アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

おママと数の概念

(2022年8月15日 アルツハイマー認知症の診断から約15年6ヶ月)

 

いち、に、さん、し、ご…

本日ご紹介したおママの貼り絵は、とても可愛いです。

何が可愛いかといえば、もちろん中央ピースのスイーツでしょう。

昨年、デイサービスで頂いたメモ帳のようです。(ジジ証言による)

一旦は家の中で行方不明になっていたのですが、7月にどこからともなく出てきました。認知症有る有る❗️の現象ですね。

このメモ帳を手にしたおママはペラペラとめくった後に、徐に数え始めました。

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おママが枚数を数える動画①>

2022年7月11日 14:49〜(29秒)

おママはメモの枚数を数えています。動画は「3」からですが、

おママは声に出して「いち、に、さん、し…(中略)……じゅうさん、じゅうし、じゅうご、じゅうろく❗️」と楽しそうに数えていました。

 

私はこの様子を見て意外な感じがしました。

「1から16まで数えられるんだ。」

一応、1枚ずつ指でめくりながら数えていたので、単に歌のように「数唱」しているだけではないようです。少なくとも1から16までは「数唱」と「数量」が関連付けられていました。

 

ちなみに、色々あった過酷な夏を超えて、現在はどうでしょうか。

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<おママが枚数を数える動画②>

2022年10月7日 11:25〜(39秒)

動画ではまたしても数え始めが間に合わなくて、「3」から始まっています。

「さん、し、ご、ろく…(おママは2枚重ねてめくったことに気がついて)あ!…ろく、なな…、はち、はちだけどね。」

実はメモは8枚ではなく、最後は4枚重なっていて全部で12枚でした。

7月の時点よりぎこちなさを感じますが、それでも物の数を数えています。

 

認知症歴15年のおママは家族の名前はおろか、我が子の存在自体も記憶になくて、日本語の語彙の多くが消滅しています。それでもまだ「数の概念」が残っているようにも思えます。

「数の概念」は案外、人の脳に強くインプットされているのかも?

 

「数の概念」とは

ふと、幼児期の子供はいつ頃から数を理解し始めるのだろうかと思いました。

(↓)ネットを検索したら、こちらのサイトがとても興味深く、そして分かりやすかったです。

conobas.net

(↑)こちらのサイトによると、

「数の概念」は「順序数(順序を表す数)」と「集合数(ものの多さ・ものの集まりの大きさ)」を理解することで身に付くのです。

その「順序数と集合数」を理解するには「数の基礎」が欠かせません。

「数の基礎」とは「数唱(数を唱える)」「数字(アラビア数字)」「数量(ものの個数を表す数)」で、この3つが上手く噛み合っている事が必要なのです。

 

つまり、歌うように「いち、に、さん」と唱えられるだけでは「数の概念」があるとは言えないのですね。

 

おママと「数」の今

言及させていただいたサイト(↑)の内容を踏まえて、現在のおママの「数の概念」について考えてみようと思います。

(あくまで、おママの日常の様子を見て、私の主観を元にしています。)

 

◉「数唱」と「数量」の一致

1から10くらいまでならものを数えられるようです。しかし、日によっては5以上はぎこちなさが目立ちます。

◉「数唱」と「数字」の一致

おママは数字を読むのは得意です。カレンダーの数字を見て18を「じゅうはち」とか29を「にじゅうきゅう」と読めるので二桁数字までなら読めそうです。

これは現在も貼り絵の裏面に制作日の日付を記入している事と関係あると思います。

例えば2022年10月7日なら、「2022,10,7」と私が見本を書きます。

おママはそれを見ながら、

「にぜろにに、いちぜろ、なな」

「にじゅう、にじゅうに、じゅう、なな」

などと唱えながら書き写しています。

ただし、おママは自分の書いた数字がその日の日付を意味しているとは、全く思っていません。

◉「数字」と「数量」の一致

おママの様子を見ていますと、数字を読むことはできても、それが本当に物の個数と関連付けられているかどうかは疑問です。おママには数字も平仮名と同じ「音」を表す文字のような気がします。

◉「数唱」「数字」「数量」の一致

「数字」と「数量」の一致が心許ないので、現在のおママにはこの3つを完全に関連付けるのは難しいと思います。

◉「順序数」の理解

おママは貼り絵を制作しながら、紙の模様を数える事があります。

「こっちから、いち、に、さん」

と模様の一塊を数えます。おそらく5までなら「順序数」を理解できます。

◉「集合数」の理解

全部でいくつあるか?おママはあまり理解していないと思います。把握できたとしても1〜3くらいまででしょう。言語能力の低下のせいで「全部でいくつあるか?」という意味が分からない時もあります。

 

やはり、おママの「数の概念」は完全とはほど遠く、極めて限定的だと思いました。

おそらく、おママがしっかり数字を使いこなせるのは1から5までではないでしょうか。認知症の方々の数字への理解度はとても個人差があるようです。おママは一つの例に過ぎません。

しかし、若い時には銀行員で、結婚しても家計簿をつけ続け、良い加減になりながらも 4年前まで算盤を弾こうとしていたおママさんです。数字とか勘定は元々好きだったのでしょう。それが今につながっているように思えました。

私はおママに似ず計算も数字も不得意です。おママより早く「数の概念」を無くしそうですね。でも、自分の好きな事や得意な事を大事に続ければ、別の点で良いこともあるかも?希望を持ちたいです。

(↓)「お帳面」関連の記事です。

harienikki.hatenablog.com

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<お知らせ>

当ブログは週に3回の更新を心がけてきましたが、今週から来週末にかけて家庭の事情で(実家ではない)所用が立て込んでおります。もしかしたら週に1度の更新くらいになってしまうかも知れません。また、どうぞよろしくお願いいたします。

 

本日アップの貼り絵

2022年8月15日に制作された貼り絵です。

この日の「お題」は、おママが7月11日に枚数を数えた美味しそうなメモにしました。(^。^)

(↓)

(↓)お題の中でおママが一番興味を持ったのは七宝模様です。おママはこの色彩がとても好きなようです。私の義母クレバァの遺品から出てきた和紙です。おママとクレバァは好みが似ていたのかも知れませんね。

 

(↓)画面は横向きです。おママは中央にお菓子を置きました。そのため七宝模様で周囲を飾ろうと構想を練っています。

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<おママの貼り絵動画①>

2022年8月15日14:44〜(20秒)

おママは七宝模様のピースを動かしながら、その位置を考えています。

 

(↓)寄木細工模様も使うらしい。(^。^)

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<おママの貼り絵動画②>

2022年8月15日 14:51〜(2分17秒)

おママは一生懸命に貼っています。大体計画通りに貼れました。v(^○^)v

 

おママの貼り絵を見て下さり,ありがとうございます。