(2021年3月5日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年1ヶ月)
*時候の挨拶
お中元やお歳暮、皆様どうしていらっしゃいますか?
私は結婚してからお中元やお歳暮と無縁の暮らしをしてきました。
自分ではほとんどしていません。
ジジは89歳まで保健の仕事をしていましたから、仕事関係を含めてその年齢まで結構な数のお中元やお歳暮をしていました。
毎年デパートから送られてくるカタログから、毎回ほぼ同じ商品を選んでいます。
4年ほど前までは、ジジはおママを連れてデパートのお中元(お歳暮)コーナーに注文しに行っていました。
ところが、2017年のお歳暮の頃にちょっとした事件があって、私が代理で注文に行くようになったのです。
それは、順番を待っている間におママが「トイレに行きたい』と言い出したのが発端でした。
当時のおママはリハパンツなど履いていませんでしたから、慌てて二人でトイレを探し、しかもその間におママが財布の入ったバックを失くすという、実に心臓に悪いドタバタ劇でした。
完全に退職をしますと、お中元やお歳暮はガタッと数が減ります。
でも、親しい親戚、懐かしい遠方の親戚とはずっと続いていました。
なかなか法事でもないと会えなかったりするし、
今はコロナ禍でそんな集まりもできないしですもの。
お中元(お歳暮)が届くと、お互い電話でお礼や近況を話して、
元気だったらそれを喜び、健康上心配事があればそれを慰め合う。
(歳をとってくると、そういう付き合いアリだな…。
こういう時候の挨拶って、物を送り合うだけじゃないのかも。)
私は50歳を過ぎてから、そんな風に思うようになりました。
しかし、ここ数年、懐かしい親類も一人亡くなり、二人亡くなり寂しくなりました。
*それもアリです
先日、今もお中元やお歳暮を送り合っている伯母上からジジに電話があったそうです。
伯母上はおママの亡くなった「お兄ちゃん」の奥さんです。
ずっと、お付き合いが続いてきて、ジジやおママよりずっと若いのだけど、それでも考えたら高齢者の仲間入りをしていると思います。
「『もう、そろそろお中元やお歳暮はやめにしませんか』と言われたので、『そうですね』と言っておいたよ。」
うんうん、そうですね。
年齢が高くなると、お互いなかなか会えないから、お中元やお歳暮を送り合っているのも意味はあります。
でも、高齢も高齢になってくると、注文するのさえ億劫になります。
亡くなるまで続いていた方が多いけど、
(これ、いつまで続けるんだろう。)
私もそう思わないではなかった。
今は電話一本、手軽にネットで注文できる時代です。
しかし、たとえ自分でできたとしても、精神的負担に感じるようになれば、
それは「やめ時」なのでしょう。
「やめ時」を言ってくださった伯母上には、ありがたいと思います。
それが、言える関係性でよかったと思います。
これからは、季節のご挨拶はお葉書か?
でも、お手紙や葉書を頂いたら、返事を書くのも億劫ですね。
それなら、パッと電話だけ掛けちゃえば、お互い声が聞けていいかも。
でも、ジジみたいに耳が遠いいとそれも大変かしら。
年齢が高くなると、いろんなことが大変になってきます。
お付き合いの仕方も変化があって当然。
迷わず「楽」を優先させた方がいいです。
徐々に自然に、色々な物事をフェードアウトしていけたら良いですね。
*本日アップの貼り絵
とても私の好きな作品です。
3月初旬に制作されました。今、見返してみると、もうかれこれ4ヶ月も経つのかと、改めて驚かされます。(^O^)
おママも暖かそうなセーターを着込んでいますものね。
3月5日。
私は1階のテーブルの上を片付けていたら、どうもテーブルとマットの間に何か在る事に気がつきました。
めくりあげてみると(↓)こんなものがありました。
透明の小さな袋には、かなり以前におママが入れた小さな紙片が入っていました。
それらはおママがクラフトパンチなどで抜いた物です。
おママはそれを見つけて、こんな貼り絵を計画していたようです。
おママにとっては予期せぬ過去の自分からのプレゼントでしょう。
(↓)さて、再開です。
「お母さん、やりかけなので、続きをしましょう。」
「あ、そうだったかしら?」
おママに記憶はないので、きっと再開というより1からのスタート気分かもしれません。
<貼り絵制作動画①>構成編
2021年3月5日 16:15〜
おママは小さいピースを一生懸命指先で動かしながら構成を練っていきます。
そんなおママの側で、チャーコとオネコの2人はマシュマロについて話をしています。
オネコはあまり興味なく食べていませんでしたが、私は最近マシュマロが好きでよく食べます。この時も一人でぱくぱく…。だから、痩せないのかも…。(^◇^;)
私は動画を撮っていると手が草臥れて痺れてきます。
「痺れているのは脳ミソかも…」というような発言は本音です。
動画の終盤で、おママはデザインが決まったら疲れたのか、中断したい気分になりました。
しかし、「後で」「後日」となったら、この貼り絵はくづれて消滅するでしょう。
だからチャーコは
「糊をつけてください、順繰りに貼って下さい」
を連呼しますが、結局おママは
「いいわよ、いい、いい、もう」
と自らの強固な意思で中断しました。(↓)
そして途中の貼り絵の上に箱を載せてしまいました。
マシュマロとお茶でおやつ休憩をはさんだら、おママの疲れた気分も忘却の彼方となりました。
2度目の 再開です。結構デザインが変化しました。
なぜなら、おママが上に箱を載せちゃったので、それを持ち上げた時、ピースの配置がずれてしまったからです。(↓)
<貼り絵制作動画②>糊付け編
2021年3月5日 16:37〜
今度は完成しました。v(^O^)v
もうお気づきかもしれませんが、
貼り絵の中の80円切手は未使用でした。
作業中、私は使用済みだと思っていたのです。迂闊でした。(^◇^;)
この切手は2009年平成21年に発行されました。
今から12年前。おママは既に認知症になっていました。
もしかしたら、他の紙片と一緒に透明の袋に入れられたのは、その頃だったのかもしれません。
だとしたら、この切手は12年間袋の中で眠っていて、ようやく今年の春、仲間と一緒に貼り絵に生まれ変わったのですね。
現在ハガキの料金は63円です。
80円なら超過料金だから、大丈夫だと思うのですが、
このまま宛名を書いて投函したら、ちゃんと届くかしら?(^O^)
いえ、そんなことしませんけど…。
やってみたいけど、やめておきますわ。(^_^)a
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。