(2020年9月9日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年7ヶ月)
(2020年9月7日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年7ヶ月)
(2020年9月9日 アルツハイマー型認知症の診断から約13年7ヶ月)
*おママの好きだった印傳
去年の9月上旬。
残暑もあり、おママあまり気力がありませんでした。
当然、私もバテ気味で気力のないのはお互い様。しかし、そのまま親子でぼんやりしていたら、おママは何も出来なくなってしまうという危機感もあります。
私はせめておママにはハサミで紙を切るという作業だけでもしてもらおうと、貼り絵の「お題」に頭を捻っていました。
窮すると、古い『銀座百店』に救いを求めるのはいつものことです。
あれこれ探していたら、
2018年1月号の『銀座百店』からおママの好きそうな広告写真を見つけました。
それは池田屋さんの印傳の広告写真です。
印傳…。
羊や鹿の皮を柔らかくなめして染色し、伝統的な文様を漆で施した製品。主にバックやお財布でしょうか。とても丈夫だそうです。最近は伝統文様だけではないようですね。
昔、私が高校生くらいの時、おママが言っていました。
「印傳のお財布が欲しいわ。」
革工芸をやっていたおママ。昔から綺麗な文様は大好物です。(^O^)
それからだいぶ経って、おママは印傳のお財布を購入して今もあります。
そんな事を思い出しながら、9月7日の「お題」は決まりました。
「お題方式の貼り絵」とは…。
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。そして、他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
*第一日目(9月7日)
私はおママに広告写真を渡しました。
案の定「良いわね〜」と興味を持ってくれました。
「さて、どう切りましょうか?」
普通に考えると、やはり模様を小分けしますね。(↓)
模様と模様の間にある白い余白も綺麗に処理するおママでありました。
長方形に切り揃えられた印傳の模様を、おママは対角線状に三角に切り分けて合体させてみました。(↓)
飾りとしておママが選んだのは、この千代紙です。(↓)
<制作動画①>2020年9月7日16:00〜
糊付けの途中から。チャーコが頻繁に糊の容器を倒しています。これは残量が少ないため、糊が出やすくするためです。(^◇^;)
「お題」に使った印傳模様の長方形はまだ沢山残っていましたので、後日へ持ち越すことになりました。
*第2日目(9月9日)
まずは9月7日に残った「お題」を使って構成を始めました。
<制作動画①>2020年9月9日14:28〜
1枚目のデザインをさっさと決めて、2枚目に取り掛かりおママ。
合わせる紙選びが楽しいようです。クリアファイルの中から出てくるのは、これまでの貼り絵でよく使われた紙ばかり。ここでも、おママの好みが分かります。
<制作動画②>2020年9月9日14:42〜
選んだ紙を切っています。1つ切って、もう一つ同じ形と模様を合わせて切るのは難しいようです。
こんな風にしようかしら。
(↓)糊つけ奮戦中。
(↓)こちらも糊付け中。少しデザインが変わってきたようです。
この後、更に緑の飾りがつきました。
好みの模様や紙を使うと、おママはイメージがすぐに湧いてくるようです。
そんな「好き」って感情はとても大切だと思いました。
実は私も以前、頂き物でしたが、印傳のお財布を持っておりました。
印傳は丈夫なのです。10年ほど使いました。さすがに今は持っておりませんが…。
印傳のお財布が欲しいなぁ〜‼️(^O^)
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。