(2020年10月19日アルツハイマー型認知症の診断から約13年8ヶ月)
*片方だけの手袋
「どうして、もう一つないんだろう」
片方だけになった手袋は、役立たずのように虚しい
「こまるわ」
家族も判然としないのに,暮らしの全般を忘れてしまったのに
何故か、手袋は二つで一つと分かるのね
左手に握りしめても、右手は空よ
落としたのと説明しても、すぐ忘れてしまう
そして、見る度に繰り返す
「どうして、こっちのはないのかしら」
不要となった片方は淋しいね
行方知れずの分身を求め続けているから
「どうして、もう一つないんだろう」
片方だけになった手袋は、形見のように虚しい
「どこでなくしたの?」
子供たちの存在も知らないのに,多くの言葉を忘れてしまったのに
何故か、手袋が二つで一つと分かるのね
左手に手袋をはめても,右手は寒い
自分で落とした事も、すべて忘れてしまう
そして、触れる度に繰り返す
「どうして、私はそんなのしらないわ」
失くなった片方は悲しいね
名前も住所も告げられないから
*始末できない
年末におママは茶色の手袋の片方を失くしてしまいました。
片っぽだけの手袋なんて、さっさと私達がおママの見えない所に片付けるか、捨てれば良いのです。
でも,未練でしょうか。
もしかして、外で落としたのではなく、まだ家の何処かにあるかも知れないと思ってしまいます。
恥ずかしながら、そんなこんなで、年初から詩のようなものを書いてしまいました。(^O^)
別に認知症でなくても、誰だって手袋は失くしがちです。
皆様、この寒さの中、どうぞ手袋を落としませんように。(^O^)
(↓)おママは大事そうに残された片方の手袋をラップで包んでおりました。
包んでどうなるものではないのです。
おママはこれを大事にし過ぎて、何処かに仕舞い込むかも知れません。
もし、失くなった手袋が出て来ても、
今度はこちらが行方知れずになっているかも知れませんね。(^◇^;)
*本日アップの貼り絵
中央の2つのパーツが対になっているので、手袋みたいだと思って選びました。
「お題方式の貼り絵」です。
「お題方式の貼り絵」とは…。
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。そして、他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
(↓)お題はこちらです。小津和紙の千代紙が中心です。
(↓)お題の中で真っ先に手にしたのは、やはり1番のお気に入りです。
(↓)「こんな風にしようかしら?」
<制作動画>
途中、切り抜きながら、おママはどれを切り抜いているのか忘れてしまいました。
チャーコが軌道修正を促しております…。こんな事が多くなりました。(^◇^;)
(↓)おママの工夫は続きます。
(↓)糊付けした後でも、形をハサミで微調整してから完成しました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。