(2021年6月20日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年4ヶ月)
*ジジ眼科へ行く
夏になったばかりの頃、ジジは目脂がひどくなり、駅の近くの眼科に行きました。
その時は汚れやゴミなどから軽い結膜炎と診断されて炎症止めの点眼薬が処方されました。
「目薬がなくなっても痒みや炎症がおさまらなかったり、ゴロゴロしたらまたきてください。」
そう言われて1ヶ月後、なんとなく目が乾いてゴロゴロするので通院しますと、詳しく検査されました。
「炎症は治っていますが、軽い白内障がありますね。ただ、このご年齢から言っても、さほど気になさることはありません。視力は両目とも0.5ですから見えています。潤い成分もありますから白内障の目薬を処方しておきます。無くなったらまた来て下さい。」
それで、ジジは点眼していると目が楽なので、真面目に眼科の先生の言いつけを守っております。
私は50代の手前で白内障と緑内障と診断されました。強度近視の人は発症が早いそうで、昨年白内障の手術をして両目とも完了しています。
それに引き換え、ジジは93歳で軽い白内障とな…。
現在、視力が0.5ですって❗️
私なんて白内障の手術をしたって、矯正視力で0.9が限界ですわ。
(なんだろう、この敗北感は…。)
処方された2本の点眼薬が残り少なくなって、一昨日(10月8日)は眼科に行ってまいりました。
*往路復路もへとへと
最近のジジは夏場に起きた転倒の痛みも無くなり、食欲旺盛、元気いっぱいです。
100歳まで生きようと目標を立てたようです。
私のいない日に
「おママと二人で目医者に行こうと思うよ」
と、ジジはオネコに言ったそうです。
「絶対やめて❗️チャーコさんのいる金曜日にして❗️」
勿論、オネコの言い分の方が正しいと思います。
ジジが眼科に行くと言っても、認知症のおママを一人で家に置いて置けません。
シルバーカーがないと外を歩けないジジ、そして不測の行動を取るかもしれない認知症のおママです。
いざとなったらジジにおママを追いかけることはできないのです。
数年前までは二人で買い物には出かけていたから、ジジの心には今も「できる」という幻影があるのでしょう。
しかし、現実は厳しい。
足腰が一般的なら7分ほどの道のりを、ジジは25分位いかけて歩きます。
その上、片道で途中2度ほどジジはシルバーカーに座って休憩を取りました。
その度におママはご機嫌斜めでした。
ジジがシルバーカーに腰掛けている時は、危ないのストッパーをかけています。しかし、おママはお構いなしでジジを乗せたまま押そうとします。当然動きませんわ。
「ちょっと、これ、へんよ。うごかない。」
ガタガタガタ❗️
ジジは揺さぶられるし、おママを咎めても理解してはもらえません。
「すみません。危ないので、どうかやめて下さい。お願いします。」
私は懇願作戦を展開しますが、おママが聞き入れてくれるのはほんの一瞬でした。
それで、ジジは休憩もそこそこに又歩き始める羽目になりました。
歩けば歩くで、ゆっくりしか進めません。
イライラするおママに繰り返し叱責されました。私が側でフォローしても、おママは理解はできないのですね。
「あなたはもう、いいです、おかえりください❗️」
しまいには、こう言われる始末です。
へとへとのジジ。私も心身ともに消耗しました。
なぜか、おママだけ元気でした。
(↓)4年前の記事です。
この頃のジジとおママは毎日夕方二人で買い物に行っていました。
*目薬など
眼科でも、ジジは検査や診察室への移動には、私が介助する場面もありました。
白内障は点眼しながら経過観察中です。先生はジジの様子を見て仰いました。
「目薬は多めに出しておきますから、無くなったらまた来て下さい。」
ピレノキシン点眼薬を4本。
4ヶ月は保ちますね。次回はきっと冬になっているから、温かい日を選んで出かけたいと思います。
私はこの点眼薬を「カリーユニ」のジェネリックと思っていましたが、そうではありませんでした。
2021年4月から「カリーユニ」の名称が変更になって「ピレノキシン」になりました。私も白内障の診断から昨年の手術まで5年ほどお世話になった点眼薬です。ちょっと懐かしいです。
https://www.hosp.yamanashi.ac.jp/wp_hosp/wp-content/uploads/2021/04/dibox1398.pdf
*目標は高く
帰宅後、おやつのアイスクリームを食べながら、ジジはしんみりと言いました。
「このところ食欲もあるし、今朝、起きて手を見るとハリもツヤもあって、これはあと7年くらい大丈夫だと思ったよ。
それで、あそこくらい(距離)の眼医者なんて楽々行けると思ったけど、本当にキツくなったよ…。こんなに疲れるんだから、情けないね。」
ジジの気持ちも分かります。80歳を過ぎても早足でさっさと歩く人でしたから、落ち込みも当然でしょう。
でも、93歳なんですよ。認知症の妻の世話をしながら頑張っています。
昔のように歩けるわけではないけど、通院くらいは続けてたまには外に出掛けましょう。
そして、目標は高く、あと7年です。
100歳まで頑張りましょうね。
*本日アップの貼り絵
「お題パック」を使っておママが一人で取り組んだ作品です。
*「お題方式の貼り絵」と「お題パック 」について
一昨年の夏ぐらいから、おママは貼り絵に使う紙を自分で1から探して選ぶ事が難しくなってきました。それで、あらかじめ私が「お題」と称して何種類かの紙を用意することが多くなりました。その他に組み合わせする紙片をおママに選んでもらってから、切り貼りを楽しんでもらうようになりました。私はこれを「お題方式の貼り絵」と呼んでいます。
私が実家に行かない時でもおママが貼り絵に取り組みやすいように、「お題」と台紙にするハガキをチャック付きのビニール袋に入れておく。これが「お題パック」です。
6月4日に私はおママの作業机の周辺から、こんな写真を見つけました。(↓)
建物のタイルの色がおママの好みに合いそうだと思ったので、切って遊んでもらいました。その時の一部を「お題パック」に入れてみました。
(↓)それがこちらです。
しかし、この「お題パック」はおママの興味を惹かなかったようで、なかなか使われませんでした。
6月18日金曜日に(↓)クレバァが所有していた千代紙を使っておママは貼り絵をしました。
(↓)そしてこの作品を制作しました。
(↓)たくさん切っていました。
おママは上記の「お題パック」から写真だけ取って、残っていた千代紙の切り抜きを組み合わせてこの作品を制作しました。
「お題パック」の中から好きなピースだけ取って、あとは自分の好みで選んだ紙を組み合わせたのですから、これって、「お題パック」による作品というより、おママ完全オリジナルと言った方が良いかも知れません。
自分で使う紙を選ぶって、認知症のおママにはかなり難しいようです。
おママ、頑張ったね。v(^○^)v
(↓)関連作品です。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。