
(2021年10月27日アルツハイマー型認知症の診断から約14年8ヶ月)
*上半期2クールのマイベスト1
2025年の年明けから早くも半年が経ち、かねてより噂にあった予言の7月5日もなんとか無事にやり過ごせたこの頃。買い置いている備蓄用の飲料水の箱を見る度に
「人類が滅亡しなくてよかった」「一応日本が無事でよかったわ」
とホッとしております。でも、地震や水害などに関しては、今後も油断はできませんね。
私は日頃アニメばかり見ている人間ですから、月日の流れはアニメ1クール3ヶ月単位で把握する癖があります。
「今年も2クール終わってしまった❗️」
そう愕然としながら、今年上半期視聴したアニメをあれこれ振り返ってみると、良作が豊富だったと思います。その中で、2025年上半期で一番印象深かったのは、サイゲームズピクチャーズ制作のオリジナルアニメ『アポカリプスホテル』。
他にもガンダムシリーズ新作『ジークアクス』とか、昨年10月クールから放送されていて評価の高かった『チ。』も良かった。『薬屋のひとりごと2期』や『ウマ娘 シンデレラグレイ』は作画良し構成良しで原作を見事に映像化していました。そして小説まで買って読むほどのめり込んだ『小市民シリーズ2期』、『黒執事 緑の魔女編』も満足感が高かったです。
でも、私の視聴した中では『アポカリプスホテル』がベスト1かな。
あまりに気に入ってしまったので、ご紹介したいです。Amazonプライムや各種配信で視聴できるので、気になったら是非ご覧くださいませ。
「アポカリプス」は本来は宗教的な啓示や黙示という意味だそうですが、現代では「文明の破壊あるいは破壊をもたらすレベルの大災害のことを指す」そうです。7月5日の「アポカリプス」に着々と向かっていく4月から6月の春クールにこのアニメが放送されたのもタイムリーだったと思います。
*アニメの面白さを全部詰め込んだオリジナルアニメ
人類がいなくなり、長い年月が流れた地球。
日本の首都・東京の銀座にあるホテル『銀河楼』では、ホテリエロボットのヤチヨと従業員ロポットたちが、オーナーの帰還と、再び人類のお客様を迎える時を待っていた。が100年ぶりにやってきたお客様は、地球外生命体だった。
次々に訪れる彼らの目的は、宿泊か、侵略か、はたまたどちらでもないのか......
近未来、謎のウイルス(シダのような植物由来?)が大気中に大量発生し、人類は呼吸もできなくなってしまうのです。このウイルスというか大気中の物質は霊長類を直撃し、その他の生物には全く影響がなかったらしい。そして生き残った人類は宇宙に向かって脱出せざるを得なくなりました。

銀座の老舗ホテル銀河楼(なぜか外観は銀座のランドマーク和光)では、オーナーが「すぐに戻ってくる、ほんの数年のことだろう、私が戻るまでこのホテルを守って営業ををつづけてくれ」と最新型AI搭載のホテリエロボット達に後を託して宇宙に旅立ってしまいました。
待てども戻らぬオーナーの言葉に従い、人型ホテリエロボットのヤチヨは仲間達と真面目に律儀に几帳面に、ほとんど杓子定規にホテルを守り続けていました。
客は来なくても、ロボット達にはオーナーの言葉は絶対です。それはもう呪いです。
そんなヤチヨの姿はユーモラスだけど、切なくて美しい。
ロボットは生命体ではないので上手く運用されれば人間より寿命は長いかもしれません。しかし、銀河楼の地下倉庫には修理不能となり無期限休職になったかつての同僚ロボットが保管されているから、機械であっても必ず終末は訪れるのです。それはヤチヨも例外ではない。
(魅力的なキャラクターデザインと圧倒的に美しい作画で、滅びゆくAI搭載ロボットと地球外生命体の交流を静かに描いていくのか。)
そんな1話2話での私の予想を裏切り、3話以降の展開は想像の遥か斜め上を超えていきました。各話まるでジャンルが異なるアニメを見るようなのです。公式のWeb予告編からはこんな文言が拾えました。
世紀末アニメ、熱血ホテルアニメ、セゾンサバイバルアニメ、ハードボイルド料理アニメ、コール系パリピ飲み会アニメ、バトル系ヒーローアニメ,王道ホテルアニメ、暴走ツッパリガチタイマンアニメ、ポンチャカウェディングアニメ、サスペンススリラーアニメ、SFホテル巨編
聞くだけだと「なんじゃこりゃ?」ですが、各話を見ると、まさに言い得て妙。
今の社会を風刺するようなブラックユーモアや人間社会では許されない倫理観の欠如もあるのにハートフル。そして毎話必ず起承転結が見事で、構成や演出が上手いのでしょう。かなりイカれたアニメの楽しさ面白さを詰め込んで、
「今回もやばかった、本当にどうかしてた、でも面白かったし良い話だった」
となる不思議さ。製作陣の力量と良いアニメを創りたいという情熱を感じました。
*AIと心
各話の多様なアニメ表現の面白さを横糸として、全話を貫く経糸で描かれたテーマは「AI搭載人型ロボットに人の心が育まれるか」なのだと思います。
ヤチヨはとても高度なAIが搭載されています。しかし、すでに学習済みの事柄ならば対処可能ですが、想定外の局面に遭遇するとバグを起こしてしまいます。彼女の可愛らしい笑顔ですらお客様の笑顔を見た時の決められた反応でしかなかったでしょう。
「心を通わせるとはどういうことかを理解し、おもてなしを学んでほしい」
これはオーナーの言葉でした。AIは人の心を学んで獲得できるのでしょうか?
自発的に湧き上がるような感情や「嬉しい」「寂しい」「悲しい」「怖い」などは、この物語のヤチヨでもなかなか難しそうでした。
3話以降に長命種のたぬき星人の雌であるポン子が仲間に加わり、ロボットと生命体の共闘が生まれました。これが互いに良い影響を与え合うのです。
野良たぬき星人出身のポン子はヤチヨの折目正しい仕事振りを学ぼうとしました。ヤチヨは感情豊かなポン子と接して、想定外の状況を克服しながら他者の心の動きや自分の気持ちを学んでいきました。
物語の冒頭から600年くらいの間に、ホテル銀河楼はポン子一家の協力を得て、オーナーの夢であった「温泉作り」「新メニュー開発」「銀河印の衛星を飛ばして宇宙に宣伝」「オリジナルウイスキー作り」を達成しました。
それらはハチャメチャに感じる横糸のストーリーに綺麗に落とし込まれています。そして、それらに不随する困難を打開しながら、ヤチヨのAIは少しづつだけど確実に人の心に近づいていく。この経糸のテーマも丁寧に描かれて、しっかりと全体が噛み合っているのが、このオリジナルアニメの見事なところだと思いました。
終盤の第11話はヤチヨの有給休暇編でした。しかし、その時すでにヤチヨのチップの一つは老朽化して、交換できなければ彼女は無期限休暇になってしまう状態でした。荒廃した東京を散策しながら交換できるチップを各所で探す彼女の姿は切ないです。殆どセリフは無く、美しい映像と音楽だけで,ヤチヨの心情が静かに描かれて素晴らしかった。彼女はこの回でようやく死者を心から悼み、自ら生きている実感を得られるようになりました。
毎話ではないけど、ヤチヨが何かを達成すると「エクストラミッション達成❗️」と表示が出て、追加機能が搭載されるのです。その追加機能、本当に必要?と思うものもあって可笑しいです。
人類との短い邂逅もありました。それを経て、AIホテリエロボのヤチヨはオーナーの言葉や願いから自分を解放し、自らの意思で働き続けようと思う。その姿が頼もしく愛おしいです。
(↓)久しぶりにファンアートを描きました。

*本日アップの貼り絵
2021年10月25日の作品です。『アポカリプスホテル』に登場する「ハエ取りロボさん」に似ているので選んでみました。(↓)上記公式サイトからお借りした画像です。

私が実家にいない時におママは1人で取り組みました。材料は私が2日前にセットした『お題パック』だったようです。

(↓)同じ日におママはこの作品も制作しました。
おママの貼り絵を見てくださり,ありがとうございます。