(2022年4月18日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年2ヶ月)
*ドールセラピー
今年の5月中旬の事でした。
おママは自分がデイサービスで折った鶴を手に、話しかけておりました。
(↓)この時です。
「そうなの?そうね。」
「あなたもたいへんね。そうなのね。。」
「ふんふん、そうなのねぇ、あらそう。」
「あなた、それで、おなかはすいたの?」
「そう、じゃぁ、ごはんにしましょうね。」
認知症の高齢の方がお人形やぬいぐるみに話しかけたり撫でて可愛がると「ドールセラピー」の効果があるそうです。心の癒しにもなるし、認知力やコミュニケーション能力を高めるという話は聞いたことがあります。
おママが自分で折った「祝い鶴」に母親のように話しかける姿を見て、私は
「これがドールセラピーということなのかな」
と思いました。
「ぬいぐるみなら、洗えるのがいいよね。」
「あまり新しく買うのは気が進まない。」
「孫のところで余っているぬいぐるみが有ったら貰おうかしら。」
「でも、おママも結構好みがうるさいよね。」
「リカちゃん人形みたいなのなら、探せば私達が遊んだ古いのがあるけど…。」
「結構汚れて変色しているのよね。どうせなら綺麗な物の方がおママは喜ぶかも。」
その瞬間、私は思い出したのです。
なんだ、私はお人形さんを沢山持ってるじゃないか。
「箱入り娘」なら、物入れの段ボールの中に幾つかあるわい。
自宅へ戻って、探してみれば、物入れを漁るまでもなく「箱入り娘」が見つかりました。(どんだけオタクなんだか…。)
*ジェニーフレンド シオン
私は30代の一時期、ドールに着物や服を縫っては着せて写真を撮るという趣味にハマっていました。
その頃、一番心惹かれたのはタカラ(現タカラトミー)ジェニーちゃんのお友達、
シオンちゃんです。
(↓)こちらのお嬢さんです。まぁ、美人さんですこと❗️
久しぶりに手にしてみますと、この美貌に心が震えます。(バクバク)
あの頃の私はこの瞳にやられてしまったのですね。
(2010年ごろに発売された「ジェニーフレンド エアリーカットシオン」)
ジェニーちゃんというのは元は和製バービーでした。
玩具メーカーのタカラ(現在のタカラトミー)は、1982年にアメリカのマテル社からバービーの製造販売権を取得して「タカラバービー」を作り始めます。契約の切れた1986年に、タカラバービーは「ジェニー」へと改名されました。
(下)引用元です。
その後90年代から2000年代ごろにジかけて、ジェニーシリーズとジュエニーフレンドが次々発売されました。そして、人気のあるドールは髪色や目の色を変えた数多のバリエーションが展開され、ドールコレクターの心を刺激したのであります。
ちなみに私の大好きな「シオン」は2000年に発売されました。
しかし、今はタカラトミーの公式ホームページでもジェニーシリーズは見かけません。
すでにシリーズは終了してしまいました。
(↓)ジェニーの歴史はやはりWikipediaが詳しい。
ただ、限定商品として今も販売はされているようです。(↓)
上の写真、エアリーカットシオンはとても大人っぽい雰囲気です。
でもシオンは髪色や髪型によって随分変わります。服装によっては幼く見えたり、妖艶な女性にみえたりと、実によく化けるのです。しかも頭部を可動フィギュア素体に付け替えると(ちょっと恐ろしい作業ですが)さらに蠱惑的でコケティッシュな魅力を醸すという優れたドールなのです。
*美しすぎるドールセラピー
さて、お人形さんの事は兎も角、
問題は、この魅惑のシオンちゃんが、おママのドールセラピーとして活躍してくれるかどうかです。
私は実家へ行くといつもバタバタしているので、なかなか開封することができませんでした。
それで、7月に入って、ようやくおママに手渡しました。
小さな靴やアクセサリーなどは、おママが誤って口に入れるといけません。シオンちゃんには気の毒ですが、全て外しました。
開封時、あまりに現実離れをした小顔と、足が長過ぎたのか…?
サラサラのストレートヘアが気になったのか…?
「ここを、ああして…」と私に髪を結ぶように言うだけで、ほとんど触れもしませんでした。
嗚呼、美しすぎると、ドールセラピーとしてはダメなのでしょうか?
やっぱり、美しいって、罪なのね…。(←かなり妄想が入っています。)
私は虚しくシオンちゃんをスタンドに立てて、ダイニングテーブルの上に飾っておきました。
しかし、1週間ほどそのままテーブルに置いておいたら、おママはそれなりに見たり触ったりしているようです。
ジジに言わせれば、
「スタンドに立てたままだけど、おママはよく見たり触ったりしているよ」
ですって。(^○^)
あら、ほんと❗️
(↓)おママは結構シオンちゃんを可愛がってくれているようです。
まだ、手にとって話しかけたりはしていませんが、美貌のシオンを「きれいだわ」と感じて見つめているようです。
この先、シオンちゃんがドールセラピーの役目を担って、おママを癒してくれるでしょうか?
それはまだ分かりません。
しばらく、様子を見てみようと思います。
*本日アップの貼り絵
この貼り絵はちょっと不思議です。
何に見えるでしょうか?
おママは全く具象的なイメージは持たずに構成したと思います。
私は女の子が大きな口を開いて大爆笑しているように見えます。
ジジは
「怒っているみたいな、あっかんべーをしているみたいに見える」
と言っていました。
随分、印象が違いますね。
制作した4月18日、おママはとても意欲的でした。
(↓)この2枚の貼り絵を完成させた後に、その残りで構成した3枚目です。
(↓)私が気がついた時、おママは机の上でこんな風に紙片を組み合わせていました。
肌色のピースは、2枚目の制作写真にしっかり写っていました。(↓)おママが途中で画面の外に出してしまって、それきりになった6角形です。
元は小津和紙の包装紙した。(↓)
(↓)おママは過去にも貼り絵に使っているので、この6角形も過去の残りなのだと思います。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年4月18日 16:37〜(48秒)
チャーコは全ピースをハガキの上に移しました。そして、おママは更に構成を見直しています。
マ「あーー、えらい」自分で褒めています。
チ「えらい、えらい、素敵、面白い❗️」
マ「あー、うれしい❗️」
チ「面白い。糊で貼ってみたたら、どうかしら?」
紙片の上に重なっているピースがいくつかあります、チャーコは貼る時に細心の注意が必要だと思いました。
チ「どうやって貼ろうか?」
マ「それは、できることは、できないことはない。」
おママさん、そうですね。それはそうだと思いますよ。
さて、まず、おママには赤と青の「波紋」をそれぞれのピースの上に貼ってもらいました。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年4月18日 16:44〜(2分44秒)
動画の冒頭で、おママは鼻歌で『瀬戸の花嫁』を口遊んでおりました。
構成を見直しながら、おママは糊付けをしていきます。
動画終了後、グリーン系の正方形がぴったり重なって密着していたことが判明し、突然3枚から4枚に増えてしまいました。(↓)
そして完成へ。
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。