(2021年6月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年4ヶ月)
*考える姿
私がYouTubeにチャンネルを開設したのは昨年7月末。動画をアップし始めて1年が経ちました。
(↓)最初に動画を載せた記事です。
最初はビクビクしていたのですが、最近では誰か(ほとんど私)の声が入っていようが、テレビの音声が入っていようが、へっちゃらになりました。
動画に顔は載せていませんが、私も面の皮が厚くなったと思います。
相変わらず、動画の編集などは全くせずに、撮ったままの動画です。
「編集するテクニックやセンスを身につける余裕がない。それにこれは記録だから、むしろそのままで良いのではないか?」
これを言い訳にして、進歩を拒否しています。(^◇^;)
認知症の症状が進んで1分前の記憶も怪しいおママが、忘れたり行きつ戻りつしながら作業をしたり、せっかく考えた素敵なデザインを全部ご破算にしてしまったり…。
それを見守るはずの私がバタバタしていたり…。(°_°)
家族の記録としては良いのですが、他所様にお目にかけるのもどうかと悩んだ時期もありました。
でも、貼り絵制作時のおママは、「考える人」だと思いました。
認知症が進んでしまったおママの、それでも考えを巡らせている姿の記録です。
これを完成作品とともにブログにまとめるのは、私自身にとっても良かったと思います。
今まで以上に、おママの考える傾向や状態を意識するようになったからです。
これは食事中であるとか,他の場面でおママと接する時にも参考になりました。
残念ながら、思索するおママの記録は、症状が進んでいく記録でもあります。
2021年8月現在、例えば本日アップした6月18日の動画を見返すと
「この時のおママはしっかりしていたなぁ」
と感じます。
それでも、おママが貼り絵を続けている間は、これからも動画を撮影していこうと思います。
*チャーコの決心
自分でYouTubeにアップした動画を見ながら、
(そう遠くない将来に、おママは貼り絵ができなくなるだろう、)
と実感させられた私。それを嘆いていても仕方ありません。
ふと思いました。
おママがその昔、気に入って買ったのに勿体無がって死蔵してきた、あの紙、この紙。
おママが自分で染めた紙類。
もう、この際だから、少しでも良いから自分で使ってもらいましょう❗️
ついでにと言ってはなんですが、
昨年亡くなった義母クレバァは、30年ほど前、紙箱に千代紙を貼っていました。その頃の大判千代紙がたくさん残っていたのです。
それも、この際だから、おママに使ってもらいましょう❗️
これで年内はおママの貼り絵が続くと良いな。
動画もたくさん撮れると良いな。(^O^)
*本日アップの貼り絵
今回の貼り絵はクレバァの遺品を使っております。
(↓)こちらです。洋風の総花柄と恐らく波模様でしょう。
おママの好きそうな色彩です。案外クレバァとおママは好みが似ていたのかも知れません。ただ、クレバァの千代紙は金色をあしらった華やかな物が多いです。現在のおママはキラキラしているとよく見えないそうです。
なるべく金色の少ない千代紙を選んでみました。
<貼り絵制作動画①>
2021年6月18日 15:15〜
おママは華やかな波模様を切っていきます。線と形をたどりながら、千代紙の端っこまでたどり着くでしょうか。(^O^)
(↓)だいぶ分割作業が進みました。
(↓)さぁ、どう組み合わせましょうか?
(↓)他の千代紙も勧めてみましたが、おママは1種類でまとめたいようです。
切り離すと波模様が扇のように見えてきました。
(↓)出来上がりです❗️(^O^)v
(2021年6月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年4ヶ月)
さて、1枚制作して疲れたおママにもう少し頑張ってもらいました。
私は、おママに花柄千代紙を切り分けてもらい、それを「お題パック」のメインピースにしようと画策しておりました。(↓)どのように切るかはおママの自分次第です。
<貼り絵制作動画②>
2021年6月18日 15:44〜
一面に花模様が広がる千代紙です。
おママはこのような柄をどうやって切り分けていくのでしょう。私は興味がありました。
綺麗だから切りたくないというかも知れない。そんな風にも考えていました。
しかし、おママは私の想像より、心ゆくまでハサミを動かして楽しみました。
気の向くまま切って、生み出された形はとても面白く感じます。
元々とても綺麗な柄なので、どう切っても素敵なのでしょう。
時々、細かいところに気を取られてしまうのも、おママらしいなぁ。(^◇^;)
私は「お題パック」のメインピースにちょうど良いのが出来た❗️と内心喜んでおりました。
長い動画で、しかもおママが淡々とハサミを使っているだけです。ご興味がありましたら、早送りで飛ばし飛ばしご覧いただけたらと思います。
切る作業が終わったら、おやつタイム。
その後,私は「お題パック」をセットし始めました。
すると、またしてもおママが興味を示して始めてしまいました。
(↓)この写真の時は「お題パック」の中身をそのまま並べています。
多分、このセットにハワイの包装紙が含まれていたから、おママは心惹かれたのでしょう。
(↓)ハワイ土産のマカデミアナッツチョコレートが包まれていました。
2019年の初夏から夏にかけて、おママはこの包装紙で何枚も貼り絵を制作していました。個性的なのに不思議とどんな紙にも合う優れ物です
(↓)少し変化してきました。
残念ながら、私は夕食に支度にために、これ以降の制作写真も動画も撮れませんでしたが、おママは楽しんでおりました。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。 私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
(↓)関連作品です。
おママの貼り絵を見てくださり、ありがとうございます。