きてきた時代。
おママの歴史の中でも1番長く、そして最も活動的だった時代ですものね。
平成は31年、令和は実質まだ1年弱です。
きっと、頭の中で認識できる時代は昭和だけでしょう。
おママは昭和人なんですもの。
それはそれで良いような気がします。
おママさん、今年は昭和95年なんですよ。(^O^)
ところで、昭和が終わった時、おママは56歳でしたか?
今の私が54歳です。
(あの頃のおママは私と同じくらいの歳だったんだ。)
そう思うと、尚更、感慨深かいです。
*本日アップの貼り絵
このお花に絵を見てピンとくる方…。
それはきっと食いしん坊さんでしょう。
北海道の六花亭の包装紙の模様です。(^O^)
実際使ったのは紙袋でした。切り開いて平らで綺麗なところだけ残すとこんな感じでした。⬇︎
11月6日の午後、おママにこの紙を見せると、綺麗なので直ぐに食い付いてきました。
おママと2人でいくつか大雑把にお花を切り分けてみました。
「お花はこれが良いわね。」
おママは気分で決めて、貼り絵に取り掛かりました。
まずは切らなきゃ…。
この日は細かくカットしたかったようです。
本当にハサミで紙を切るのが好きですね。好きこそ物の上手なれ。そう感じます。
「これで良いわね。」
「良いですね。」
そしておママは糊付しました。
若干、この作業中に場所が変化しました。
いやいや…、若干でもないですね。(^o^)
私はブルーのワンポイントが効いていると思うので、完成形の方が好きです。
材料となった他の紙は…。
⬆︎おママが認知症になる前に購入していた千代紙。購入元は不明です。
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。