アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

ファイルの中からこんにちは❗️No.4(2008年5月の貼り絵)

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(2008年5月1日 アルツハイマー認知症の診断から約1年3ヶ月)

 

 プラチナブロンドの美女

この貼り絵…。もしかして、驚かれましたか?

おママが10年以上続けている貼り絵の中でも異色中の異色作だと思います。

 

ちょうど10年前の5月の作品でした。

アルツハイマー認知症の診断からまだ1年3ヶ月の頃です。

 

恐らく、広告写真ですね。ピンキングハサミで切り抜いたのでしょう。

とても美しいと思うのですが、不思議さも拭えない作品です。

「どうして、こんな風に斜めに切り抜いたんだろう。」

元の広告写真がどのようなものか分からないからなんとも言えませんが、おママがこうのように切り抜きたくなる要因があったのかも知れません。

「でも、不思議だよね〜。」

一見、無表情に見える「プラチナブロンドの美女」は何か物言いたげです。

 

私は昨年の春に撮影していたのですが、だいぶこの作品を寝かせてしまいました。

でも、5月になり、制作から丸10年を迎えました。

それで、以前の貼り絵と現在の貼り絵を同時アップする企画「ファイルの中からこんにちは❗️」でアップすることにしました。

 

2008年5月

オネコの記録によると、

この貼り絵を制作した1週間後の2008年5月8日に、おママはお友達のお家にお呼ばれしていました。女学校時代のお仲間との会食会です。

その御宅までは同じ路線です。でも、途中で特別快速に乗り換えなければならないし、車中の時間も長いことから、オネコが最寄りの駅まで送り迎えをしました。

それでも乗り換え時はおママが自分で判断しながらやっていたし、4分電車が遅れていることを知らせるアナウンスを15分後くらいに

「さっき4分遅れているって言ってたけど」

としっかり覚えているのにはオネコも驚いたようです。

この頃は同じことを何度も繰り返し言ってはいましたが、送り迎えをしたオネコをしっかり長女と認識していましたし、お友達も名前と顔がしっかり一致していたのでしょう。

 

2018年5月の貼り絵

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(2018年5月4日 アルツハイマー認知症の診断から約11年3ヵ月)

 

  この日の午後、所在無くボンヤリ気味のおママ。

私はおママの作業机の引き出しの中に、フワッと3枚の雑誌の広告ページが入っているのを見つけました。おママは心惹かれていつか使おうと思うと、よく大事にしまい込みます。そして…忘却の彼方へ…。

(ハサミ好きのおママが切り抜き遊びをするのに丁度良いではないか❗️)

それがこれです。⬇️

 

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雑誌の広告写真のようです。ブラウスが素敵ですね。着てみたいけど私は絶対着こなせないでしょう。

おママも直ぐにその気に…。

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 パーツの配置にもかなりのこだわりようで…。⬇️

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 ブラウスの柄の明るさや大きさ、シワのない部分を選び抜いていました。

 

アルツハイマー認知症歴が長くなっている今年の貼り絵でも、おママは相当に熟孝しているのです。

 

10年前の「プラチナブロンドの美女」も、おママの中ではこだわった末に、必然性をもって制作されたのだと思います。

 

 」おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。