アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

芋けんぴ と かりんとう

f:id:harienikki:20200902223820j:plain

(2020年8月7日 アルツハイマー認知症の診断から約13年6ヶ月)

 

年齢を重ねて分かる味

今週の月曜日(8月31日)に実家へ行ってみると、ダイニングテーブルの上に食べかけの芋けんぴの袋とまだ買ったばかりのかりんとうの袋がありました。

 

芋けんぴは土日に2人でファミリーマートに行った時に、おママがジジにねだって買ってもらったのでしょう。

かりんとうについても似たようなものです。

「それはね、午前中にクリニックへ行った帰りに買い物をして、おママが買えというから…。」

話を聞けば、2人きりでクリニックに薬を処方してもらいに行ったとか…。

しかも、買い物までするのですから、ジジもおママも元気です。

でも、お疲れでしょうから、かりんとうでも芋けんぴでも食べて下さい…。(^O^)

 

おママと芋けんぴを食べていて、ふと思いました。

私はいつから芋けんぴかりんとうを食べるようになったのかしら?

 

私が子供の頃は高度成長期。

お菓子も次々と目新しいものが出てきました。

正直言って、芋けんぴかりんとう「おばあちゃんのお菓子」と思ってました。

実際、同居していた父方の祖母やおママが食べていて、勧められたことはありました。

でも、イマイチ、食べる気にはならなかったです。

(チョコレートやクッキーの方が良かった…。)

 

若い頃は和菓子は好きだったけど、不思議と芋けんぴかりんとうはイメージが違いました。きっと、昔の私には地味なお菓子に見えたのでしょう。

若い頃の私って、お菓子も見かけばかりに囚われて、浅はかだったのね。(^◇^;)

 

それが、今はとても美味しい。

これは大人の味って事ですか?

年齢を重ねてしみじみ感じる美味しさです。

芋けんぴかりんとう結構コーヒーにも合うんですよ。

私はコーヒーはブラック派です。

芋けんぴかりんとうの甘い風味が、ブラックの濃い味わいに良く響きます。

 

おママが袋から小皿に芋けんぴを出しました。

「あなた、いかが? どうぞ。」

「ありがとうございます。美味しいですね。」

「美味しいわね。もっと、どうぞ。」

f:id:harienikki:20200902224907j:plain

おママの話し方だと、全く私を娘とは思っていなくて、まるでお客さんの扱いなんですけど…。(^O^)

ポリ、ポリ、ポリ…。

それでも、

細長い芋けんぴを摘みながら、おママと一緒に口に運んでいるたら、

私は何だか幸せな気持ちになりました。

私がこの美味しさを感じるようになるまで、おママが元気でいてくれて、

一緒に「美味しいわね」と言いながら食べている。

 

些細な事なんですが、ほのぼのと思いました。

 

f:id:harienikki:20200903113022j:plain

芋けんぴシスターズ⁉️ 違う‼️親子です。

 

 

本日アップの貼り絵

 2020年8月版の「今月のイチ押し」と同じ日に制作されて、材料となった紙片も同じ小袋の中から出てきたものです。

harienikki.hatenablog.com

 (↓)これです。

f:id:harienikki:20200830173946j:plain

 8月7日に制作されたもう一枚も、構成が出来上がるまでに、紆余曲折ありました。

f:id:harienikki:20200902224140j:plain

 

f:id:harienikki:20200902224201j:plain

 更に糊付けの段階でも変化して、ようやく完成しました。

こちらは少々「幻想的な華」でしょうか。(^O^)

 
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。