(2022年11月13日 アルツハイマー型認知症の診断から約15年9ヶ月)
*造立1300年記念
今回は番外編です。
長谷寺というと、関西の方は奈良の長谷寺を思い浮かべるのではないでしょうか。
実は鎌倉にもあるのです。
私は20代の頃に奈良の長谷寺の長谷観音にはお参りをしているのですが、何故か近い方はまだでした。
現在、長谷寺の十一面観音が造立1300年を記念して、特別御開帳中ですって。(↓)
お寺の縁起によれば、鎌倉の長谷観音は奈良の長谷観音とは縁が深いそうです。
同寺に伝わる『相州鎌倉海光山長谷寺事実』によると、奈良時代初期の721(養老5)年、徳道上人が1本のクスノキから2体の観音像を造ったと言われている。1体は大和長谷寺(奈良県)に祀られ、もう1体は縁のある土地を求めて海に流された。15年後、仏像は相模の国・三浦半島に流れ着き、開かれたのが同寺と伝わる。
長谷寺 本尊造立から1300年 | 鎌倉 | タウンニュース
例年12月18日だけの「御足参り(みあしまいり)」が、昨年3月から今年の12月18日まで毎日行われてるのです。
「御足参り」とは、御本尊十一面観音の御足に触れながらお参りできるというもの。
ご興味のない人からすると「だから、なに?」でしょう。
しかし、普段は仏具などが置かれて、ご本尊の膝から下は見ることができませんし、大抵どこのお寺さんでも至近距離で拝観なんて普通は考えられません。
こりゃ、仏像・仏画が好きなチャーコは行くっきゃない❗️
*いざ、鎌倉❗️
鎌倉へ行くなんて、何年振りでしょう。我が家からは電車を乗り継いで2時間弱。
すっかり旅行気分の私は、鎌倉駅に着いた時からテンション上がり気味でした。
江ノ電に乗る前からワクワク。
境内に入り観音堂へ向かいます。
前夜は嵐のような雨でしたから,紅葉がだいぶ散っていました。心持ちまだ葉の色が染まり切ってはいない印象でしたが、これはこれでとても綺麗でした。
そして、観音堂に入ると正面に十一面観音像がいらっしゃいます。
像高9.18m(3丈3寸)の立像です。やはり、大きい。(°_°)
学生の頃、美術史の講義で、仏像は「立てば一丈六尺」と習いました。大きさの基準は立像で一丈六尺(4.8m)、坐像ならその半分の八尺(2.4m)とのことです。それでも大きいですね。それで「半丈六」の仏様もいらっしゃいます。立像なら八尺、坐像で四尺(1.2m)。もちろん例外もあります。
長谷観音は一丈六尺の倍近いのですから、堂内に在って見上げるように大きいです。
では,早速「御足参り」をいたしましょう。
観音堂で志料として1000円を納めると、(↓)の手拭いを渡されました。
本来は観音様の大きな御足を手で触れてお参りするのですが、現在はコロナ対策のために、御足にこの手拭いを掛けてから掌を載せます。でも、この手拭いもちょっと嬉しい。
持って帰るの時に畳んだので折り目がついてしまいましたが、記念にもなるし、何より観音様の御足が触れた手拭いですから有難いです。
私は待つこと3番目。
御足は思った以上に大きくて、その裾に垂れる衣紋の襞を辿って見上げていけば、観音様の眼差しが心持ち視線を落として、私を見つめていらっしゃいました。
感動❗️
この日は平日で空いていたからでしょうか。短いお経を唱えてくださるお坊さんにお願いすれば、自分の願いも加えてくれました。
「今年、娘が結婚するので、その幸せを願って参りました。」
すると娘の名を聞いて下さり、「アズキの健康と繁栄を願って」の願文を加えて下さいました。ありがたや。お参りしてよかった。とても嬉しかったです。
(↓)展望する景色も素敵。相模湾の向こうに望むのは材木座から逗子でしょうか。
*再会
この日の鎌倉小旅行はもう一つ目的がありました。
学生時代の友人Fちゃんが鎌倉のご実家の片付けに来ているので、会う事になりました。
そのご実家は長谷からバスでちょっとのところ。
バス停で待ち合わせて、お互い気楽にコンビニでお昼を買いながら伺いました。なんだか学生時代に戻った感じです。そして昼食後は、二人で佐助稲荷神社と銭洗弁天を参拝しつつ、鎌倉散策をしました。
Fちゃんは今は少し落ち着いていましたが、今年の春ごろから本当に大変だったそうです。ご実家で一人暮らしをしていた認知症のお母様の症状が急に進み、一人だけの生活が難しくなったのです。都内の自宅から片道2時間の往復を週2回、急遽行く事になれば3回。やはり一人にはしておけないけど、家庭の事情もあり同居は無理。心身共に限界に達し、彼女の自宅から行きやすい所にある介護付きのホームに入ってもらったとのこと。
認知症は末期も大変ですが、まだ症状が進んでいない初期や中期のお世話も本当に大変です。家族の存在や名前はまだ分かり、自分ではなんでも出来ると確信しているのに、実際は全てがチグハグになってしまう。御本人も家族も辛いです。
ブログを始める前のことですが、おママもその頃はよくジジに怒りをぶつけたり、私と言い合いをしていましたっけ…。Fちゃんと話していて、そんな事を思い出しました。
「久しぶりに会って、話の殆どが介護のことばかりね。」
お互いクスッと笑ってしまいました。
学生時代のFちゃんはよく私の実家にも来てくれて、おママも彼女が大好きでした。
本当に今までいろんな話をしてきたものです。
若い頃は美術や進路の希望を、卒業してからも自分の制作の事など。家庭を持ってからは暮らしや子育て、そして楽しんで続けている手仕事の事など。
それが今は親の介護が話題の中心ですから、ずいぶん年齢を重ねてきたものです。
でも、お互い様々な時期を乗り越えて生きてきたのだと、しみじみ思いました。
しばらく間は空いたとしても、会えば旧交をあたためて、やがてお互いの介護の話で慰労し合う。そんな友人の存在は大切です。私はとても幸せ者だと思います。
Fちゃん,ありがとう。また元気に会おうね❗️(^O^)
*本日アップの貼り絵
2022年11月13日の作品です。「お題」はこちら(↓)
(↓)メインピースを貼り終わったら、そのあとどうしましょうか。
おママは周囲に小さい紙片を貼って飾りたいようです。ゴソゴソ探しています。
(↓)「これよ❗️」
<おママの貼り絵制作動画>
2022年11月13日 10:20〜(3分29秒)
おママはそろばんの珠のような模様の紙片を見つけて、それを分割して貼ろうと計画しました。
マ「わたくしはね、いつもね…これとね…こっちで…こっち…。」
追加するのは小さなピースが3枚だけ。作業は順調に進んでいるようです。
動画の最後の方では、模様のついている表面に糊をつけてしまいました。これは最近良くある事です。
(↓)小津和紙で購入しました。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。