(2021年4月5日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年2ヶ月)
今回はこのニュースを受けての番外編です。
他のブロガーさんも触れている話題ですですから、私が書く必要もないのですが、
自分なりに理解した事をまとめて、忘備録にしたいと思います。
*舌を噛みそうだわ
「アデュカヌマブ…、アデュカヌマブ…。」
私は何度唱えても、満足に発音できません。
これは55歳の私の脳に、すでにアミロイドβが蓄積し始めているからでしょうか?
どうも、娘のアズキも怪しかったので、私だけではないようです。
6月8日(火曜日)、
「新しいアルツハイマー型認知症の治療薬がアメリカで承認された。」
このニュースに一筋の光明を感じた人は多かったと思います。
私もその一人。
そして、その薬名が「アデュカヌマブ」です。
アメリカの製薬大手「バイオジェン」と日本の「エーザイ」が共同開発しました。
アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)の発症については、現在「アミロイドβ仮説」が有力とされています。
この新薬は、脳に蓄積されてアルツハイマー病を引き起こすとされるアミロイドβを、ターゲットにしているんですって❗️(^○^)
*アミロイドβ仮説
私はすぐ忘れてしまいます。
なので、この「アミロイドβ仮説」のおさらいをしてみましょう。
アミロイドβは脳で作られるタンパク質です。通常なら割と短期間で分解されて排出されるのです。
しかし、タンパク質を分解する酵素の働きの変化によって、毒性が強く蓄積されやすいアミロイドβも作られます。これは20年以上かけて脳に蓄積していき、脳の神経細胞やシナプス(神経細胞同士を繋ぐネットワーク)損傷させて、結果的に脳の萎縮を起こします。
これにより、記憶力、認知力が低下してアルツハイマー病を発症します。
*期待と疑問
新薬「アデュカヌマブ」はアミロイドβに直接作用して、除去する効果があるとされています。そのため認知機能の低下を長期にわたって抑制できるらしい。
これは画期的だと思います。
ただし、すでに損傷を受けたり萎縮した脳細胞を回復させる事はできません。
確かに「根本治療に光が見えた」のですが、私の感想は
「光がチラッと見えたかしら⁉️」
という程度です。
理由はいくつかあります。
なぜなら、
まだ臨床試験が充分ではないのに、ごく初期の段階なら有効性が認められたので、早期に治療を開始できるようにと「迅速承認」されたのです。
今後も臨床試験は続行されますが、その結果次第ではまさかの承認取り消しがあるかも知れません。
つまり、おママのように既往歴の長い患者には効果が認められていません。
がっくし…。(@ ̄ρ ̄@)
そして、今回の承認は米国食品医薬品局(FDA)によるものですから、日本で承認されるまで相当時間がかかるでしょう。
この新薬は生きた細胞から作られており、医療機関で点滴によって投与するものです。口径薬のような手軽さはありません。
点滴投与は月に1回。
手軽さはないけれど、月に一回なら点滴もアリかも知れません。
しかし、この新薬はお高いのです。
アメリカでの販売価格ですが「年間3万ドルから5万ドルとされている」ようです。。3万ドルと5万ドルでは随分差がありますね。低い方で日本円に換算してみても、年間約300万円です。日本での承認後、エーザイがどのくらいの価格で販売するかは分かりませんが、この金額ではたとえ保険の対象となっても相当高額です。
庶民には手が出ません。(↓)こちらの記事を参考にしました。
*将来に向けて
現状はまだまだ臨床試験が必要だし、この先「アデュカヌマブ」が日本で迅速承認されるかどうかもわかりません。
以前、認知症は「早期発見、早期絶望」などと言われたことがありました。
今も言われているのでしょうか?
しかし、認知症は個人差もありますが、そんなに急激に進行してするわけでもなく、症状は調子のいい時と悪い時を行きつ戻りつする印象があります。
全てが失われていくのは本当の最末期だと思うのです。
私はこの14年間おママを見てきて、やはり認知症は早期発見、早期診断、早期の治療開始が重要だと考えています。
早期に診断を受けて治療を始められた方々にとって、この新薬がただの僥倖ではなく、確かな治療の柱になってほしいです。
そのためにも、更なる臨床試験、改良とコストダウンへの研究が進むことを願ってやみません。
この新薬が今後の認知症治療薬の基礎となれば、
将来、私がアルツハイマー病になる頃には、効果と費用の面で申し分のない治療薬が出てくるかも知れない。
そんな、期待を抱かせるようなニュースでした。(^。^)
*本日アップの貼り絵
4月5日月曜日
夕方になって、私が「お題パック」を作っていると,横からおママの手が伸びてきました。
「これ、きれいね。」
『鬼滅の刃』禰󠄀豆子の麻の葉模様はどうしたって、おママの目についてしまいます。
貼り絵を始めたくなったようなので、私はハガキを出してセットしたばかりの「お題パック」をおママにそっくり渡しました。
(↓)パックの中身はこんな感じです。炭治郎の市松模様も入っているので、兄妹コンビですね。
『鬼滅の刃』の衣装デザインは古典模様を使っているのに、とてもモダンです。
千代紙としても素敵。3枚目はキラキラしてペイズリーを中心とした洋風柄なのに、古典柄とも相性が良くて魅力的です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
この時間、私は夕食の支度で忙しく、殆ど見守ることもできませんでした。
でも、千代紙の魅力に助けられて、おママは順調に作業を進めておりました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。