アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

記憶についてNo.45 自分へののメモ

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(2015年6月21日 アルツハイマー認知症の診断から約8年4ヶ月)

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(2015年6月21日 アルツハイマー認知症の診断から約8年4ヶ月)

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(2015年6月21日 アルツハイマー認知症の診断から約8年4ヶ月)

 

見つけてしまったの。

9月11日の午後の事です。

おママが貼り絵に取り組みやすいように、私はあれこれ材料を探していました。

おママがいつも使っている小津和紙の「耳付き 越前和紙はがき」の空き箱があったので、私はそれを開けてみました。

すると…今まで使った紙の切れ端がいっぱい詰まっていました。

(なんか面白いものないかなぁ。)

ゴソゴソ中を漁っていると、小さなメモが出てくるではないか。

 

「外側の4つ のり付けはまだ

「のり付けはまだしていない」

 

これはなんでしょう?

おママが貼り絵制作中に一時中断する時のメモだと思います。

でも、これっていつ頃のものなのかしら?

青い文字は経年でだいぶ薄くなっています。

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私はブログを始めてからは、使っているところを見ていません。(^。^)

 

 (↓)もうすぐ5年目に突入するので、おママの認知症のこれまでと,ブログの自己紹介を改めて書いてみました。」

harienikki.hatenablog.com

 

 おそらく…

こんなメモが残せるのですから、おママはまだ認知力が今よりしっかりしていた時期だと思います。

ある程度、短時間であっても、自分が何をしていたか覚えていられる。

しかも自分が直ぐになんでも忘れてしまうという事も認識できている。

そして、それを補うための手立てを考えられる。

そうでないと、このメモは作れません。

 

貼り絵はハガキ大の小さな画面ですが、おママはデザインに悩むと30分,1時間と集中して取り組むのです。きっと疲れて休息したり、トイレに行くこともあったでしょう。

それが完成前の途中だったら…。

認知症のおママはどこまでやったか分からなくなるでしょう。

このメモを作品の側に置く事によって、作業はスムーズに再開できるのです

 

(おママは「記憶がほんの短時間しか持たない」ことを自覚していたのね。

それでも、好きな貼り絵に取り組んでいたんだわ。)

 

もしかしたら、ジジと私がまだ忙しく仕事をしていて、おママを家に独りにして顧客を訪問していた時期だったかも知れませんね。

 

その頃の私は、実家の1階でジジと仕事をしながら、時々おママの様子を見ていました。

仕事の合間にコーヒーを淹れに2階に上がると、黙々と作業机に向かっているおママの背中が見えました。

無心に貼り絵に取り組んでいるその背中は、私にとって安心の元でした。

私はおママに声も掛けず、取り組んでいる作品を見てあげることもなく、仕事に戻っていました。

 

 作業机に向かって制作している、当時のおママの背中が目に浮かびます。

その頃にね。もっと、おママに声をかけてあげれば良かったなと思います。

「綺麗ですね。この構成がいいですよ。」

「お精が出ますね。暗くありませんか?」

仕事にかまけて、そんな一言二言も言えなかったのです。

おママは工程の段階をメモを残しながら頑張っていたのにね…。

このメモを手にして、ちょっと後悔の念に駆られました。

 

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糊の付け過ぎに気をつけましょう。糊の付け忘れに気をつけましょう。

 本日アップの貼り絵

もしかしたら、メモはこの頃に書かれたのかしら?

私がそう考える2015年の作品から選びました。
2015年6月21日。

おママの貼り絵は連作でした。元は何の紙だったかは不明ですが、触った感じは薄くて新聞のカラー広告のようにも思えます。

ストライプの色の調和を十二分に考慮して、

おママの大好きなシンメトリーもバッチリですね。(^O^)v

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます