アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

血圧を測れば

 

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(2017年5月29日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

私も50歳を過ぎると血圧が気になるお年頃。
若い頃は低血圧だったのに、今ではちょいと高めになりました。(笑)

 

先日、おママ、オネコと血圧を測りました。
実家に以前からあった家庭用の血圧計です。
「お母さん、腕の力を抜いて下さい。」
スタートボタンを押すと…。

 

えーっ‼️
上が207…、下が110…。
なんと…。

 

私は悲鳴をぐっと飲み込みました。
オネコ曰く、
「お母さん、腕に力が入っているからよ。」
私はおママの腕や手に触れてみました。バリバリに強張っているではありませんか。
「お母さん、手の力を抜いてね。」
「えっ?なに?どうするの?」
おママは計測する方の掌を固く握り締めています。
「ほら、お母さん、腕をだらんとして、手の力を抜いてね。」
「力を抜くって?」
「楽にしてね。」
さぁ、再スタートです。ぶぃ〜ん。


ふと見ると、おママは又しても手に力を入れているのかしら?

『腕や手の力を抜く』『楽にして…』の意味が分からないの?

 

上は180台に下がりましたが、それでも高い。
これでも血圧のお薬も飲んでいるんですよ…。心配になりました。 

 

それから何日か経ってから、私はジジに言われました。
「今朝ね、おママの血圧を測ったら、上が90くらいで、下が49だったんだよ。」
「この間は…。うんと高かったわよ。」
「血圧がどんどん下がっているようで心配だよ。」
う〜ん。私は別の意味で心配になりました。

 

ジジは測り慣れているのから、おママもリラックスできるのかも知れません。
でも、高血圧なのか低血圧なのか、どちらが本当なのでしょう。

 

『力を抜いて』という言われた意味が掴めないと、正確な計測は難しいですね。
認知症の方々の家庭での血圧管理って、難しいですね〜。
改めて、思いました。

ちなみに私は上が138、下が96でした。やはり、ちょいと高めですね。(笑)

 

書いておいてね❗️

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 (2017年5月31日  アルツハイマー認知症の診断から約10年3ヶ月)

 

5月下旬のある日。


  この日はお出かけでした。

オネコとおママは歌舞伎鑑賞。ジジは写真サークルの集まり。

若干、ジジの方が後に出るのです。


  こんな時、おママは家とジジの事が気になって仕方ありません。


「何時に帰るの?」
「あなたはどこに行くの?」


勿論、ジジは行き先をメモに書いているのですが、おママは忘れてしまうから、どうしようもない。

「何時に帰るの?」
「あなたはどこに行くの?」
「ちゃんと書いておいてよ。」

 

ジジの逆襲


開演時間が気になるオネコはおママを急かして用意をすませ、おママを玄関に誘導。
ところが、見送るジジにおママよ、まだ言うか…?


「ちゃんとメモに書いておいてよ❗️」


もう、ジジはこの繰り返しに辟易したのでしょう。

「そんなら、

あなたも何処に行くのかメモに書いたら❗️」

 

「………⁉️」

 

この話、私はオネコに聞きました。
「なんか、珍しくて可笑しかったわ。でも、自分より早く(家に)帰る人にそんなこと言っても意味ないよね。」
「ジジはあまり言い返さない方だしね。」


やはりジジはお疲れ気味かしら。

 

  後で、この事についてジジの言い分を聞きました。
「いつも、いつも、一方的に何度も聞かれて、『書いておいて』と言われて、たまにはあなたも出掛ける前に書いてみたらどうですか?と思って言ってみたよ。初めて言ったよ。」


ジジはドヤ顔で言いました。
う〜〜ん。ですよね〜。

 

⬇️メモについては最近こんな事も。

harienikki.hatenablog.com

 

おママの貼り絵を見てくださり有難うございます。 

鋭い聴覚

 

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(2017年6月18日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)


 物音に敏感は不安から?

  カタッ……。

「何かしら?下に誰かいるの?」


ちょっとの物音でも、おママは気になります。
2階のダイニングでテレビを見ていても、玄関や階下の小さな気配に意識が向くのです。

大抵はジジが1階の廊下を歩いているとか、
オネコが玄関で鍵を開けているとかです。

 

そう誰かが説明すれば安心しますが、

1人の時は何度も階段を上がり下がりしながら、原因を突き止めようとするでしょう。でも、きっとそうしているうちに、自分が何を探しているのか分からなくなる事も多いと思います。

 

多くの方は高齢になると聴力が弱くなると言われています。
しかし、おママは年々研ぎ澄まされていくように思います。


これについてジジの見解は、
「記憶が残らないという不安感が強いから、すごく物音に過敏になっているのだと思う」
でした。なるほど…。

 

認知症になって短期記憶も長期記憶も失われていく中で、それを補うかのように、聴力が鋭敏になるとしたら、人間の機能って、:なかなかどうして捨てたものではないですね。

しかし、おママの場合は元から耳の聞こえが良かったのかも知れません。

 

不安でない時も音に敏感

今日、こんな事がありました。
私はおママと並んで千代紙を切っていたのです。
すると…、
「あなたのハサミの音が良く響くわ。」
おママはそう言ってニコッと笑いました。


要するに、私がハサミで紙を切る音が(心地)良く響くという事でしょう。
もしかして、いつも貼り絵のために紙を切る時、そのシャキッ、シャキッという音も楽しんでるの?
今日はおママと私のハサミの音が重唱するように感じたのかしら?

 

不安でない時も音には敏感ですね。


私はささやかな感動を覚えました。
鋭い聴覚というより、
繊細な聴覚と言うべきでした。

 

おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。

 

蒸し暑い‼️

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 (2017年6月12日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

九州の方では大変な雨になっているようです。

友人が福岡県にいるのでとても心配です。

こちらは蒸して蒸してやってられない暑さでした。

時折、局地的に豪雨になったり、大気は不安定ですね。

 

暑い季節になると、熱中症が心配です。


  ジジやおママを見ていると、一般に言われる高齢者の例に違わず、確実に暑さや喉の渇きの感覚が鈍くなっております。

エアコンは上手に活用したいものです…。(深く反省)

 

「暑い暑い❗️」
おママが言うから2階に行ってみると、案の定エアコンがついていません。
「エアコンをつけよう!」
私はリモコンをプチっとして窓を閉めます。
ところが充分部屋が冷える前に、大抵おママは
「暑いわ〜〜」
と言いながら窓を開けてしまうのです。
「部屋が冷えないから、窓を閉めて〜。」
「あ、そうだったわね。」
その時は閉めてくれるのですが、直ぐに繰り返してしまう。

 

困った事ですが…。

 

①暑いから窓を開ける。


②暑くてエアコンつけたから窓を閉める。

 

①と②の違いは何でしょうか?

 おママにとっては①は 自然な事?
特に部屋の換気にこだわるおママですから、常に窓が開いていないとダメなようです。

一方、②は言われた時だけ理解できる知識みたいなもの?

認知症になると知識は抜け落ち易くなるようです…。(溜息)

 

暑いとこちらもバテ気味で…。

 

私も毎回2度くらいは
「窓閉めないと部屋が冷えないわよ」
と言って閉めます。でも、閉める側から開けられては、段々おママの自然に負けてしまうこの頃。(^。^)

 

きっと、世間の方々からはお叱りを受けるでしょう。

でも、エアコンをつけながら窓を開け放しているという、

エネルギーの無駄遣いが常態化しております。

 

実家を訪れたオネコからこう言われても、
「エアコンをつけてるのに窓を開けっ放しにして…、」
まさに正論。反論の余地はない。


「……。」→ジジは聞こえないのか?返事するのが面倒なのか?
「だって、閉めてもおママが開けちゃうし。」→私は思考停止状態で棒読み。

 

暑いと私の脳味噌は熔けてしまうのです。

 

ちゃっかりエアコンの風の通り道に身を置きながら、

おママの言いなりになっている私。夏を前にこれでは先が思いやられますね。(笑)

 

 

宇宙人か⁉️

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(2017年6月4日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

  上の⬆️貼り絵を見た時、その不思議さに私は戸惑いました。

(これは何じゃ〜⁉️)

有りそうで無さそうな。でも、これを作る造形感覚は私の遥か彼方を行ってる…。

 

何だろう、何だろう?

一瞬、私にはロボットの顔に見えました。

オネコは『何かの顔に見える』と言っています。

 

主なパーツは小津和紙で購入した千代紙です。

おママはこれを5月末から6月にかけてヘビーローテションしていました。

作例は様々ですが、今回は未来的なイメージです。(私が思っただけかも。)

 

最初は不思議ちゃんですが、長く見つめているうちにお茶目に見えてくるような…?

 

もしかして、あなたは宇宙人ですか?

もしかして、あなたは昆虫さんですか?

 

娘のアズキに言わせると、

「これ、すごいよね〜〜‼️

絶対にフクロウだと思う‼️」

と、力説しておりました。かも知れない…。

でも、答えはありませんね❣️無くて良いのですね。

 

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  今日は友人2人に会いました。

女3人寄るとかしましい?(笑)話題が尽きません。

時間が経つのも忘れて話し、本当に楽しいひと時でした。

良い気分転換になりました。

 

おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。

 

 

ヘルパーさん

 

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(2017年6月12日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

   仕事が一段落したので、今日は実家のトイレを大掃除しました。

忙しさにずっとかまけて、ずっとサボっていたのです。

1階2階にそれぞれあるから、結構大変でした。

私がゴシゴシしていると、おママはすぐにやってきます。

 

「あら〜、あなたにそんな事をして頂いたら申し訳ないわ。」

「いいんですよ。大丈夫です。」

「そんな事しなくていいから。」

「お父さんに頼まれてますから。」

「そうなの…。済みません。有難うございます。」

 

  こんな会話を5分にから10分に1回は繰り返しました。

でも、あまり手を出そうともせずに、その都度すぐに作業机に戻って行きました。

おママは掃除を手伝う気は無いようです。もともと掃除は好きじゃなかったしね。

 

  ちょっと気になったのは、私によそ行きのトーンで話している事です。

さては、おママ。

いま、この時、娘と思っていないな〜。(笑)

 

  生活援助のヘルパーさんをお願いしたら、やっぱり、おママはこんな感じかな?

にわかヘルパーさんになった気分でお掃除に励みました。

 

「……⁉️」

私は掃除に夢中になって、何かを忘れていました。

そうだった。今日、お天気のうちにおママを美容院に連れて行くつもりだったんだ❗️

 

どうも、台風が来そうですね。予報では、関東は明後日の未明がピークだそうです。

すでに激しい雨が降っている地域もありますし、全国的にお被害が出ませんように。

 

⬇️これは私の忘備録です。

ansinkaigo.jp

おママの貼り絵を見てくださり、有難うございます。

 

 

おママ、歯医者に行く

 

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(2017年6月12日 アルツハイマー認知症の診断から約10年4ヶ月)

 

ちょっとした事件です‼️

 先週、急にジジが不穏な事を言い出しました。

「お母さんの歯がぽろっと取れて、歯医者に行かせなきゃ!」
ありゃ〜。

  なんでも、食べてる時に取れたらしい。
本人は当然の事、
「知らない、そんな事はないわよ。」
と言うし、オネコがおママの口の中を見てもよくわからない。
土曜日に急遽予約がとれて、オネコが連れて行くことになりました。

 

  歯医者か〜。
誰しもちょっと気が重いですね。
おママ、大丈夫かな…。
外面が良い?タイプなので、頑張ってくれるかしら?

 

  私の心配をよそに、無事に2人は帰って来ました。

   帰ってこなきゃ困るのだが…(笑)

「3回分を1回で済ましてもらえたわ。」

「……⁉️」


  詰め物が取れてしまった歯は少し削って詰め直し、ヒビが入っていた前歯を補強し、さらにお口全体のクリーニング。歯垢がたくさんとれたそうです。

無事に済んでよかった‼️

 

  それにおママは先生や周囲を困らせることなく、治療に耐えたそうです。

唯一、途中で胸が苦しいと先生に訴えたので、

血圧とサチュレーション(酸素飽和度、血液中に溶け込んでいるの酸素の量)を測って異常のない事を確認してくれました。

おママも納得したのか?その後は静かに治療をうけていました。

 

おママ、お疲れ様。

オネコの話では、大分緊張して身体を強張らせていたようです。

「なんだが今日は頭が痛いわ〜。気分も良くない。」
「歯医者に行って頑張ったんだもの。大変だったね〜。」
「え〜〜⁉️私、歯医者なんて行ってないわ。」

 

嫌な事を忘れられるのは幸せなことですが、

苦痛の原因を忘れてしまうのは気の毒なこと…。

 

今回、お薬について今後検討していく問題も見つかりました。

  おママは骨粗鬆症の薬を月に1回注射をいています。

これは副作用として顎骨を壊死させる症例があります。
気になったオネコが歯科医の先生に聞いてみたら、骨粗鬆症の注射をしてたら抜歯はできないとの事でした。

今回は抜歯せずにすんで良かったのですが、近い将来抜歯が必要になることもありそうで、心配になりました。

 

かかりつけ医と相談してみなくちゃ…。

yakuzaic.com

おママの貼り絵を見てくださり有難うございます。