アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

2025年3月の面会 視野に入らない…

(2019年9月27日アルツハイマー認知症の診断から約12年7ヶ月)

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今回持参した絵本

前回の面会の時に『だるまちゃんとうさぎちゃん』を持参しました。

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今回は同じ『だるまちゃんシリーズ』の中でも、おママがよく私たちに読み聞かせてくれた懐かしい『だるまちゃんとてんぐちゃん』を図書館で借りて持って行きました。

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ところが、これまでは絵本の絵を楽しんでいたおママの様子と若干違うのです。

絵本がイマイチおママの視界に入っていない…。そんな感じがするのです。

おママは2022年6月に眼科で緑内障のために視野の大部分が欠損している、その見える範囲は視界の中央付近に少しだけなのではないか」と診断されています。

それから3年近く経ちました。

当時からおママの様子を見ていて、私の想像の域を出ませんが、その僅かな視野は円形ではなく、歪な小さな形をしていて幾つか点在しているのではないかと思います。

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それでも視野に入れば、元々の視力が良かったので、それなりに鮮明に見えているようでした。少なくとも1ヶ月前までは…。

下記に貼り付けた動画では、おママは順調にページをめくっている様子が映っています。それは、その前に私とオネコで一生懸命おママの極端に小さくなった視野に絵本の存在を認識してもらえるように働きかけたからです。

youtube.com

<おママ『だるまちゃんとてんぐちゃん』を見る>

2025年3月18日11:18頃から1分3秒

『だるまちゃんとてんぐちゃん』加古里子 作 福音館書店 初版発行1967年11月20日

おママは絵本に描かれている絵よりも、その本の形やページをめくる事が気になるようでした。手探りで確認するような動作もありました。しまいには、「もういいや…」と手放してしまいました。

かなり見えなくなってきたのか

動画には映っていませんが、絵本をテーブルの上に置いたら、そのテーブルの平面を手で触れながら探っていました。それからテーブルの天板の大きさを確認するように縁を何度も何度も手探りで確認していたのです。

(視野が更に小さくなったのか?)

この日の面会には折り紙も数枚持参していたので、絵本を片付けて折り紙遊びを試みました。

勿論、もうおママには折れませんから、オネコさんが風船や鶴を折っておママに持たせてみました。

youtube.com

<おママの視野に入らない…動画>

2025年3月18日11:26頃から2分22秒

オネコさんが折った風船を手にしても、おママの視線はそれを捉えてはいませんでした。手で探るように触ってはいるのですが、どうも視野には入っていない様子です。

「手に持っても、視野に入るとは限らないんだな…。」

「でも、なんとなく手の援助があった方が視野に入るよね…。」

(↓)面会時間の最後はここ数回恒例となっていますが、自分の作品ファイルを一緒に見ました。自分の作品という記憶はないようですが、不思議とこれはしっかり見ておりました。

帰り際に、担当のスタッフさんにおママの目の事を訊ねてみました。

今までは「さほど不自由な感じは見受けられません」だったのですが、今回はちょっと違っていました。

「実は、フロアの床に誘導のため一部色を変えている所があるのですが、芙貴子さんはそこが段差があるような動作をされるようになったので、私達とは全く見え方が違うのかなと思いました。」

つまり同じ平面ではなくフロアが歪んで見えている可能性があるのでしょう。断片的にしか見えないであろう、そのおママの見え方を、おママ自身が説明できないので、私たちは推測することしかできません。

施設の嘱託医は眼科も兼ねているので、目薬などは継続されています。

しかし、おママの緑内障は本人も家族も気が付かないうちに長い年月を経てここまで進んでいるので、もうどうしようもないと思います。

91歳で認知症末期のおママ。

不幸中の幸いなのは、本人がかつての見えていた記憶がないことです。

今、微かな視野から見る世界が,おママのただ一つの世界です。

いづれ、おママは失明するでしょう。それは避けられないと思います。覚悟はしていましたが、やはり私は落ち込んでしまいました。

「2022年6月に分かった時は、いつ完全に失明するか分からない状況だったけど」

「その時の想像よりは、ずっと長く見えていたよね。」

面会後にはオネコさんと昼食をとりながら、今までの事を反芻しながら話しておりました。

少しでも長くおママの目が見えることを願っております。

本日アップの貼り絵

2019年9月27日に制作された貼り絵です。私が居ない時におママが一人で取り組んだので制作途中写真はありません。同じ日に(↓)この作品も制作されています。

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中央の左右に角の丸くなった四角いピースがありますが、それは緩衝材に使われていたボール紙だと思います。

グリーンは(↓)このティッシュボックスの一部を使ったのだと思います。

(↓)四隅にはこの紅茶の個別包装袋が使われています。

右上角のピースは糊が足りなかったのでしょう。少しめくれていますね。写真に撮る時に気をつければよかったのですが、6年前の私もかなりうっかりしてますね。(^◇^;)

(↓)関連作品です。

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おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。