(2022年6月17日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年4か月)
私には気になる報道だったので、自分なりに分かった事をまとめておこうと思います。
とても長いので、あまりご興味のない方はどうぞ、下の方のおママの貼り絵までスクロールなさって下さいませ。
*またしても新薬⁉️
先週の水曜日9月28日の事です。
夕方、NHKをつけていると、
という話が聞こえてきました。私は炊事をしていたので、聞き流しておりましたが、お馴染みの「アミロイドβ」という単語にはどうしても反応してしまいます。
改めて、「アミロイドβ仮説」のおさらいをしてみましょう。
アミロイドβは脳で作られるタンパク質です。通常なら割と短期間で分解されて排出されるのです。しかし、タンパク質を分解する酵素の働きの変化によって、毒性が強く蓄積されやすいアミロイドβも作られます。これは20年以上かけて脳に蓄積していき、脳の神経細胞やシナプス(神経細胞同士を繋ぐネットワーク)損傷させて、結果的に脳の萎縮を起こします。これにより、記憶力、認知力が低下してアルツハイマー病を発症します。
(↓)私が9月28日に見聞きした特集の内容はこちらです。
「アルツハイマー型認知症のごく初期に…」「アミロイドβ」「エーザイ」「承認」
というキーワードを小耳に挟んだので、私はそれが昨年テレビで報道されていた新薬の事かと思いました。
「去年ブログに書いたあの新薬が改めて承認を目指すのか?
あの薬はなんて言ったっけ?確か日本では承認が見送られたよね…。」
カタカナの名前は本当に覚えられません。(^◇^;)
(↓)この記事です。
ブログの過去記事を検索してようやく分かりました。「アデュカヌマブ」です。
あれ?
今回テレビで紹介していたのは「レカネマブ」でした。
「アデュカヌマブ」も「レカネマブ」も認知症の初期段階に使う薬で、認知症の進行を遅らせる効果があるそうです。
「似たような薬が承認されても、もう末期のおママには使えないじゃん。」
ただし、私の世代が認知症に罹る時期を考えたら、今現在、薬の開発が進むのはありがたい事です。
「レカネマブ」も大概ですが、あの覚えられない、言いにくい「アデュカヌマブ」は、その後一体どうなったのでしょう。舌を噛みそうですよ。
今回のテレビでの報道では「アデュカヌマブ」の名前も出てきませんでしたが、同じ製薬会社の後輩「レカネマブ」にお株を奪われてしまったのでしょうか?
*どうしちゃったの?「アデュカヌマブ」
私は気になるので少しネットで調べてみました。
昨年、「アデュカヌマブ」は米国FDAで"条件付き"で承認されました。"条件付き”の承認となった理由は、アデュカヌマブにアミロイドβを減らす効果があることを認められましたが、正式に承認するためには不十分で、認知機能を確かに改善する効果があることを、追加の臨床試験で確認する必要があると判断されたのです。
因みに2021年12月日本の厚生労働省の部会は「アデュカヌマブ」を継続審議とし、承認を見送りました。
(↓)上のサイトからの引用です。
また、さらに詳しい解析から、アデュカヌマブの投与により脳の中のミクログリアという細胞が刺激されて、アミロイド斑を取り込んで分解している可能性が高いこと、アミロイド斑の周りの神経へのダメージが若干ながらも回復していること、さらにアデュカヌマブの投与による脳への深刻なダメージは見られないこと、などが明らかになりました。
臨床試験には、膨大なお金と時間がかかり、様々な批判もありましたが、私たちは重要な事実を知ることになりました。
それは、アルツハイマー病を発症した後に、抗体医薬などで脳からアミロイド斑を減らしても、認知機能の低下を止めることはできない、またはその効果は限定的であるということです。
つまり、「アデュカヌマブ」は脳に出来たアミロイドβを減らすことはできるのだけど。それが認知機能の低下を抑える効果はあまり望めなかったようです。
結局開発した製薬会社は「アデュカヌマブ」ではなく後続する開発薬「レカネマブ」にシフトしていくようです。
その理由は、厚生労働省が継続審議にした事と、以下の引用が主な理由だと思います。
(↓)上記サイト引用です。
米国の公的医療保険はアデュヘルム(「アデュカヌマブ」の製品名)の保険適用を臨床試験に参加した患者に限定する案を公表しており、販売拡大への見通しは立っていません。
「アデュヘルム」が高価であった事も関係があると思います。
*「レカネマブ」と「アデュカヌマブ」の違い
では「レカネマブ」と「アデュカヌマブ」って、何が違うのでしょう。
私はネットで見つけた記事を読んでも難しく、漠然としか分かりませんでした。
素人目には違うようで、違わないようにも思えます。
「レカネマブ」は治験により、アルツハイマー型認知症の症状の進行を27%抑制するというデータがあります。「アデュカヌマブ」より良い結果が出ました。
「アデュヘルム(アデュカヌマブ)の製品名」は錠剤ではなく月一回皮下注射をする薬です。「レカネマブ」も皮下注射製剤で治験をおこなっています。
副作用は「レカネマブ」の方が少ないようです。
薬価に関しては今現在では正確な情報は見つけられませんでした。
そして、両者の決定的な違いは、一番効果的な投与の時期です。
「アデュヘルム」は認知症のごく初期です。その時期に患者の脳に溜まったアミロイドβを取り除く薬です。
「レカネマブ」はアミロイドβが脳に蓄積する前に取り除く薬です。つまり、アミロイドβが脳に蓄積し始めたらもう遅いから、その前に取り除けっていう事ですね。
(↓)投資関係のサイトですが、私が検索した中では1番分かりやすかったです。
(↓)上のサイトからの引用です。
レカネマブは発症してから飲むのではなく、40~50代といった早い段階から飲むことが効果的とされています。原因とされるアミロイドβ(ベータ)(タンパク質)が溜まってきたことを検知したら飲むイメージです。 アミロイドβ凝集体を無毒化し脳内から除去することで病態進行を抑制する効果が期待されています。一方のアデュカヌマブについては、そういった早い段階からの治験を行っていないので、その効果については不明です。厳密にいうとアデュカヌマブは脳にたまったアミロイドβを取り除く薬ですが、レカネマブはアミロイドβが凝集していく過程の中間段階であるアミロイドβ凝集体を取り除く薬という違いがあります。
しかし、ここで私は疑問を感じました。
認知症は発症より20年くらい前に始まるのです。
まだ自覚症状もないその時期に、どうやって診断を受けて、「レカネマブ」の処方を受けたらいいのでしょう。
私は既に56歳。もう私の脳にはアミロイドβが確実に蓄積し始めているでしょう。
「もう、私も間に合わないじゃないか❗️」
私、頭に血が昇りましたわ。
*そして未来へつながる希望
しかし、上記引用サイトを読み進めていくと、「あ❗️」と納得しました。
アルツハイマー型認知症の症状が出る前に早期発見をするための検査機器と検査試薬の開発も進んでいるのです。
そういえば、私は昨年その記事も書いていました。
(すっかり忘れたましたわ❗️)
国内企業では、現在、島津製作所とシスメックスが競い合っているそうです。
将来的に、アルツハイマー型認知症は、40〜50代で検査を受けてリスクを発見する病気になるのかもしれません。そして陽性と検知されれば、その段階から「レカネマブ」など今後開発される薬で予防するようになるのでしょう。
そう考えると、希望の光が見えてくるようです。
でも、私は間に合わないかな…。
もう絶対にアミロイドβが溜まり始めているでしょうから。
娘のアズキは間に合うかな?(^O^)
まだまだ時間はかかると思いますが、将来、人類は認知症を克服できますように。
*本日アップの貼り絵
2022年6月17日の作品です。
この日の「お題」はレモン柄の折り紙でした。
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年6月17日 16:06〜(2分28秒)
おママはレモンの模様を丹念に切り抜こうとしています。頑張りすぎて切っているピースを切り落とすというアクシデントが起きました。
(↓)その後もおママは超絶カットを試みました。
(↓)レモンの切り抜きに満足したおママは、今度は以前に切った赤い「波紋」に心奪われて、暫しレモンの事は忘れてしまいました。(^O^)
(↓)赤い「波紋」を画面に貼って気が済んだおママは再びレモンに目を留めました。
(↓)レモンの配置が決まりました。それでもおママはまだ物足りないようです。
手にしたのはマーブルペーパーの切れ端でした。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年6月17日 16:39〜(39秒)
完成です。(^O^)
おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。