(2022年5月30日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年3ヶ月)
*ユーモラスな彼ら
おママが貼り絵を始めた当初から(2005年〜2006年頃)具象的な作品はほとんどありませんでした。
ずっと、おママは色と形の組み合わせを楽しんできました。
そのため抽象的,幾何学的な作品ばかりです。
私がブログを始めたのは2016年の年末。
それから今に至るまで、おママの作品は全部見てきましたが、時々「あれっ?」と思うほど愛嬌のある作品が生まれました。
決して何か、具体的な生物や物を意識したわけではないのですが、表情があるのです。
(↓)例えば、にっこり笑って、元気付けてくれるような作品。
(↓)どう考えても、とぼけた風貌の鳥のような作品。
(↓)そして,つぶらな瞳で訴えかけてくるような作品
どれも私には印象に残る作品ばかりです。
今回、ご紹介した作品も、どことなくユーモラスです。
とぼけたと言うより、私には寝ぼけ眼で飛び立つ鳥のように見えます。
まるで、朝起き抜けの私のようです。
それでも,頑張って飛び立とうとしているのですが、どうも、まだギアが入らない感じがしますね。
「本当はもっと寝床の中にいたかったんだよ。」
そんな声が聞こえてきそうです。
天地を逆にしてみると、どうでしょう。
少しご機嫌斜めのようです。(^◇^;)
四方に配置された4枚のピースがあるからだと思いますが、やはり鳥かも知れませんね。
皆さんは、なにに見えるでしょうか?(^O^)
*制作過程
2022年5月30日
この日、私は全く「お題」を考えていませんでした。
それで、今まで使った紙の残りを寄せ集めてみました。(↓)
やはり自分で染めたマーブルペーパーは気になるようです。
この時の残りかしら?
<おママの貼り絵制作動画①>
2022年5月30日 14:12〜(1分39秒)
二つ折りにして切ったピースを開くと面白い形になっていました。おママは指で動かしながら楽しそうでした。
「これはこうして、それで、こっちに。」
シンメトリーを意識しているようです。
「ちょいちょいっとね」
(↓)動画終了時のデザインはこんな感じでした。しかし、おママは気がついたのです。
赤い矢印のピースがもう一つあれば良いのに❗️
(↓)そして,早速もう一枚作ることになりました。
同じ形を作る時、昔からおママは元のピースを重ねて持ちハサミを入れていきます。
元のピースを裏返して重ねた方が形を意識しやすいので、私が重ねてから、おママに持ってもらいました。
<おママの貼り絵制作動画②>
2022年5月30日 14:17〜(1分41秒)
おママが欲しいピースは揃いました。そして、一気に構成を決めていったのです。(^O^)
なんとか計画通りに糊付けが出来ました。
制作時間25分。この日のおママは元気で、まだ余力があったようです。。
この作品終了直後から(↓)の作品に取り掛かかりました。
おママは50代後半から60代の頃、ヨーロッパの伝統的な製本技術(ルリユール)を学びました。マーブルペーパーはその頃によく自分で染めて、製本に使っていました。
その実例です。(↓)皮革と組み合わせています。
(↓)小津和紙で購入した友禅紙です。
(↓)関連作品です。中央の小さな長方形は光反射効果のある布を白い紙で裏打ちしています。これもおママが製本を習っていた時期に用意したものだと思います。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。