(2018年4月15日 アルツハイマー型認知症の診断から約11年2ヶ月)
*それは…あめ
「天気予報では夜からだったのにね。早めに降り出すなんて…。」
実家にいた私は社会人になりたての娘が傘を持って出たか心配になりました。
なにせ、私自身が折りたたみに傘を持っていないんですから、推して知るべしですね。(^。^)v
おママはと言えば、途方に暮れていました。ザーザー音を立てて地面を打っているのを、ただ窓から眺めていました。
昔、私が子供だった頃、こんな時のおママは降り込んでいないかすぐに確認したものです。でも、今はそんな気は回りません。
私が窓辺の様子を見に近づくと、おママは振り向きました。
「あれが…ああなのよ…。」
そして両手の五本指をパラパラ動かしながら、腕を何度も上下させるのです。
「ね、ほら、大変よ、見て!」
おママは足も手に合わせてリズムを取るようにバタバタさせるから、まるで踊っているみたい。身体全体で「雨」を表現しているのですね。(°▽°)
「あ、雨ね。」
「そう、あめね。」
この時のおママは「雨」という単語が出てこなかったのでしょう。
でも、いつもいつも忘れているとは限らないんです。
記憶を司る回路がすんなり繋がれば、単語は口をついて出てくるかも?
次の雨降りの時は「雨」という言葉も一緒に降ってきますように…。(^_^)
*本日アップの貼り絵
元の紙が何であったか? 分かりません。雑誌かカタログか?広告ページの写真を切り抜いたのではないかと思います。孔雀の羽が見えます…。
おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。