(2021年8月30日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年6ヶ月)
*涼しげな「お題」
まだ残暑厳しい8月30日の午後、おママをぼんやりさせておくと昼寝しそうなので貼り絵を勧めてみました。
私が「お題」に選んだのは3日前に使った広告写真の残りです。(↓)
(↓)これです。
(↓)まずは「お題」に合わせる紙を選んでもらいました。
綺麗なマーブルペーパーです。クルーズ船の写真とは相性が良さそうです。
(↓)お題はこちらの広告です。
(↓)「お題」の写真は2つに分割され、マーブルペーパーは三角形に切り分けられました。
(↓)それを左上と右下の角に配置して、こんな感じにらしいです。
涼しげですね。良い感じ❗️(^O^)
<貼り絵制作動画①>
2021年8月30日 14:55〜(9分04秒)
最初におママが考えたのは上の写真に写っているデザインでした。
動画は右下角に三角形のマーブルペーパーを貼るところから始まります。
2つの三角形を貼り終わったら、中央のメインピースを貼るかと思いきや、おママは細長く切った「波紋」を貼り始めました。
「はみ出さないようにね。もうちょっと上にしないとはみ出しちゃうよ。」
とチャーコに言われて頷くおママ。でも、はみ出し気味です。(^◇^;)
どうも、最近のおママはハガキの画面と机の境界線が曖昧な時があります。
<動画5分45秒>くらいから、おママはメインピースをの位置をしっかり確認して糊付けを始めますが、<動画6分16秒>でうっかり持ち上げてしまいました。
「持ち上げた❗️」(°_°)
私はその時、嫌な予感がしたのです。でも、糊の付け過ぎを注意しながら様子を見ていました。
そして、事態は一変したのです。(°▽°)
持ち上げた瞬間におママはメインピースをどこに貼るか忘れてしまいました。
<動画6分47秒>
おママは糊をべったりつけたメインピースを手に躊躇していました。状況から見れば、これは画面中央に治めるのが順当です。
しかし、おママは自分で考えた順当な道を忘れてしまったから仕方がない。
「どこですか?」
「知りません。」
おママは糊がベッタリついたメインピースを、中央ではなく左下角に貼るのだと確信しています。そして直前に貼った左下の細長い「波紋」が邪魔に見えたようです。
「あ、糊がついているんだからさ…。」
「じゃあ、どうすんの?」
「どうでも良いですよ。うん、好きにしたらいいよ。」
「だって、あなた、これじゃ…………しょうがないじゃない。」
そしておママは「波紋」を剥がしにかかったのです。
「剥がすの?貼ったのを剥がすの?」(T_T)
「そうよっ❗️」
ビリビリビリッ。チャーコは動揺をかくせません。(°▽°)
そして、おママは左上の三角形を邪魔しないように、その真下に貼ろうとしました。
しかし,そうするとメインピースの下部がハガキの底辺よりはみ出してしまいます。
この後2人で擦ったもんだの会話が続き、おママは自らの意思を貫いていきました。
そして、はみ出した部分を裏に折り返して、更に糊を追加するという所業をやってのけたのであります。
貼り終わって表に返してみれば、
(あら、当初の計画より良いのではないか?)
私の目にもそう見えます。これは怪我の功名なのか?(^O^)v
おママは満足そうでした。しかし左下の「波紋」を剥がして消滅させたら、当然対となる右上の「波紋」も邪魔でしかありません。
動画はここで終わりますが、おママは邪魔者を躊躇せずに剥ぎ取ったのであります。
そして,デザインは一新されました。
この後はおママは好みの紙だけで楽しそうに仕上げたのであります。
認知症患者であるおママの作品制作は何が起こるかわかりません。
記憶障害により当初のプランを忘れるという困難さ。そして、記憶が失くなる事で更に良いものが出来る場合もある。勿論、良くなくなるケースもあるでしょう。
しかし、忘れるって、必ずしもダメじゃない。
この作品から私はその相反する二つの面を強く感じました。
これを怪我の功名、いえ、記憶障害の功名と言わずしてなんと致しましょうか。(^◇^;)
そして1作目が出来上がった直後から、おママは2作目に取り掛かりました。
同じマーブルペーパーを同じように右下左上の角に配置しました。(↓)
結局1作目の前に選んだ紙をそのまま使っています。菊花菱模様はおママのお気に入りですね。
グリーン系の長方形は2等分されました。
<貼り絵制作動画②>
2021年8月30日 15:26〜(2分04秒)
おママはシンメトリーを意識しながら構成をしていきます。楽しそうです。
(↓)1作目で残った「波紋」も使うようです。
そして、2作目が出来上がりました。所要時間は20分ほどです。
オシャレな雰囲気の作品になりました。
(2021年8月30日 アルツハイマー型認知症の診断から約14年6ヶ月)
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。