アルツハイマーとともに〜おママの貼り絵日記〜

アルツハイマーの母(おママ)が作った貼り絵と暮らしを紹介しております。

貼り絵から感じる事

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(2018年3月19日  アルツハイマー認知症の診断から約11年1ヶ月)

 

  この強さと激しさ

  今日アップの貼り絵はここ最近の作品の中では、かなり先鋭的だと思います。同じ日に制作していて、メインとなるパーツは同じ紙ですね。あいにく元の材料が分かりません。残念です。

 

  この2枚の貼り絵を最初に見た時、私は研ぎ澄まされた刃の閃光を感じました。

そして見えなかった強烈な意志が顕在化したように思いました。

(おママに今もこれほど強い自我が眠っていたのか…。)

 

元々、おママは気性の強い人だったと思います。少なくとも、私は子供の頃からそう感じていました。

 

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(2018年3月19日  アルツハイマー認知症の診断から約11年1ヶ月)

 

診断から10年を過ぎて

  一昨年くらいまで、私はよくおママを怒らせていました。

台所仕事でぶつかっていたのです。おママと私ではやり方が違っていました。

おママの尻尾を踏まないように、私も上手く交わしていたのですが、どうしても譲れない事もあるのです…。(譲って後でやり直せばよかったのですが…。)

そうすると、自分のやり方に強い拘りを示して、おママは声を荒げました。

「私は何十年家事をやっていると思っているのよ‼️知りもしないで、勝手なことばかり言わないでよ‼️」

 

  その頃までのおママは、気になる事があると、ずっとずっと質問を繰り返していました。答えを聞いてもすぐに忘れてしまうからです。疑問がいつまでも解消されないから、おママはとても気の毒でした。不安だと思います。

 長年アルツハイマー認知症のおママと付き合っているので、私達(ジジ、オネコ、私)はかなり慣れっこで、何度繰り返しても受け止めるられる訓練はなされています。しかし、時には強い固執にも似ていて、辟易する事もありました。

 

それも最近は以前より少なくなりました。気になった事さえ、すぐに忘れてしまうからでしょう。

 

夫や娘達すら分からない時が増えた最近のおママ。

なんだか大人しくなっちゃって…。

それが良いような、悪いような…。

認知症が進行していくと、その人自身の認識や感情の全てが失くなるらしい。

おママの症状が坂道を転がるように加速したらどうしよう。

不安を感じたりもします。

 

でも、この貼り絵の強さと激しさを見た時、

もしかしたら、まだおママの体内に以前からのおママがしっかり存在しているのかも知れないと、私は思いました。

貼り絵の写真撮影の時、おママ本人も勢いのある強く大胆な構成は好きだと言っています。

貼り絵はおママの心象風景を表しているのかも知れませんね…。

 

本買えました。

  前記事で買いたいけど…と言っていたデール・プレデセン医師の著作『アルツハイマー病  真実と終焉』の件。賛否もあるようですが、一応読んでみたいです。

昨日(5月7日)に実家へ行く前にちょっと大きな本屋さんに寄り道しまたら、

「あった❗️」

すんなり手に入りました。

https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4802611404/toyokeizaia-22/

アルツハイマー病の新しい本だけど、読む?」

ジジに見せたら、目次をサラッと眺めて、読むとの事でした。

 

  このところ忙しい私に代わって、最初にジジに読破してもらいましょう。

その後、大体の解説を聞いてから、私も熟読したいと思います。

(本来は逆であるべき…?www(^。^))

  アルツハイマー認知症歴11年のおママは兎も角、90歳でもまだ症状が出ていないジジや50代のオネコや私には予防のため生活の指針が得られるかもしれませんものね。

 

おママの貼り絵を見て下さり、ありがとうございます。