アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

十月大歌舞伎の第三部『梶原平三誉石切』&コロナ対策

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(2020年5月27日 アルツハイマー認知症の診断から約13年3ヶ月)

 

今回は番外編です。

新型コロナウイルスによる肺炎がまたヨーロッパで猛威を奮い始めたこの頃。

これからの寒い季節が思いやられます。

日本では今のところ小康状態でしょうか…。

心配ながら、GO TOトラベルも始まり、

最近では介護施設医療機関では制限付きですが家族の面会を再開しているところもあるようです。

恐らく、今後も新型コロナウイルスの流行状況をみながら対応を変えていく。

それがWith コロナの社会なのだと思います。

 

 大満足だった『石切梶原』 

harienikki.hatenablog.com 前記事でも触れましたが、先週、私は久しぶりに歌舞伎座へ行きました。

暑くもなく、まだそんな寒くもなく、コロナの流行はさほどでもなく、インフルエンザの流行もまだ❗️

高齢親への感染リスクを考えると、「私のお楽しみは今のうち❗️」と思ったからです。

 

観てきたのは十月大歌舞伎の第三部『梶原平三誉石切 鶴ケ岡八幡社頭の場』

通称『石切梶原』です。源平合戦の頃の物語です。

この芝居は享保15(1730)年大阪竹本座初演の人形浄瑠璃『三浦大助紅梅靮(みうらのおおすけこうばいたずな)全五段』の三段目が元になっています。

www.kabuki-bito.jp

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enmokudb.kabuki.ne.jp

 

今月は人間国宝15世片岡仁左衛門梶原景時中村歌六の六郎大夫、片岡孝太郎の娘梢という顔合わせです。

声良し、芝居良し、姿良しの…75歳を過ぎても衰えぬ男前な仁左衛門さんの演じる景時は、やはり素晴らしい❗️

そして、全ての役者さん達の息が合った充実の舞台でした。台詞に情感がこもっていて、「目利き」「二つ胴」「石切」という3つの見せ場が鮮やかに演じられていました。

今回の上演は少し短くなっているようですが、大満足の『石切梶原』でした。

 

 コロナ対策は厳重

歌舞伎座のコロナ感染防止対策については、(↓)のページに詳しく記載されています。

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入場時の検温や飛沫感染防止の為のマスク着用は当たり前ですが、私が印象に残った点を幾つか書いていこうと思います。

 

 入場時にスタッフにチケットを差し出したら、

「すみません、ご自分でお願いします。」

チケットをもぎったのは私自身で、半券は「半券ボックス」に入れました。

スタッフの方々は、いつもは大声で案内するような事も、大きなボードに書いた文章を示して案内していました。

極力、飛沫感染を防止する試みでしょう。

その一環として、舞台と観客の距離を十分に取るために、客席最前列は全て空席にしています。

 

<上演時間が短くなった>

 歌舞伎公演は通常では昼夜二部制でした。昼の部は11:30から15:30くらいまで。夜の部は16:30から20:30(演目により差がある)です。

しかし、現在では長時間の上演は「密」の元。

それを一部一演目(1時間半くらい)にして四部制になっています。

つまり、上演演目が以前より減っているのです…。その分、観劇料は安くなりました。

 

<客席は半分>

映画でもスポーツ観戦でも、まだそうだと思います。歌舞伎座でも客席は前後左右を一つおきに設定されています。幾ら演劇や伝統芸能の公演は座席100%にして良いとされても、現状ではなかなか難しいと思います。そんなことをしたら「密」を恐れて客は来ないでしょうから。

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前後左右が空いている状態は、1観客としてはゆったりと鑑賞できて良いと思います。

ただ、お友達や家族と一緒に鑑賞しても、座席は一つおきだから、隣同士で観ることはできません。

私がいつも取る座席は一番お安い3階席です。ここは月に何度も観劇するコアなファンから、全く初めての人、学生さん、観光客も多くて、気安い雰囲気があります。

しかし、流石に座席数が少ないので閑散としていました。

オネコは土日に観劇したので、売り出された3階席はほぼ埋まっていたそうですが、

平日火曜に行った私の印象では、半分くらいだったと思います。

コロナ前は平日だって、1階から3階までほぼ席は埋まってましたわ。

私と同じようになかなかお神輿を上げられないファンも多いのかもしれません。

 

因みに、私は3階席より更に上に位置する「一幕見席」も大好きなのですが、「3密」を避けるためでしょう。こちらのお席は今現在販売されていません。(TT)

 

それと、上演中の掛け声が禁止です。そのため、歌舞伎に付き物の「大向う(おおむこう)」さん達がいません。(TT)

役者さんの見せ場で掛かる屋号などの掛け声がないのは寂しいものですが、致し方ありません。仁左衛門さんの場合は「松島屋!」歌六さんなら「播磨屋!」と心の中で叫びました。

その分、観客の皆さんは拍手を盛大に送っていました。

 

<館内での販売は無い>

幕間(休憩時間)が無いので、売店は全て閉まっています。(予約制の御食事処はやっているようです。)

いつもは3階で販売されている私の大好物もありませんでした。

この大好物とは…、「めでたい焼き」。

紅白の白玉が餡子と一緒に入っている鯛焼きです。幕間に早く買いに行かないと売り切れてしまう人気商品でした。

(TT)

私が観劇した13日現在では館内の飲料の自動販売機も使用不可でした。飲み物は持参するか、入場前に用意した方がよいです。

 

1階のお土産売り場は場外から入るようになっているので、チケットのない人もお買い物ができます。

 

館内でのイヤホンガイドやオペラグラスの貸し出しもありません。

驚いたのは筋書(プログラム)の販売がなかったことです。

簡単なあらすじと配役が書いてあるパンフレットが貰えました。

いつも私は筋書を買わないので、ちょっと嬉しい。大事に取っておこうかなと思います。

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 中日(毎月だいたい15日くらいから)を過ぎて掲示される役者さん達の舞台写真も館内では販売されません。

こちらは地下鉄から直結している地下1階の木挽町広場で買えます。

つまり、観劇しない人でも、見て買うことが出来ます。*\(^O^)/*

 

<全体的に思う事>

歌舞伎座のコロナ対策はとてもしっかりなされていると感じました。

 

どこの劇場も映画館も同じだと思いますが、観客数を半分に抑えているという事は興行的にはとても大変だと思います。 歌舞伎は役者さんだけでなく多くの人々が居なければ幕を開けられません。採算はどうなのでしょうか。心配です。

 

私は「あれもこれも無い」みたいに書いていますが、これだけのコロナ対策をした上で、

「歌舞伎公演がある」事が自体、素晴らしいのです。

そして、役者さん達も見事な演技で舞台を務めています。

 

コロナ以前のような歌舞伎公演の体制にいつ戻れるのか?

早く戻って欲しいと思いますが、感染状況の推移によっては、この先ずっと変わっていかないといけないのかも知れません。

いずれにしても、

幕間には、観客がロビーや売店に溢れて買い物をしたり談笑したり、座席で楽しそうにお弁当を食べている。そんな光景が戻ってくる事を、私は願って止みません。

 

私もその一人でしたが、もし、足が遠のいている歌舞伎ファンがいらっしゃいましたら、是非、歌舞伎鑑賞をなさって下さったらと思います。

もし、ご興味があるのに観劇の機会がなかった方いらっしゃいましたら、今はチャンスです。上映時間はコンパクトですし、観劇料も通常よりお安いです。

是非❗️歌舞伎鑑賞はいかがでしょうか❗️(^O^)

 

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仁左衛門さんはもっと素敵だ❗️💢なんて、オネコに叱られるかも。(^O^)

本日アップの貼り絵

江戸時代、武士の正装は裃(かみしも)と袴姿です。

歌舞伎の立役(男役)に衣装にもよく見られます。

私にはこの貼り絵が裃の後ろ姿に見えました。それで、本日アップの貼り絵に選んでみました。(^O^)

制作日の5月27日は私が実家へ行かなかった日です。そのため、制作途中の写真がないのが残念です。

 

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 (↑)ペパーミントティーの個別包装袋です。

(↓)このマーブルペーパーも使われています。このマーブルペーパーは昔おママが購入したものです。

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おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。