
(2021年12月17日アルツハイマー型認知症の診断から約14年9ヶ月)
*1月20日持参した物など
2026年1月。
今年になって初めておママの特別養護老人ホームに面会に行きました。
昨年、おママの緑内障による視野欠損の症状が更にひどくなってきました。
もう懐かしい絵本を持って行っても、おママが注視してくれなくなりました。
それで、昨年12月の面会の時は、おママがかつて自分で制作したレザークラフトを持参しました。革の表面に施されたカービングの凹凸に触れて感触を楽しんでいたので、今回も革工芸の作品を持って行くことにしました。
(↓)今回用意したのはこちらです。
ピンクの卵型マラカスは定番ですね。左上の皮の歯切れは模様が付けられた加工革におママが赤茶系に染色した端切れ。右上はおママが革工芸を習い始めた初期の課題作品。ブーツ型の可愛らしいペン立てです。左下は時期は不明ですが、おママが作ったブローチです。女の子の顔は既製品だと思います。それに帽子に見立てた革の台を貼り付けています。

*元気でよかった
面会は午前11時から30分間です。
おママはすっきりとした顔でとてもご機嫌でした。勿論、オネコさんと私を娘とは思っていませんし、もう「娘」と言う概念もないでしょう。でも、誰かが尋ねてくれるのはとても嬉しいようです。
私達はおママと会って、直ぐに持参したブーツ型のペン立てとブローチを手渡してみました。
<おママの動画①2026年1月20日11:09〜>
「なんちー」(意訳すると「何かしら?)だと思います。)
おママはブローチをペン縦の中に押し込もうとしました。それをオネコが取り出しておママの手に握らせました。
「でも,ほんと,きちたいんですけど。」
「そう…する?する…。」
おママはペン立ての表面に施されたカービングの凹凸を触っていると、ふと何かがおママの極めて狭い視野に入ったようです。急に指差をしました。
そのおママの手をオネコさんが握ろうとした時、おママの視野にオネコさんの顔が入ったのでしょう。おママは笑顔になりました。

(↓)加工革の端切れも表面の凹凸を楽しそうに触りながら、巻いたり広げたりしていました。

<おママの動画②2026年1月20日11:30〜)
面会の最後におママの貼り絵作品を収納したアルバムを一緒に見ました。おママがファイルをしっかりと見ているのでオネコさんが嬉しくて思わず言いました。
「あ、見た見た❗️」
おママもそれに相槌を打ちました。これは珍しいことです。」
「そう,そうねぇ。」
するとオネコさんの声の方におママの視線が映り、オネコさんはおママと視線が合いました。
「私の顔まで見たわ。」
それから暫く、おママは熱心にファイルを眺めていました。
今回の面会ではおママはよく話をしてくれて、意味の取れる発語が結構ありました。きっと体調も気分も良かったのだと思います。
*レザークラフトのブーツ型のペン立て
私にとって、とても懐かしい作品です。
おママは40代から革工芸を習い始めました。次女の私も小学生になり子育ても一段落した頃でした。
お教室はYMCA革工芸学院だったと思います。場所がどこだったか、私は覚えていないのですが、おママは電車に乗って通っていたと思います。おママが楽しそうに取り組んでいる様子を見て、私も嬉しかったです。
(今度は何を作っているのだろう?)
私はいつも興味津々でした。習い始めて割と初期の頃の課題です。このペン立てが仕上がった時,私はあまりの可愛さに驚愕しました。
型紙はテキストに載っているので、その通りに牛のなめし革をカットして、おママ好みに模様をカービングナイフと刻印で付けていき、染料で染色しから仕立ていました。
私は学校から帰るとおママの作業を見るのが好きでした。出来上がるまでの工程を見ていたので、その仕上がりの良さを褒めちぎったと思います。
「もう一つ作って❗️」
おママはお調子に乗って、確かもう2つ作ったと思います。でも、私もおママもさほど使わずに仕舞い込んでいたのですよ。(๑˃̵ᴗ˂̵)
だから、完成から半世紀近く経っても、出来上がった当時の姿をほぼほぼ保ったまま、昨年の秋に押し入れの中の箱からひょっこり現れました。
身びいきですが、やはりおママは器用でした。
カービングだけでなく染色も実に上手でした。v(^。^)v

*本日アップの貼り絵
2021年12月17日の作品です。私はいない時におママが一人で取り組んだので制作途中の写真も動画もありません。
(↓)今時点で分かる範囲ですが、使用した紙はこれらです。

(↓)同じ日におママ箱の作品も制作しています。
(↓)関連作品です。
おママの貼り絵を見て下さり,有難うございます。